狼三匹ハロウィンへ行く

コランダ地方ハロウィン交流🎃都合の悪い部分はパラレルでお願いします🙇

お借りした方
・ザクロくん
・アルヴァちゃん


エリューズシティで開催される、ハロウィンというイベントのチラシをもらったアシマリのリリー。
行ってみたくて、トレーナーのセラヴィーに渡してみた。
「仮装?じゃあ、これ」
大きな白い布に、穴をあけて目が見えるようにして。で、それを被って。
「お化け」
あまりにも適当な考えすぎて、思いっきり水をかけた。

狼三匹ハロウィンへ行く


色々考えた結果がシーツお化け、なら許すけど、数秒で決めた仮装じゃ嫌なの。

『もっと気合いを入れてよね』

リリーの視線がそう訴えるので、セラヴィーは重い腰を上げて仮装のモチーフを探す。最近はインターネットで何でも探せてしまう。
「ルガルガン……狼か、かっこいいかも」
まひる、たそがれ、まよなかの姿のルガルガンをモチーフにした衣装を見つけ、セラヴィーは幼馴染の二人、ザクロとアルヴァの元へ走ってゆく。

「ハロウィン行こうぜ、それでルガルガンの衣装着ようぜ」
ハロウィンという楽しそうな催しに興味を持ったザクロとアルヴァは、セラヴィーの提案に賛同した。
「そうと決まれば買い出しね!」
「そうだね。お菓子も買いたいし」

実際に店に行って、仮装に使えそうな服や小物を調達する。
「ルガルガンの手、手……?」
ふかふかの肉球付き手袋では、ボールを握りにくい。
「わたし、これにしようかな」
アルヴァは、手のひら側が白で手の甲が黒っぽい手袋を選んでいた。
「そういうのもありだな~」
棚に目線を戻したセラヴィーの足を、リリーが軽く叩く。
その手には、ポリッシュ入りのボトルが握られていた。
「これ爪に塗るのか?上手く塗れるかな」
リリーからボトルを受け取ったセラヴィーは、少し渋い顔。
そんなセラヴィーに、ザクロが助け船を出した。
「それ、僕が塗ろうか?」

***

「セラの爪は塗りやすいね」
手際よく、セラヴィーの爪がルガルガンの爪の色に染められてゆく。セラヴィーはその様子を大人しく見つめた。
「それが乾いたら、完成だね」
「ん……ザック、オレもザックの爪塗るよ」
自分の爪は難しいけど、他人の爪なら塗れる気がする。ポリッシュの塗り方のページをスマホに表示させて、丁寧に塗っていく。
「よし、良いかな!」
いつもと違う色の艶やかな爪を見て、セラヴィーは満足そうに頷いた。
「セラ、ありがとう」
「オレも、ありがとな」
お互いカラコンで色を変えた瞳に、お互いの姿を映して笑い合う。

「二人共お待たせ!」
着替え終わったアルヴァが、部屋に戻ってきた。
「まひるルガルガン、いいじゃん!」
「うん、似合ってる!」
幼馴染三人、無事に仮装が揃って、リリーはホッと胸を撫で下ろした。

「せっかくだし、エムも仮装してみる?」
ザクロの提案を聞いて、メッソンのエムは首を傾げたが、隣のリリーは「自分も仮装したい」と言わんばかりに手を上げた。イーブイのリルケは、いつもと変わらずニコニコ笑った。

***

「みんな違うチームなのか~」
「アルはイエローチームで良かったの?」
セラヴィーはグリーン、ザクロはレッド、アルヴァはイエローの腕章をそれぞれ腕につけていた。
バトルを希望するトレーナーは、レッド、グリーン、ブルーの三チームにランダムで振り分けられる。
アルヴァが選んだイエローチームは、トレーナーのサポートを行うチームで、バトルは基本行わない。

「バトルしたいとは思ったのよ?でも、危険そうなところがいっぱいなんだもの。ちゃんと二人を見てあげるから、男らしいかっこいいところ見せてね!」
地図を見ると、廃墟やら沼やら、確かに危険な場所が多かった。
「任せろアル。グリーンチームが優勝して、お菓子たくさん持って帰るから。後でパーティーな」
「セラには負けられないな。アル、僕のかっこいいところ見ててよねー」
セラヴィーもザクロも、気合いは十分だ。

「うん。でも、無茶はしないように!」
「はーい」「わかってるって」
アルヴァの言葉にそれぞれ返事をして、みんなでけらけらと笑った。

「ザック、オレは最初のバトルオアトリートをお前に仕掛けるぜ」
受付で受け取ったスイーツチップを手元でじゃらじゃらさせながら、セラヴィーはザクロに向かって言った。
「そういうわけだから、アル。審判よろしくー……それとも、やらない?なぁ、ザック」

答えて?

グリーンアップルの瞳は、レッドアップルの瞳の答えを待っている。

▼セラヴィーが勝負を仕掛けてきた!


ザクロくんに勝負を仕掛けさせていただきます!

掛けチップ数:5枚
使用ポケモン:リリー(アシマリ♀)
バトル形式:シングル

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