ミドリムシからジェット燃料
◉ナゾロジーの、昔の記事の再掲ですが、個人的に好きな内容なので。培養した ミドリムシに重イオンビームを浴びせて、ジェット燃料にするという研究。ジェット機の燃料、正式には航空タービン燃料油と呼ぶそうで。軽油に近い成分で、石油以外のいろんなものから生成できるのですが。ミドリムシの培養は、いろんな可能性を広げると思っています。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
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■ミドリムシの栄養分■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。企業としては、ユーグレナという名前の方を推しているのですが、個人的にはミドリムシという名前の方が、分かりやすくていいですね。動物でありながら葉緑素を持ち、光合成をする生物。小学生の頃、理科の授業での顕微鏡操作でその姿を見て、その姿の面白さに驚いた人も多いのではないでしょうか? 鞭毛と目を持ち、でも葉緑素で緑色。進化の不思議、生命の神秘。
石油には、有機生成説(生物由来説・有機成因論)と無機生成説の、2種類があるのですが。有機生成説の根拠は、光合成生物の葉緑体に由来するポルフィリンや、真核生物が生産するステロールに由来するステラン、細菌が生産するホパノイドに由来するホパンなどが含まれているからなのですが。おそらくは、原始的な植物型細菌や微生物が大量に出現し、それらが分解されず海底に蓄積され、石油に変化したのでしょうけれど。その中にはミドリムシの先祖 みたいな生物も、いたのかもしれませんね。
■ミドリムシの可能性■
ミドリムシの細胞内には、ラグビーボール形というか楕円形の葉緑体があり、これは元々は別の生物だった緑藻類が、体内に取り込まれても消化されることなく、二次共生したものに由来するそうで。ミドリムシという名前ですが、カロテノイドやキサントフィルを含む植物の葉が黄色や赤色なように、黄色や赤色のミドルムシも存在するそうで。だから、科の名前であるユーグレナを使う面もあるようですね。それにさらに突然変異を人工的に起こさせ、有用なタイプを生み出すようで。こういう部分は、先端科学ですね。
もともとミドリムシ自体は、健康食品という形で世に出た記憶があります。飼育がしやすく、大量生産も可能なので、養魚用配合飼料などとしても利用が始まり、さらにバイオエネルギーとしての期待も高まる存在。日本のバイオテクノロジーは、稲や珍しい植物を粘り強く品種改良してきた歴史と文化があるせいか、世界的にもかなり強い分野ではあります。「遺伝子組み換え食品が〜!」とか「あきたこまちRが〜!」とか言う、非科学的な人もいますが。素材研究やロボット工学と並ぶ、日本の未来を支える科学研究のひとつかと。
■日本の未来はバイオ■
日本の場合、休耕田の問題もありますし。はっきり言って、田舎の航空写真をGoogle Mapsで見ると、あっちこっちにメガソーラーがあって。あんなものを作るぐらいなら、ミドリムシの培養とか、石油生成細菌のほうが、まだしも夢があると思うんですよね。いわんや、山を切り開いてまで設置するものではないです。夜になると発電しないものなんて、ベースロード電源としては、代替エネルギーにならないんですから。そもそも、日本自体が山がちで日照量も少なく、太陽光を利用するのに適していない、八雲立つ国なんですけれどね。
海洋でのミドリムシ培養とか、世界6位の排他的経済水域を持つ日本には、有望でしょうし。それこそ、沖ノ鳥島とかに大規模な海上培養プラントを作って、大規模な培養とかもありでしょうしね。そっちの研究を、もっと進めてほしいです。日本の未来は海洋開発、特に鉱物とか深海開発にかかっていると思いますし。他にも、ホンダワラを第上で大規模に栽培して、それをバイオマスにするとか、自分はそういう話が好きなので、この手の話題は積極的に取り上げていますが。あまり需要はないんですが、そこは好き勝手に書くnoteですから、ご容赦を。
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