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東北出身 なんちゃってバリキャリ女子の恋物語

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ミッドナイトグリーン

深夜車通りの少なくなった静かな一本道。 車の窓を少し開けると 冷たい風、澄んだ空気が流れ込み 僕はひとつ深呼吸をする。 風で草花が揺れ、虫が鳴いている 信号の合図とともにアクセルを踏み出す 都心から少し離れたラブホ街の手前 車の中から見える青信号は 窓にもたれて眠る彼女のスポットライト 派手に照らされたホテル 部屋の前の駐車場 彼女は助手席で眠っていた 彼女とはネットで出会った 僕は彼女と知り合う前からネットで知り合った 女性とデートをしたことがある。 だから"そういう"女

    • 可憐に咲けたなら

      [最中アイス] 今年の夏は何の予定も立てず眠り続けていた 夏休みは10日もあるというのにどこへも行かず 部屋の片付けもそっちのけで 私はベッドに体力を奪われていた ぼんやりとスマホを見たら いつのまにか夏休みは2日過ぎていた ピコンッ。 最近登録したマッチングアプリの通知 『こんにちは。よろしくお願いします。  仲良くなれたら嬉しいです。』 タイミングよく届いたメッセージに 何だか返信したくなった 「初めまして。今日会えませんか。」 2日も眠っていたせいで頭がおかしくなってい

      • 大人になるとは

        透き通るような 濁りのない澄んだ水の流れに まっすぐ届く天の光 心地の良い風が吹く 目の前に広がるこの風景は 私の心そのものだった しかしそれは、大人になるにつれ 少しづつ変わってしまった これは、成長記録である 夜の仕事をするようになってから 出会うことが多くなった高学歴男子 彼らは時として私に足りないものを教えてくれる 同じレベルの男は私の考え方を横方向に 広げてくれるのだとしたら、 高学歴たちは縦方向に 私の思考を高めてくれる こんなことを言うのは失礼だが お世辞

        • ネイビーブルー

          好きな人の好きなひとになりたくて 私はどれほどの涙を流してきたか 会いたい 抱きしめたい 私のことを見ていてほしい 多少無理してでもあなたのもとへ 飛んでいきたい 裏切られて 人として立ち直れなくなるくらい 心に深い傷を負って あれだけ離れたかったのに 未だにそんな彼を求めてしまう 全身が痺れるような感覚になれるのは 彼と交わりあった時だけ 深い海のなかへ溺れてしまったようで それなのに苦しくはなくて むしろ心地よくて ずっと溺れていたい 支配され続けていたい あなたで満た

        • 固定された記事

        ミッドナイトグリーン

          ちょっと気になって

          ぼっちでランチ ちょっと遅めにとるようになってから 見かける彼 いつも同じ服を着ている彼 なんだかちょっと気になる 低層フロアの彼 高層フロアの私 普段は交わるはずのないふたり 3階でしか出会えない関係 何階の人だろう どの部署だろう なんかちょっと気になる 実は朝ごはんも同じタイミング カフェエリアで1人 いつものチョコパンと セブンのコーヒー ランチは量り売りメニュー グローバル企業で働く私たちは 他にもメニューがあるのに 量り売り場に並んでしまう 行動パターンが同じ

          ちょっと気になって

          私の背伸びの仕方2

          好きな人には好きと言える人生がいい。 恋する人はいつだって自分より少し上の存在 この人みたいになりたいと思える人でないと 好きと思わない。 あなたに近づきたい。 あなたと同じ世界線て生きてみたい。 私には到底辿り着けない世界だけど。 EP2 先輩。 私はいつだって日陰の存在。 女友達は数えるほどで、かと言って男友達が多いわけでもなく、大抵はいつもひとり。 そんな私が付き合うのはもちろん日陰の男の子。 だからいつも太陽が似合うイケメンと キラキラした恋愛を夢見ていた。 で

          私の背伸びの仕方2

          私の背伸びの仕方

          好きな人には好きと言える人生がいい。 恋する人はいつだって自分より少し上の存在 この人みたいになりたいと思える人でないと 好きと思わない。 あなたに近づきたい。 あなたと同じ世界線て生きてみたい。 私には到底辿り着けない世界だけど。 EP1 ひつじのショーン 歳が10個離れていた。 誰もが羨む大手企業で働いて 人望が厚くかなり評価されているようだった。 年齢の割には役職がついていて かなり稼いでいたと思う。 住んでいる家も家具も高価なものだった どんな話のジャンルも対応

          私の背伸びの仕方

          恋する気持ち

          こんなにも苦しい恋をしたことがあっただろうか はじめは冷たくてカタくて大嫌いだったのに いつからだろう そばにいたいと思うようになってた 会えるならどんな形でもよかった でも会えば会うほど私を見てないのがわかる だからたまに"会いたくない"なんて嘘ついてみたり連絡取らないでみたりしてみたけど やっぱり私から連絡してしまう どうしても会いたい 会えるだけで生きていける どんなに辛いことでも乗り越えられる気がした でもある夜私は決めた ここから遠い、どこか遠くへ行こうと 世

          恋する気持ち