暗いニュースがたちこめるなか「音楽」に希望を見出す|mofi 209号 ニュース
女性クリエイター、女性主体の映画、女性問題、そして女性にまつわる悲劇。良くも悪くも、女性の存在感に席巻された映画ニュース。ここはトニー賞の受賞結果で気晴らしを。
【興収:6月第2週】
『オーシャンズ8』$41.5Mで余裕の首位
登場人物をすべて女性キャストでリブートする作品としては、『ゴーストバスターズ』に続くが、このモデルが成功するかどうか、来週以降の数字も追っておきたい。(M)
【トニー賞】2018年トニー賞受賞者リスト
映画業界に身を置いているとミュージカルの動向はなかなか追いづらいが、“The Band’s Visit” の10部門受賞、“Harry Potter and the Cursed Child”の6部門受賞で圧勝の様子。The Band’s Visit には日本のホリプロも製作に関わっており、嬉しい受賞のはず。(M)
【イベント】マーベル Kevin Feige 氏、成功の秘訣を語る
厳密には労働組合ではないが、Producer’s Guild of Americaが毎年主催する Produced By カンファレンスにおいて、いまをときめくプロデューサーたちの基調講演を聞くことができる。マーベルCEOのKevin Feige氏からは、向こう5年の「シネマティック・ユニバース」の展望、女性監督・若手インディー監督の起用、ブラック・パンサーの成功で証明したかったことなど、内容は盛りだくさん。(M)
【#metoo】ピクサーのジョン・ラセター氏 セクハラ問題をうけ年内に辞職へ
ピクサーのクリエイティブを率いてきたトップの、あまりにあっけない幕切れを、決して残念には思えない。本件をとりあげた日本のメディアの記事で「不適切なハグ」「不快なハグ」という日本語訳を目にするが、よほど恐ろしいハグをされたのだろう。想像するだけでホラーである。(M)
【#metoo】
ハーヴィー・ワインスタインの契約書内容明らかに
ワインスタイン・カンパニーの破産をめぐる裁判で、一連の書類の中にワインスタイン氏本人の雇用契約が含まれていた模様。取り上げるか迷うが、希少な資料であることは確かだ。(M)
【訃報】ファッションデザイナー、ケイト・スペード死去 自殺と推定
世界的なファッションブランドを開いた巨星、墜つ。ご冥福を祈る。(M)
【注目作】 “A Star is Born” 予告編 ブラッドリー・クーパー監督、レディ・ガガとの共演
重い暗いニュースが相次ぐので、少しは希望のもてる映画の予告をご覧いただきたい。『スタア誕生』のリメイクだが、古典的な作品だからこそ定期的なアップデートが待たれる、期待のもてる仕上がりになっている。(M)
著者:三谷匠衡 / 初出:2018/06/11 第209号
有料メールマガジン「Ministry of Film - ゼロからのスタジオシステム」より
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?