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アイスコーヒーの購入体験をデイリーヤマザキ様に取材してきた!【ワールド・エクスペリエンス】

UI/UXが浸透し始めて、どれくらいの歳月が経っただろうか。

UI(User Interface/ユーザーインタフェース)とは「ユーザーがPCなどとやり取りをする際の入力や表示方法などの仕組み」を意味し、UX(User Experience/ユーザーエクスペリエンス)は「サービスなどによって得られるユーザー体験」のことを指します。

〈参考(一部改変):UI/UXデザインとは?UIとUXの違いやUI/UX設計のコツ

このUI/UXというもの「よく分からない」「難しそう」という声が後を絶たない。専門家でさえ、未だに「うまく説明できない」と狼狽している。


なぜ、UI/UXはよく分からないのか?

それは、その実例が世の中に出回りにくいからであるだろう。

例えば、"カスタマージャーニーマップ""エクスペリエンスマップ"をご存知だろうか。

カスタマージャーニーマップとは、商品やサービスの購入までのプロセスを顧客の行動パターンを、思考や感情も踏まえて分析できるフレームワークです。カスタマージャーニーマップを活用すれば、顧客体験を向上でき、商品やサービスのアプローチを最適化できます。

〈参考:カスタマージャーニーマップとは?作成手順7ステップや作成ツールを紹介

要するに、"体験を図化したグラフィック"である。

自社のサービスや製品に関して、良いところも悪いところも全部丸裸にできてしまうこのカスタマージャーニーマップ。資産であり機密情報。ほとんどの場合は門外不出となる。

故に、UI/UXの実例はなかなか世の中に出回らない。
しかしながら、ネットにはカスタマージャーニーマップの描き方のみが多数存在している。なんとも滑稽なことである。


“UI/UX”のプロ、デザイン会社モフが立ち上がる

UI/UXについて学ぼうとする人は実例が少ないことに対して、この上ないもどかしさを感じているだろう。

その虎の巻と言えるのが、このワールド・エクスペリエンス。
我々が身近な体験からカスタマージャーニーマップを作成、UI/UXの観点から分析・共有をしていく。

すなわち「森羅万象、あらゆる体験を発見・分析・共有していこう!」という連載なのである。

まずは、日常生活に身近なコンビニコーヒーの購入体験から分析することにしよう。


宿願の第1回は、デイリーヤマザキ様のコンビニコーヒー!

我々は取材協力を得て、山崎製パン株式会社のデイリーヤマザキ事業統括本部の方に、アイスコーヒー購入体験について直接お伺いしてきた。

デイリーヤマザキのアイスコーヒーは、出来立てパンとの相性が抜群である

取材を元に、我々が作成したカスタマージャーニーマップがこちら。
※お店によって仕様が異なる場合がございます。

ぜひ拡大して見てほしい

1.気長にメニューを選べる
ドリンクメニューがコーヒーマシンの上や横にも設置
されており、レジに並ばずとも「今朝の一杯。何をいただくとするかな?」と、余裕を持って選ぶことができる。
「レジで初めてメニューを見て、サイズや種別を即座に決められずパニック。後ろの人からのプレッシャーを感じた。」なんてことを事前に回避できるのだ。よく設計されたものである。

2.カップがどこにあるのか、すぐに分かる
我々は「はて。アイス用のカップは、どこにあるのだろうか?」と、よく迷う。誰もが一度は経験したことがあるのではないだろうか?
デイリーヤマザキの場合は、その冷凍庫がレジ前に配置されていて、すぐに見つけることができる。
冷蔵庫の側面に、大きくカタカナで"アイスコーヒー"と書かれているのも、非常に目を引いて分かり易い。お客様の目線を意識したナイスなデザインである。

3.なんとも大胆!スケスケなコーヒーマシン
コーヒーマシンが、なんと、スケルトン。
コーヒーの抽出過程を目で見て楽しむ。退屈な待ち時間を享楽的なものと変えてしまう。
デイリーヤマザキのコーヒーが素早く出てくると感じるのは、そのようなメーカー仕様の仕組みがあるからこそ。

コーヒーマシンの中なんて見たのは生まれて初めて!

4.マシン操作のフローが独特
"何を飲むか"ではなく、"どのサイズで飲むか"を先に選択する仕様となっている。これは稀有な事例である。興味深い。

5.あれれっ!?何を頼んだか忘れちゃったぁ・・・
アイスコーヒーもアイスカフェラテも、同じデザインのカップ。
コーヒーマシンに辿り着く前に「注文の内容を忘れてしまった」ということが考えられる。実際、我々は何度か間違えたことがある。店員さんに申告してことなきを得たのだが、できれば失敗はしたくないのがユーザーの心理。
品名が記載されているストローや蓋をレジで一緒に渡してもらえると、どうやらその問題は回避できそうだ。

6.作業スペースが広い
コーヒーを抽出した後にミルクを入れたり蓋を閉めたりする為の、広い作業スペースが用意されている。
普段は狭く往来の激しい出入り口であたふたと作業をしているが、デイリーヤマザキでは、極々快適にコーヒーを飲むまでの手順を踏むことができた。


こんな身近な場所に、白眉なUI/UXがあったとは盲点である。
この後、毎日のようにデイリーヤマザキに出向き、鼻高々とアイスコーヒーを愉しむ我々がいることは、想像に難くないだろう。

ぜひお試しあれ。


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