確定申告に行ってきた
休暇を取って税務署に行き、確定申告を済ませた。
確定申告の期限は3月15日だが、私は毎年4月になってから行っている。3月、特に期限間際は税務署が混雑していて嫌なのだ。年利で7.3%に相当する日割りの延滞税がかかるが、申告税額が高額でなければそれほど大したことはない。
最近はe-Taxという仕組みがあって、自宅で申告書を作成して電子データを送ればいいことになっているが、これが結構難しくて挫折した。税務署でも結局はe-Taxを使うのだが、隣に税務署の職員が付いてアドバイスしてくれるので、格段に楽だ。今回は新卒?のきれいなお姉さんがていねいに教えてくれた。
株やっている人も確定申告をやったほうがいい
先物やFXで得た利益は源泉徴収ではないので確定申告しなければならない。一方、通常の株式の場合、特定口座で運用していれば源泉徴収(税率約20%)なので申告の必要はないと言われることが多い。私は株を始めた頃はそれを真に受けて、確定申告を行わなかった。
ところが、損失繰越という制度によると、確定申告をしていれば株の損失も繰り越して翌年の利益と相殺できるのだ。私はそれを知らずに数年間申告をしなかったために、株をやり始めた頃に発生した損失を繰り越すことができず、悔しい思いをした。やはり税金の基礎知識は必要だ。
仮想通貨や海外証券口座の場合は計算が異なる
昨年10月から始めた海外証券口座(Amazing Tick)のコピートレードではそこそこの利益が出たが、これ単独で税率を適用するのではなく、会社からの給与所得と合算して税率が決まる。総合課税というやつだ。下表のように累進課税なので、高額所得者には厳しい制度となっている。
また、海外口座の場合は損失繰越ができない。これもおもしろくない。さらに言えば、国内証券会社の口座とも損益通算できないので注意が必要だ。
経費の計上について
下記のように、トレーディングにかかった費用は必要経費として認められる。私の場合は新規に購入した無線LANのルーター、ネット関連の通信費、Microsoft M365の年間サブスク、TradingViewの有料版使用料など、PC環境に関するものはすべて突っ込んだら約13万ぐらいになった。これを上記Amazing Tickでの利益と相殺した。
領収書がないと認められない、との記述があるが実際には結構いい加減で、エクセルで集計した表を見せたらすんなり通った。こんなに簡単に通るなら、投資関連本の購入費や投資セミナーへ行ったときの交通費なんかも計上しておけばよかったと思う。
ふるさと納税について
ひと通り投資関連の入力が終わり、ふるさと納税の申告を行った。これも過去に私は誤解していて、「寄付金なんだから翌年の収入から控除されるもの」と思い込んでいた。実際は翌年の住民税がまるごと(正確には手数料の2000円を引いたあとで)控除される仕組みと気づいたのはわりと最近のことである。
AIに聞いてみたらこういう答えだった
念のため、担当のお姉さんにも聞いてみたが、やはり同じ答えだった。
「ふるさと納税っていいですよね」とお互いにっこり。ここは控除限度額いっぱいまで使い倒したいところだが、昨年は30800円にとどまった。
うちの嫁はこの仕組みが理解できず、「そんなうまい話があるわけない」と頑なに言い張る。ふるさと納税でなにか注文しようとすると「そんなに頼まんといて」と言うし。
ふるさと納税先の自治体からは寄付金額の3割ぐらいの返礼品が来る、ということは7割のお金はそのままその自治体のものになるわけだ。本来なら地元の自治体に納めるはずの住民税がよその市町村に向かってしまうわけだから、場合によっては税収の低下で困る自治体も出てくるだろう。
実際、川崎市などはかなり減収に悩まされているようだ。
所感
確定申告も今回で3回目となり、だいぶ慣れてきた感はある。
会社員の場合、大概のことは会社がやってくれるので税金処理への関心が薄れがちだが、投資を始めてからは多少は考えるようになった。少しは世間の常識に近づいたかなと思う。これも投資の効用かも。
来年の今頃は退職して年金暮らしになっているはずなので、ますます税務署にお世話になることになるだろう。税務署の職員は概して親切に応対してくれるし、節税の相談にも乗ってくれるので仲良くしておいたほうがいい。