全共闘世代は逃げ切り世代
◉そりゃまぁ、世代を一括りにしちゃうのは乱暴です。全共闘世代と言っても、そこは保守派もいれば、いろんな思想信条の人がいるのは当たり前。でも、上の世代を日本を敗戦に導いた世代と切って捨てたのは、全共闘世代じゃなかったですかね? 因果応報ブーメラン。
【全共闘世代は「逃げ切り世代」なのか? 年収1000万円以上もズラリ… 重信房子氏ら元学生運動家にアンケート】AERA.com
今から半世紀前、日本には「革命」や「社会変革」を目指す学生があふれていた。ベトナム反戦運動などをきっかけに1968年から69年にかけて、大学で授業のストライキや構内のバリケード封鎖が相次いだ。東大安田講堂も学生に占拠され、69年1月には警視庁の機動隊が突入し、封鎖を解除した。いわゆる「東大安田講堂事件」である。その後、69年9月に全国78大学が参加して「全国全共闘」が結成される。いつしか、その若者たちは「全共闘世代」と呼ばれるようになった。
(中略)
まずは年収から。日本で65歳以上の高齢者世帯の平均所得は308万円(平成30年版高齢社会白書)、全世帯の平均所得は545万円となっている。69年の安田講堂事件の時の学生運動家たちを全共闘世代の中心と考えると、回答者のほとんどが70歳前後の高齢者だ。回答を見てみると、やはり年金暮らしの人が多く、全体の約4割が年収250万円以下。100万円以下と答えた人も複数いた。
こういう記事がのること自体が、彼らが今も社会に隠然たる権力を有している証拠ですけどね。
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■全学共闘会議ってなに?■
ウィキペディア先生によれば、全共闘世代という言葉の元になった全学共闘会議とは、こんな感じで説明されています。乱暴に括れば、1968年に大学四年生の22歳だった世代から1969年に大学一年生19歳だった世代。浪人や留年した人間もいるでしょうけど、おおむね1946年から1951年に4月1日生までにまれた世代まで。実際は、1965年の授業料値上げ闘争などの前史がありますから、1940年生まれから51年ぐらいの、わりと幅の広い世代を含む概念ですね。
全学共闘会議(ぜんがくきょうとうかいぎ)は、1968年(昭和43年)から1969年(昭和44年)にかけて日本の各大学で学生運動がバリケードストライキ等、武力闘争として行われた際に、ブントや三派全学連などが学部 やセクトを超えた運動として組織した大学内の連合体。略して全共闘(ぜんきょうとう)。
年代的には戦後ベビーブームに生まれた団塊の世代と一致するので、団塊の世代とだいたい同じと扱われがちですが。これが第二次世界大戦直後の1947年(昭和22年)〜1949年(昭和24年)に生まれた世代ですから、上に書いたのとそんなに外れていませんかね。この世代、中学では荒れる中学、高校では荒れる高校で、未成年の頃に殺人などの凶悪犯罪が多かった世代です。で、大学に行った連中も暴れる暴れる。そして現在は、暴走老人世代。
■高等遊民の革命ゴッコ■
こちらのサイトの『大学進学率』によれば、1970年の大学進学率は23.6%、1965年の大学進学率17.0%とのこと。短大も含む進学率ですから、思ったよりも高いですが、それでも4人に1人から6人に1人ぐらいの進学率の時代です。2013年の55.1%と比較すると、半分以下。あの時代に、大学に進学できたのはある種の高等遊民であったことが、よくわかります。ちなみに、60年安保の頃の大学進学率は10.3%ですから、実家が太くないと大学進学なんかできなかったわけです。
こう書くと必ず、いや自分は学費を自分で働いて捻出した貧乏人だったという ア ホ ン ダ ラ の ス カ ポ ン タ ン が登場しますが。あのね、本当の貧乏人はせめて弟妹は高校に行かせたいと、自分の働いたカネを家に入れてたうちの親父みたいな中卒の苦労人をいうのであって、高校出た上に自分のカネで大学行けるのは、裕福な部類です。金持ちのボンボンや嬢ちゃんが、革命ごっこをして政治の混乱をもたらした。ぶっちゃけ、そういう世代です。医者の上野千鶴子東大名誉教授が典型例ですが。
■言い訳より反省と懺悔を■
戦後民主主義の自由な言論とか、豊かな物質文明とか、享受している世代なのに。何が不満だったのか、中高生の頃から暴れに暴れ、そのくせ高度経済成長───1954年(昭和29年)12月から1973年(昭和48年)───の恩恵を受けて小学生から大学生の頃まで経済は絶好調。1985年のプラザ合意を直接の引き金とするバブル期では社会の中堅として一番謳歌した世代です。そして、年金的には明らかに美味しい思いができる逃げ切り世代です。
こうやって、弱者コスプレや被害者コスプレをできるのも、この世代の言論人やマスコミ人がアカデミズムやマスコミに多く食い込み、情報発信できるからという、権力者で有り続けている証拠なんですよね。朝日新聞の子会社の朝日新聞出版AERAが、まさに彼ら全共闘世代の悪目立ちする世代が特権階級であることを、はからずも証明してしまっていますね。昭和一桁が大正デカダンス世代の尻拭いをさせられたように、自分ら下の世代は尻拭い世代。せめて全共闘世代の悪目立ちしてきた一群は、謙虚たれ、と思います。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ