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どこまでもグリーングリーン

コランダ地方ハロウィン交流🎃不都合部分はパラレルで。

お借りした方
・ガラドさん
・ルーミィさん
・アミュレちゃん
・ヨルヴェさん



風船ゴロンダさんとお姉さん

よくユウナギのサイン会に来てくれるお姉さんがいたから、ごあいさつのために近づいてみる。隣には、いつもはいないゴロンダさんがいた。風船を持ってる。

いいな……風船持ってると、楽しい気持ちになるよね。

『お姉さん、こんにちは。ゴロンダさんは、お姉さんのポケモンですか?はじめまして。ぼく、サカマキ』
「すみません、うちのウパーが」
ユウナギはぼくを抱えて、急いでお姉さんとゴロンダさんから離れた。

バイバイ、また会いましょうね。
しっぽを振ってさよならした。

「はぁ……やっぱりキュウコン耳は落ち着かない……これ取っていい?」
「うーぱうーぱ」

ダメだよぉ、せっかく衣装にセットだったんだもん。
ユウナギは、恥ずかしがりやさんなんだなぁ。でも大丈夫、似合ってるし。きっとファンの人も「素敵」って言ってくれると思うよ。
あのお姉さんと、ゴロンダさんだって、きっとそう言ったさ。

パウワウさん?

何だかお顔が険しい子がいるなぁって思ったから、お菓子をお裾分けに行った。
『どうしたの?お菓子食べる?』
まん丸で、青っぽいその子を、ぼくは図鑑で見たことがあった。

「お菓子、パウちゃんにくれるの?」
「うぱぁ」
「サカマキ~置いていかないで……」
あっ、ユウナギ、こっちだよぉ。

「この子のトレーナーさん?」
「初めまして、僕はユウナギ。この子はウパーのサカマキ」
「あたし、アミュレ!この子はパウワウのパウちゃん!」
パウワウ?そうなんだっけ?
ユウナギの方を見たら、何かおかしな顔をしてた。
やっぱり違うよね、この子は“タマザラシ”だ。

「アミュレさんは、新人トレーナーですか?」
「うん!色々なポケモンと出会うために旅をしてるの!」
「なるほど」
パウの険しい顔の理由、ちょっとわかったよ。ぼくだって、自分のことホエルオーって言われたら、びっくりしちゃうな。……大きくてちょっとカッコいいかもなんて、そんなこと思ってないよ。本当だってば。

「アミュレさんは、本を読みますか」
「本?」
「ええ」
ユウナギ、その子に「この子は本当はパウワウじゃない」って言ってよぉ。

「本は、色々なことを教えてくれます。アミュレさんが出会ったことのないポケモンのこと、もう出会っているポケモンのことも……」
知ればきっと、いっぱい仲良く出来る。
「だから、もしあまり本をお読みになったことがなければ、是非読んでみてください。色々な本をね」

いつか、アミュレちゃんがパウワウの本を読んで、パウちゃんの本当に気付くといいな。もちろん、気付くきっかけは本じゃなくてもいいけど。

「違うよ」って言うのは簡単だけど、きっとユウナギはアミュレちゃんに自分で気付いてほしいんだな。
色々なポケモンと出会う旅、がんばってね。またね。


どこまでもグリーングリーン

ぼく、気付いちゃったんだけど、お姉さんもゴロンダさんもアミュレちゃんも、みんなユウナギと同じ、グリーンチームだったな。これって大丈夫?バランス悪いんじゃない?
それとも、たまたまなの?うーん、うーん。

あっ、あの仮装すごい~お面まで……あの人もグリーンだ!ユウナギ!この森グリーンの人しかいないよぉ!
「どうした?サカマキ」
「もしかして、このお菓子がほしいのでは?」
「あっ、これはどうも……ほら、サカマキ。頂いたよ」
わあーい、食べてもいい?
ユウナギが棒つきのお菓子の包みを外してくれる。中身は……可愛い!フワンテのお菓子だ!

「これはケーキポップですか?凝ってるなぁ……」
「ええ、僕が作りました」
「素晴らしいですね。お礼にこれを……市販品ですが」
ユウナギは、モンスターボールみたいな包みに包まれたチョコレートを数個、お面の人に渡してた。

むしゃむしゃ……ケーキポップって美味しいね。ユウナギも作ってくれないかな。
お菓子を食べ終えて、お面の人のナゾノクサと追いかけっこした。

「では、僕たちはそろそろ……サカマキ、行くよ」
「うぱぁ」
もう行かなきゃいけないの……もう少し遊びたかったけど。
『お名前聞いてもいい?ぼく、サカマキ』
『ノニュス!』
『難しいお名前……また遊ぼうね』

ぼくはしっぽを、ノニュスは葉っぱを揺らしてさよならをした。
さようなら、さようなら。

次に会う人はグリーンかな、それとも違うのかな。わからないけど、出会ったらとりあえず『こんにちは』って言おうと思います。

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