都会のオアシス、明治神宮で朝からハッピー♪
気持ちいい朝で1日を始めようと…
「お昼休みに気分転換で明治神宮に行ってきた～っ♪」
同僚のこの言葉に、私は驚いた。まさか職場のすぐ近くにあの明治神宮があるなんて…。なんにも何も考えずに駅と駅の間を行き来していた私は、なんて惜しいことをしていたのだろう。
どうやら、職場のすぐ近くの道の向こうにあるビルのすき間から見えるこんもりとした木々…あのあたりが明治神宮というではないか。めっちゃ近い。
どこから行けばいいか聞いてみると、我々がボトルキープしているいきつけの店のすぐ脇の道を進めばすぐ参道の入り口があるという。
飲みに行く前に、お参りだったな…と反省した。
今年の冬は、珍しく晴れの日が続いている。 澄み切った空気に誘われて、「2025年の幕開けは、明治神宮で身を清めることから始めよう」そんな思いが頭をよぎった。
JR原宿駅が一新していた！（遅っ…）
ついては、朝活と称して出社前の明治神宮参拝を決行することに。
8時過ぎ、友人と原宿駅にある猿田彦珈琲で待ち合わせ。
夜遅い外出より、朝早いほうが全く苦にならない。生まれたてのお日さまの光を浴びるほうが、夜の街のネオンの光を浴びるより気持ちいい。
そういう歳になったということだ。
「あれ？ここって…？」
まずは、都内で暮らしながら、原宿駅の様変わりを知らなかったことに驚いた。JRのホームに降り立ち、改札口に向かおうとすると、自分が向かいたいルートがない。どうやら2020年3月からこの新駅舎に生まれ変わったそうだ。時はコロナ禍の真っ最中。知らなくて当然?!(ってことはないか…）
原宿に出かけること自体、もうすっかりなくなっていたのね。
神宮前交差点から表参道方面のエリアは何度か行くことはあったが、ザ・原宿駅の周辺は、かれこれ5年以上は軽くご無沙汰だったのだ。
新鮮な街の景色を堪能しながら、友人と一緒に美味しい珈琲＆モーニングをいただき、ひとやすみしたところで、いざ参拝へ。
明治神宮の敷地は、都会の喧騒を忘れさせてくれる静寂の世界である。緑豊かな森の中に、神聖な空気が漂っている。朝早いおかげか、参道を歩く人は少なく、大半は外国人観光客で、日本語はあまり聞こえてこない。ゴミひとつない、冬だというのに参道には落ち葉もほとんどない、清められた場に、海外の人はさぞや驚くだろう。
「いいねぇ…。静かだなぁ…」
友人と声を揃えて呟く。都会の一角に、こんなにも静寂な空間があることに、日々、煩雑なことで振り回されている私たちに気づく余裕はあまりない。
天然のエネルギー清浄機のフィルターの中を通った気分でゆっくり参道を歩くと、目の前に立派な社殿が現れた。
きらびやかな装飾などない、極めてシンプルで気品の高い、神道の象徴を前に、日本で暮らしていることのありがたさを知る。
私は、いつもよりもゆっくりと丁寧に参拝し、順路に従って進んだ先に置かれているおみくじを引いた。
明治神宮のおみくじは、吉凶を占うものではなく、明治天皇と昭憲皇太后の御歌「大御心」を賜るものだという。
今年のテーマは…（心は高く、身はつつましく）か…。
都心なのに空気が澄んでいて、冬の寒さが心地いい。鳥の鳴き声が周囲からの雑音をシャットダウンしてくれて、実にいい気分。
私たちは、適度な散歩が推奨される年齢だ。それに付加価値を付けたい欲張りな私。
「こんなに気持ちいのなら、此処から朝をスタートさせようっと」
森林ヒーリングと神のご加護がセットされた、神社参拝という気持ちの良い朝のスタートをときどきのお楽しみにすることにした。
「おはよーございまーす」
オフィスに入った私は、誰よりも輝いて見える？！笑
意識しなければあっという間に終わっちゃう1日。朝に贅沢な時間を過ごすと、めっちゃトクした気分になる(^^)
明治神宮参拝という朝活は、物価高でうんざりの日本で暮らす私にとって、ユニクロのダウンジャケットを超える、お得感満載の特別な時間になった。
最上川えつこのエッセイ
五七五七七の歌に込めた繊細なアラフィフの心情…読んでみてね～♪