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ロンドン芸術大学(UAL)入学までの道のり:後編(出願と面接)

この記事では、予備校に入学してからの流れを書きたいと思います。
少し長いですが、これから受験を控える方の参考になると嬉しいです。

~検討と行動の流れ~
※1~3は前の記事をご覧ください。
1.アメリカ ParsonsかFIT 1年
2. アメリカ Parsons AASコース1.5年?                   
3.イギリス留学を決意
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この記事では、ここから書きたいと思います。
4.2022年5月~11月 創形美術学校 海外美術留学準備コース
※2023年3月〜7月も自主制作のために通いました。

5.2023年9月~ ロンドン芸術大学 入学予定

4.2022年5月~11月 創形美術学校 海外美術留学準備コース

2022年5月:お試しで入学
ポートフォリオ制作のために、池袋(要町)にある創形美術学校 海外美術留学準備コースに入学をしました。(私は比較的家が近かったのですが、片道2時間掛けて通っているクラスメイトもいました。)
まずはお試しにと、日曜の共通課題のコースのみ1か月通いました。毎週課題が異なり、デッサン、カラー課題、立体課題等を通し、制作の基礎から学び、実際にポートフォリオにも載せる作品を作っていくことが出来ます。1か月で課題が1周するので、どのタイミングで入っても、クラスについていくことが出来ますが、勿論、長く通っている人は制作スピードが速かったり宿題のリサーチレベルが高かったりと刺激を受けることが多い1か月でした。

2022年6月~7月:ポートフォリオに載せる作品を増やしていく
6月からは土曜の個人制作クラスも追加し、土日で通いました。土曜には講師がその生徒のバックグラウンドによってカスタマイズしてくれたカリキュラムが与えられ、私のような経験の少ない生徒は、様々なワークを通して基礎的な部分を補っていきました。デッサンの練習は、学校主催の土曜に行っているクロッキー会に月2回参加、自宅でも一日1時間を目安に練習していました。
恥ずかしいですが、私の成長過程をご覧ください。笑

1番初めのデッサン
(それっぽく見えてるのは先生が直してくれたから)
自主練開始時
自主練始めて3ヶ月後のデッサン


日曜の課題では、少しずつ慣れてきて自分の引き出しが増えていくのを感じました。毎週日曜日の終わりに次週の制作を行うためのリサーチ(事前に調べてスケッチブックにまとめる)が課題として与えられるので、1週間かけてリサーチをしていきました。これは実際にイギリスの美大に入学した後もしなければならない作業であり、ポートフォリオもリサーチ部分が評価されるポイントでもあるので、毎週一生懸命やっていきました。(実際私のポートフォリオもリサーチを高く評価していただき、合格を頂くことが出来たと思っています。)
完成した作品も大切なのですが”どのようにして、何を考えてそれを制作したのか、という過程も非常に重視される”ことがイギリスの特徴のようです。
5月に学校の20周年を記念するポスターの課題を行った際の、実際のリサーチブックはこんな感じです。

使用する画材の選別や色味の調査
文字の大きさと色のバランスを実際に書いて確かめレイアウトの方向性を決める
レイアウトの方針が決まったら、色とフォントのバランスを再度検討

リサーチ等家で出来ることは出来る限り行っていくようにしました。当日朝一で講師にもアドバイスを貰いながら進めていくのですが、事前に調べた方向性通りに順調に進むこともありますし、こんなにリサーチしていったのに制作するうちに別のアイデアが出てきて、全く違う作品を作ることもありました。(笑)

※これは入学初期に使用していたスケッチブックなのですが、最後にリサーチブックをPDFにしてポートフォリオに張り付けるので、裏が透けないように一枚飛ばしでスケッチブックを使うorもっと厚紙のスケッチブックを強くくお勧めします!

2022年8月:メインプロジェクトにも着手し始める
ある程度共通課題で作品がたまってきたころに、講師からポートフォリオのメインプロジェクトに使用するメインの作品の課題を提案してもらい、土曜の個人制作の時間に制作を行っていきました。メインプロジェクトには2つの作品を載せましたが、リサーチに1か月程かけてアイデア出ししていき、残り1か月で実際に制作していくスケジュールで進めていきました。(途中同時進行していたので実際は1作品2.5~3か月で作りました)
日曜は引き続き共通課題に参加しましたが、自分のポートフォリオに載せられそうな課題の時は、自分の専攻に寄せて作品を作るように意識をしました。(例えば私はインテリアなので、立体課題の時はインテリア・建築系に寄せられないか考える等)

2022年9月:メインプロジェクトに集中・パーソナルステートメント作成
私は5月から共通課題に参加しており作品も溜まってきたので、講師からも土日でメインプロジェクトに取り組んでみてはと声掛けいただき、黙々と一人で制作していました(今まで皆で共通課題に取りくんでいたので、一人での制作は結構孤独でした…)
パーソナルステートメントはこのくらいから徐々に書き始めたのですが、結構時間もかかって大変だったので、なるべく早めに着手するのをお勧めします!(パーソナルステートメントについては別記事で書きます)

2022年10月:ポートフォリオを作り始める
この時期から、googleスライドを利用してポートフォリオを作成し始めました。学校にはOBOGのポートフォリオが残されているので参考にできるのは心強かったです。私の場合はとにかく殆ど全ての作品をスライドに入れていき、後からページを削減していったのですが、最初は60ページくらいになってしまい20-30ページまで減らしていくのは想像以上に大変でした。
こちらも今度実際のポートフォリオと一緒に別記事で書こうかと思いますが、インデントを揃えたり、フォントを考えたり、写真の選別と加工等、1時間作業しても1ページの一部分しか進まないこともざらにありました。最後まで、「ああでもない、こうでもないと」修正を繰り返しましたが、リサーチブックがここでかなり役立ち、ポートフォリオに載せるとそれっぽくなってくれたのは有難かったです。ポートフォリオの表紙も考えないといけない(一つの作品を作る気持ち)ことを忘れており、これがなかなか思い浮かばず苦戦しました。

2022年11月:インタビューの準備
11月末に最初の一校のインタビューが控えていたので、それに向けて原稿を作成しました。本番はメインプロジェクト部分はきちんと話せるようにしておきましたが(zoomだったのでパソコン上にカンペも用意 笑)あとはなんとなく話すことを頭の中で整理しておく程度でした。(本当は暗記する予定でしたがそんな時間の余裕が無く諦めました)
同時に、ポートフォリオ修正すると同時に、最後のメインプロジェクトも完成していなかったので、慌てて作業をしていました。なんとかインタビューの2.3日前に作品が完成し、写真を撮ってポートフォリオに追加しました。。。
この学校も志望度が高かったのでかなり緊張しましたが、その場で合格を頂くことができました。ポートフォリオも完成したので、一度ここで学校をやめました。

2022年12月:UAL出願
11月にポートフォリオは完成していたものの、模型をもう一つ入れたかったので家で作成しました。UALのポートフォリオは一枚一枚ポータルにアップロードしていかないといけないので、かなり面倒でした。またスライド一枚につきコメントを入れられるところがあり、何を書いたら良いか分からなかったので11月に作成していたインタビュー原稿からコピペして載せました。

2023年2月:UALインタビューと合格
2月上旬?位にUALからインタビューの招待が来ました。既に指定された時間が表示されており(時差は考慮してくれていました、日本時間の19時くらい)承認を押すと予約が確定されました。インタビューはパーソナルステートメントとずれないよう、自分のアピールしたいポイントをまとめてある程度暗記していきましたが、かなり和やかな雰囲気で"志望動機や何故UALか"などは私は聞かれなかったです。むしろ、メインプロジェクトではなく8つめ位のサブプロジェクトについて説明してと言われたことが驚きでした。個人的には気に入っている作品で突っ込んでくれたのは嬉しかったのですが、準備をしていなさ過ぎてテンパりました。。面接時間20分のうち、10分くらいはコースリーダーが話していたので、「私に興味持ってもらえなかったかも、落ちたかなー、、」と思っていましたが、インタビュー終了後1週間くらいで合格通知をいただきました。(安堵)
※インタビューの代わりにビデオがあったり、実施時期や質問内容は専攻やコースリーダーによってかなり異なるようです。

2023年3月:創形に復帰とIELTSの追い込み
学校に行かなくなるとすっかり制作をしなくなり、折角少しずつ調子をつかみ始めた手元が鈍ると思い、7月まで日曜のみ参加しました。
受験を控えていた時にはできなかったアプローチや、自分のやりたいこと、苦手なことが別の角度から学ぶことができたので留学前の良い機会になったと思います。クラスメイトも一新し、昨年と専攻や年齢層も違ったため、新しいメンバーからも沢山の刺激を頂きました!
IELTSのスコアが取れていなかったので、必死になって勉強しました笑。4月の末に受けた試験でスコアが取れたのですが、リミットが迫ってくると精神的に追い込まれてしんどかったので早めに取るのが吉だな、、と思いました。

ざっと振り返るとこのような時系列でしたが、また思い出したことがあれば随時こちらの記事をブラシュアップしていきます!
これから受験を控える人の参考になると嬉しいです。

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