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経産省のエネルギー政策の衝撃

◉経済産業省が、おかしなことを口走っています。2040年度の電源構成で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを最大の電源とするシナリオを示す方向で検討しているとのこと。ベースロード電源にはなりえないものを、最大にするとか。利権の存在を疑ってしまいますね。

【経産省 2040年度に再エネを初めて最大電源とするシナリオ検討】NHKニュース

新しいエネルギー基本計画の焦点となっている2040年度の電源構成について経済産業省は、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを初めて最大の電源とするシナリオを示す方向で検討していることがわかりました。
ただ、将来が見通しづらいことも踏まえ、複数のシナリオを示すことを検討しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241118/k10014641711000.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、太陽光パネルの写真です。


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■反安倍的な政策か?■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。どうも、こういうバカな話が出てくるのは、マスコミに担がれて総理大臣の座を射止めた石破茂新総理が、マスコミ受けを狙ってそういう話を、経済産業省側に出させたのではないか……自分はそこを疑っています。安倍晋三元総理を、背中から打ってきた石破氏ですから。反安倍的なエネルギー政策を打ち出したのか? だとしたら、菅直人総理時代の再来、悪夢の民主党政権の再来です。

この中で焦点のひとつとなっている将来の電源構成について、経済産業省が、いまの計画で2030年度に「36%から38%」としている再生可能エネルギーの割合を2040年度の時点ではさらに引き上げ、初めて化石燃料による火力を上回る最大の電源とするシナリオを示す方向で検討していることがわかりました。

太陽光エネルギーは、夜間には発電できず。日中でも、曇ったり 雨が降れば 発電効率は大きく落ち。晴天でも、皆既日食が起きたりすれば、真昼に電源供給がストップしてしまいます。そもそも日本は世界から見れば、日照時間が平均以下です。日輪の大本を国名にしていますが、実際は八雲立つ国。江戸時代などに起きた飢饉の多くが、冷夏による日照量不足が原因です。こんな、ちょっと聡明な中学生でも理解できることを、高級官僚が知らないはずはないのです。

風力発電も同じで、北欧の国々が風力発電で電力を得られるのは、偏西風が安定して吹いているから。亜熱帯から亜寒帯まで、南北に長い島国の日本は、偏西風の恩恵を受けられるのは、北海道の一部です。南仏ニースと聞くと、温暖な地域というイメージを持つ人も多いでしょうけれど、緯度は秋田県や青森県と、大して変わらないんですよね。ドイツは、ほぼ樺太の緯度に国土の大半がありますし。北欧と呼ばれる、ノルウェーやフィンランド、スウェーデン、デンマークなどは、そのドイツよりもさらに北にあるわけで。

■脱炭素なら原発推進■

さらに、太平洋に面した島国の日本は、台風の通り道。北海道まで進む台風は、それほど多くはありませんが、それでも年に何個かは根性を見せますし。東京や東北までは、普通にやってきますからね。そんな地域で風力発電に期待する方が、どうかしています。大規模な蓄電技術がない現在、再生可能エネルギーは補助的な電力にしかなりません。というか、補助的な電力としても、心もとなく。反原発派は、特に論破された数字の誤魔化ししか、出してきませんね。

いまのエネルギー基本計画では、2030年度のエネルギーミックスは、
▽原子力は20%から22%
▽再生可能エネルギーは36%から38%
▽火力は41%という数値が掲げられています。

同上

バッカじゃねぇのという、愚かな計画ですね。石破茂新内閣には、科学がわかる人間がいないのかもしれません。脱炭素というのならば、原子力発電に力を入れるべきです。原発の安全性がどうか言う人たちは、メルトダウンしづらい構造の第四世代原子炉が、研究開発されているということを、ほぼ知りません。第四世代炉で最も 研究が進んでいる高温ガス炉は、中国で一昨年には商用実証炉が臨界に達し、アメリカやイギリスでも2029年の商用炉稼働が目標です。技術は常に進歩発展しているのです。反原発派の、浅薄な知識でどやこや言っても、議論を混乱させるだけです。

核廃棄物が〜というのも、固化して地下300メートルの、安定した岩盤層に封じれば、無問題。放射能(正確には放射線と放射性物質)を、穢れのような存在と捉えている方は、貞子のようにこの地下に封じた呪いがズルズルと地表に這い出てくるイメージを持ってるようですが。また、そんな地下の物質が地表に出てくるような大地震 なら、日本列島が滅びます。巨大隕石がぶつかれば、地表に出てくるかもしれませんが。これまた日本が滅びています。国民の血税を詐欺した前科者の辻元清美議員ではないのですから、常識で考えましょう。

■再エネ幻想より現実■

再生可能エネルギーと言っても、潮汐力発電や海洋温度差発電など、いろんな種類があります。個人的には日本の、世界第6位という広い排他的経済水域を利用して、ホンダワラを生産してバイオマスにするほうが、まだしも現実的に思いますね。日本中の林や森を切り開いて、太陽光パネルを敷設するのには疑問ですし。そもそもその太陽光パネルの廃棄の問題も今後、大きな問題になるでしょう。再生可能エネルギーで安全で安心な発電ができるというのは、幻想にすぎません。少なくとも、現時点では。

個人的には、世界の火山の6%ほどが集中する日本列島の特性を生かして、地熱発電にも期待したのですが。現実には、ボーリング費用やメンテナンス、源泉枯渇など様々な問題があって難しいです。Eavor-Loop地熱発電には期待していますが、これもまだ実用化は先の技術です。たとえ核融合発電が現実のものになったとしても、水力発電や火力発電や核分裂発電は、今後100年ぐらいは普通に、発電の重要な戦力足り得ますから。現実的には、日本は原子力発電でしばらくは乗り切るしかないのです。

【東北電力、女川再稼働で電気代2カ月割引 原資120億円】日経新聞

東北電力の樋口康二郎社長は18日、女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)2号機が発電を再開したことを受けて記者会見を開き、「電気代の一時的な割引やポイントでの還元を2025年2月請求分(1月使用分)から2カ月間実施する」ことを発表した。1カ月あたり3〜6%ほどの割引率・還元率となる。原資は約120億円。25年3月期の業績に影響はないとしている。

女川原発2号機は10月29日に再稼働し、11月1...

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC181R10Y4A111C2000000/

女川原子力発電所の2号機再稼働によって、早くも電気料金で恩恵が出てきそうですね。できれば冬を迎える北海道の、泊原子力発電所も再稼働できれば、よかったのですが。でも、東日本大震災の震源に近かったのに、ほぼ問題なかった女川原発。まだあと原子炉2基が、稼働していませんから。こちらが再稼働となれば、さらに電気料は下がるでしょう。このnoteでは、文系の自分でも理解できるレベルの、エネルギー関連の話題を、今後も紹介していきます。


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