エネルギー関連:e-fuel・水素貯蔵モジュール・次世代電池
◉e-fuelとは、ウィキペディア先生によれば『e-fuel(イーフューエル、英語: Electrofuels)は、再生可能資源由来の電気エネルギーを用いて作られた合成燃料を指す。』とのこと。まぁ、マスコミがSDGsとかLGBTとか、何やら新しい言葉を持ち出してきた場合、眉に唾をつけておくことが大事な気がします。それが横文字だった場合は2倍……いや、3倍の警戒が必要でしょう。新しい概念には、新しい言葉が必要なのは、事実にしても。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、風車と青空が美しいですね。
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■カギは水素の調達■
それはともかく。ここら辺の説明は 資源エネルギー庁の方が性格で分かりやすいですね。新聞記者は文系出身者がほとんどで、サイエンスコミュニケーターとしての訓練を受けているわけでもないですから。e-fuelの説明については、『再エネ由来の水素を用いた合成燃料は「e-fuel」とも呼ばれています。』というこの一文が正鵠。毎日新聞の書き方は、100%間違いとは言いませんが、バイオ燃料も再生可能エネルギーのひとつですから、正確な定義とは言い難いですね。
二酸化炭素自体は、空気中に含まれていますし、火力発電所などからも日々大量に発生し、地球温暖化の原因として問題視されていますから。こちらの用意はそれほど難しくないでしょうけれど。問題は水槽をどうやって生成するか。そして最も軽い原子である水素は、貯蔵が難しいという問題がありますので。核融反応も水素を用いますから。未来のエネルギー問題はどのみち、水素の研究を抜きには、語れない部分がありますので。
小学校で学んだように、水は2個の水素原子と1個の酸素原子が結合していますから。水を電気分解すれば水晶は 簡単に得られます。ただ、その電気分解にもエネルギーが必要。太陽光を浴びると、水を酸素と水槽に分解するチタン系光触媒を用いた、水素生成なども研究されていますし。また、メルトダウンしづらい構造で、安全性が高いとされる第四世代原子炉の、高温ガス炉では高熱を利用した水素生成の可能性も 研究されています。
■水素貯蔵モジュール■
水素エンジンと水素車を推す、TOYOTAですが。水素を安全・安心に運び、使用するための水素貯蔵モジュールの、実証に乗り出したそうです。TOYOTAは、子会社の研究所が人工光合成の研究も進めており、蟻酸を生成することで、高効率の人工光合成に成功しています。蟻酸は、化学式で書くとCH2O2。1個の窒素原子と2個の水素原子と2個の酸素原子からできていて、防腐剤や抗菌剤、繊維工業などでも利用されていますので。こういうところは、抜かりがないですね。
「水素貯蔵モジュールは、近くに水素ステーションがない港湾や山岳地などで働くモビリティーの燃料源として想定している」と、トヨタ水素製品開発部水素製品開発室の担当者。ガソリンスタンドなどを充実させるのは重要ですが、地方では廃業するガソリンスタンドも多いですからね。このような 貯蔵モビリティを充実させるのは、方法論としてはものすごく真っ当に思えます。
■次世代電池の素材■
素材研究という点では、次世代電池に期待です。発電所の生み出した巨大な電力を貯蔵する技術はまだないのですが。原子力発電所などの夜間電力を利用して、下流行きの水をダムに貯め直す揚水発電も、一種の電池といえば電池なのですが。反原発の人には勘違いしてる人が多いですね。それはともかくとして。高効率の電池の研究開発は、現在の文化には必要不可欠なものですから。スマートフォンとか1回充電すれば1週間ぐらいもつ 素材が出てきたら、画期的なんですけどね。
ナトリウムイオン電池は電圧やエネルギー密度が低く、リチウムイオン電池に比べると性能が不足。フッ化物イオン電池は高い性能が出ると期待されているが、電極の最適な材料が見つかっておらず、実用化はまだまだ先。ただ 逆に言えば 優れた材料が見つかれば、一気にブレイクスルーする可能性は高いと言えます。太陽光発電も、自分が小学生の頃は人工衛星に搭載されるような高価なものでしたが。シリコン系の開発で、電卓にも搭載されるほど 安価になりましたから。
日本は、昔からそういう素材研究は、強い部分があります。これは、前述の人工光合成の研究にも重なりますが。化け学的な素材研究で、いろんな物質を混ぜ合わせて呆れるほど多数の組み合わせを調べるのは、日本人が得意なところでもあります。高温超電導物質の発見 競争では、この強みが遺憾なく発揮されました。まぁ、こういう研究は偶然の要素も強いので、簡単ではないのですが。一ヶ月に1回の充電ですむスマートフォンとか家電とか、生まれたらすごいんですけどね。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ