言語教師でありセラピスト?!
ドイツで日本語と英語を教えています。日本語を教えているティーンズはほぼドイツ人ですが、そのほかの生徒さんは、実に多種多様なバックグラウンドを持っています。個人レッスンだけでいえば、英語学習者は日本人成人女性が多く、レギュラーの日本語学習者は、ヨーロッパ人男性が多いです。
自己の過去の言語学習を振り返っても思うのですが、他言語を学習するときに、意外に盲点なのが、レッスン中に、図らずも自分のプライベートや仕事、興味などの話をすることが多いんです。
教師側としては、ぶっちゃけ教えている側は、生徒さんのプライベートになんら関心もありませんし、レッスンが終わったら記憶から消えてしまいがち(な人が大多数だと思います。)なのですが、初級は、自己紹介から始まって、家族構成など、ドバっとプライベートを語る内容がやってくるので、どこまで出せる人なのか、どこからは出したくないのか、最初は手探りの状態で、いかにプライベートに踏み込まずにレッスン内容を広げていけるか、けっこう気を使います。
そして、私の生徒さんのケースでは、半年が過ぎたあたりに、生徒さんとの信頼関係がある程度築けたな~と思う時が来ます。それから先のレッスンは、リラックス度は上がりますが、それと同時に、レッスンがセラピーセッションになってしまう危険度が上がる生徒さんが、ある程度数いるんです。
仕事・生活・対人関係等々。。。
オンライン教師は、接点がオンラインでしかない・お互いの名前しか知らない限りなく遠い関係線の上に存在するので、心の内を晒しても問題はない、相手がそれによって自分に影響を与えない、という安心感があるのだと思います。それ自体は、私は、そういった信頼感を持っていただいたことがうれしいですし、さきほども言ったように、ぶっちゃけ生徒さんのプライベートに興味は皆無なので、聞き手でいることに問題はありません。
ただ、中には、開き直って「ちょっと今日は、悩みを聞いてちょうだい。」とレッスンそっちのけで、仕事の悩みを話したがる生徒さんもいらっしゃいます。私の生徒さんに共通するのが、日本語学習にしろ、英語学習にしろ、趣味の一環で学習する方が大多数である、ということ。生活のためにこの言語を学習しなければ!という真剣さよりは、ご自分の興味があるから、生涯学習の一環で、という動機でレッスンを受けられる方なので、セラピーセッションになろうが、あまり影響がないんでしょう。
いいんです、、、いいんですが、、、私はあくまでも言語教師であって、セラピストではないし、なによりも、なによりも!
どう考えても、プライベートの語学レッスン代は、プライべートのセラピーセッション代より安いでしょう!
レッスン中線引きが難しくて、日々学び中の私の心の叫びでした。(笑)