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5月1週:今週の映画ニュース | mofi 204号

ハリウッドの「中の人」全員が読む、毎週1500本の主要業界紙の記事の中から、知っておきたい必須のニュースを厳選してお届け。

【興収:5月第1週】「アベンジャーズ」$112.5Mで堂々の2週連続1位

$14.8Mで2位の “Overage” には$100M近い差をつける結果に。アベンジャーズと同じ週に公開する作品がかわいそうに思えてしまうくらいの圧倒的な差。日本でも$23.9Mと好調のようだ。(M)


【ビジネス】『アベンジャーズ/インフィニティ・ウオー』が打ち立てた新記録の数々

米国初週興収歴代1位
$258.2M(『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の$248Mを更新)

全世界初週興収歴代1位
$640.9M(『ワイルド・スピード ICE BREAK』$541.9Mを更新)

スーパーヒーロー映画初週興収歴代1位(米国・全世界)
米国では『アベンジャーズ』の$207.4Mを更新。全世界では『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の$422.5Mを更新

米国土曜日興収歴代1位
$83M(『ジュラシック・ワールド』の$69.6Mを更新)

米国日曜日興収歴代1位
$69.2M(『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の$60Mを更新)

世界各国初週興収歴代1位
韓国($39.2M)・メキシコ($25.1M)・ブラジル($18.8M)・フィリピン($12.5M)・タイ($10M)・インドネシア($9.6M)・マレーシア($8.4M)。

いかに記録的なヒットかを示す、記録の数々。中にはあまり統計的に意味があるかわからない数字も?(M)


【中国】ワンダ出資の巨大映画撮影スタジオ、控えめなオープニング

2013年の工事が始まるセレモニーではハリウッドから著名な俳優や女優を呼んで絢爛な印象だったのが、完成披露のセレモニーは控えめな幕開け。ワンダの政府との関係の変化も一員だろうが、制作スタジオとして世界最大級であることは間違いないのだろう。ここで作られ、できあがる映画は観てみたい。(M)


【サウジアラビア】サウジアラビア初の制作施設をオープンへ

先月、35年ぶりに映画館を解禁したサウジアラビアで、映画制作を奨励する動きが活発に。石油中心の産業構造を転換する一貫。3200万人の人口の約2/3が35歳未満であるサウジアラビアの、映画市場としてのポテンシャルはいかに。(M)


【ワインスタイン問題】ロマン・ポランスキー、ビル・コスビー、映画芸術科学アカデミーを追放へ

当然の帰結といえば、そうだろう。(M)


【ビジネス】MoviePassユーザーへのアンケート調査 ユーザーの視聴行動が明らかに

サービス体系をめぐって世間、そして小原を騒がせているMoviePass。(笑) 平日でも、一人でも、映画館に足を運ぶ回数が総じて増えているとのこと。想定以上に、人々は機会があれば映画館には足を運ぶという結果から、劇場映画の文化は衰退しているとは必ずしも言えないのだろう。(M)


【ビジネス】MoviePassの競合サービス “Sinemia”、新料金プランを発表

競争原理がはたらくことでよりユーザーにとって魅力的なサービスが実現してほしい。筆者はMoviePassを2013年に利用していたが、月額$30で一日一本映画館で映画を観られる体系がもっともしっくりきた。月に1度でも映画館に足を運ぶ人をMPAA調査では「頻繁に映画館鑑賞を行う人」と定義するが、定額制のサービスとのシナジーは生まれやすいはず。日本でも民間の会社で同様のサービスを行うことは可能なのだろうか。(M)


【視点】身体障碍をめぐる委員会、USCで開催 ハリウッドのバイアスに立ち向かう姿勢を

“Sexism” (性差別)や“Racism”(人種差別)が問題視されるなか、“Ableism”(健常者の身障者差別)は無視されがちである。筆者のクラスメイトにも、障碍をもった人がいたが、彼ら・彼女らが立ち向かうべきバイアスは依然として強い。(M)

著者:三谷匠衡 / 初出:2018/05/07  第204号
有料メールマガジン「Ministry of Film - ゼロからのスタジオシステム」より

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