事務職に必要な基礎スキル、アピールするべき強みとは?★事務職就活
自身の事務職経験、人事採用経験、キャリアアドバイザーとしてこれまで求職者さんにご紹介してきた企業の選考基準を参考に、必要だなと感じたスキル、強みをまとめました。
ぜひ、ESや面接対策の参考にされてください。ただし、ここであげたのはあくまで「基礎」にすぎません。
「基礎」とはあくまで土台です。
土台の上に、何を積み上げるかは自分次第。
基礎×自分の強み×想い
=自分らしい価値を考えましょう!
基礎に、「自分の強み(経験、資質)」や「想い(価値観、なぜこの業界なのか、なぜ事務職なのか、なぜこの会社なのか)」を掛け合わせることで、
「自分ならでは」の価値提供は何か
を考え目指すことが、自己の差別化になります。就活リードしたい方は、この方程式に当てはめて考えておくことをオススメします。
とはいえその前に、基礎をしっかり押さえておく必要がありますので本題に入ります。今回は、コミュニケーションスキル、テクニカルスキル、パーソナリティーの3項目に分けて解説します。
1、コミュニケーションスキル系
指示や依頼を受けて仕事したり、間に入って調整したりすることの多い事務職。「ただPCに向かって目の前の仕事を処理していけばいい」なんてことはありません。コミュニケーションスキルの中でも、事務職に特に必要なスキルをご紹介します。
1、聞く力
内容をしっかり聞けずに対応をしてしまうとミスの原因となります。相手は何を伝えたいのかを把握し、言葉の意味はあっているか、大事なポイントは何なのかを理解する。分からないことはそのままにせず、しっかり聞ける力が必要です。
「聞く姿勢」も聞く力のひとつ。相手が依頼しやすい、話しかけやすいような雰囲気作りも大切です。
・受け入れる気持ち
・相手を尊重する
・表情(好印象) などを心がけましょう。
また、聞いてくれない人の話や依頼は、受けたくないですよね。「ギブアンドテイクのしやすい人間関係の構築」は自分にとってもプラスになるはずです。
2、伝える力
営業のように、商談で提案やプレゼンをしたりすることはありませんが、事務職も依頼されてばかりの仕事ではありません。業務を行う上で、社内、社外関わらず自分から依頼することもあります。また、社員同士や、取引先などへの「報告・連絡・相談」も重要な仕事です。
伝える力がないと、だらだらと話してしまい、結局大切なことが伝わっておらず二度手間になってしまった、などお互い良いことはありません。
伝える力が高い人の特徴は以下です。
・要点をまとめて話す
・結論から話す
・事実と推測・感情を分けて話す
・相手の理解度を把握しながら話す
・相手の立場や心理を想像しながら話す(自分本意な伝え方にならない)
「聞く力」と合わせて持てると、意志疎通の齟齬がなくなりミスやトラブル防止だけでなく、仕事を遂行する上で重要な「信頼」を得ることに繋がります。
3、調整力
社内や取引先の多様な立場、職種の方とやりとりをしなければならないこともあるでしょう。
例えば私の場合は、メーカーだったので営業と技術開発部の間や、取引先と営業の間、取引先と製造部の間など双方の意向を聞いて着地させていくということが多々ありました。
・キーマンは誰か
・緊急度はどれくらいか
・どれくらい譲歩可能な状態か
・100%調整不可な場合はどこが落としどころか
などを見極め、双方の納得できるよう業務を進めていける力が必要です。
4、察する力
「ただ、言われたこと決められたことをやる」のではなく、周りの人や、営業担当者、取引先など関わる人の状況を把握して、何を求めているかを判断したり、次は○○が必要になるから、先回りしてやっておこう、以前こうだったから今回も○○が必要だな。など、指示や依頼以上の仕事を先読みして対応できる力が必要です。
特に察する力は、意識してない方も多く個人差が出やすい部分ですので、大きく差別化できるポイントとも言えるでしょう。
2、テクニカルスキル系
1、タイピングスキル
最低限、ブラインドタッチはマスターしておきましょう。PCでの入力作業も多く、業務処理スピードに大きく影響します。ショートカットキーを覚えておくのもオススメです。
2、Officeスキル
Word:文書作成、表作成、画像挿入、校閲機能
Excel:表・グラフ作成、関数、データ集計、ピボットテーブル、(マクロ機能)
PowerPoint:スライド作成、図表挿入、アニメーション、校閲機能、ビデオ・音楽の挿入
★参考資格★
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
3、日本語力(文章力)
メールでのやりとりやビジネス文書作成において、敬語丁寧語の理解やビジネス用語やルールの知識は必要不可欠です。LINEのように短文や絵文字で会話形式で気軽に話すのに慣れていると戸惑いもあるかもしれません。伝える力にも通じますが、相手の目線に立ち、簡潔でわかりやすい文章を書ける力は鍛えておくと良いでしょう。
4、ビジネスマナー
時間厳守、身だしなみ、挨拶、電話対応、メール対応、来客対応、整理整頓など基本的なマナーは、事務職も社会人として最低限身に付ける必要があります。
5、活かせる資格・専門知識
経理:日商簿記2級以上
人事労務:国家資格キャリアコンサルタント
社会保険労務士
医療事務:民間資格多数
貿易事務:TOEIC、TOEFL、英検など
その他:秘書検定2級以上、MOS
3、パーソナリティー系
1、丁寧さ、正確さ、素早さ、改善意欲
入力作業や、確認作業など大量のデータを日々扱わなければいけない業務も多々あります。ひとつの入力ミスや確認不足が大きなトラブルに繋がることも。
かつ、毎日○時までに終わらせなければいけない。といった締め日がタイトなのに処理量は決して少なくありません。
丁寧でミスはないけど締切時間にまにあわない、反対に素早く終わるけどミスがある。どちらも事務職の仕事を全うできているとは言えません。
ミスをしやすいのであれば、ミスを起こさないやり方に変える。時間がかかるのであれば、無駄な業務フローを見直す。など改善を重ねて、丁寧さ、性格さ、素早さを目指す努力も大切です。
2、マルチタスク処理能力、スケジュール管理能力
事務職は同時にいくつもの業務を対応することが求められます。定型業務を行いながら、電話やメール、社内問い合わせの対応を行うなんてことが日常茶飯事です。締切や緊急度、難易度を見て優先度を判断しながら対応できる力が必要です。
3、相手目線
・これは自分の担当ではないので
・仕事を増やしたくない
自分本意でそう思った瞬間にただの作業者となります。相手が何を求めているか、相手目線に立ち、自分になにができるかを考える。相手目線を持てるか持てないかで、事務職としての価値提供の幅は大きく変わるでしょう。
4、効率化視点
事務職は利益を直接的に生み出す役割ではないため、コストとなりやすいことは以前のnoteでもお伝えしましたが、事務職の利益貢献のひとつとして、業務効率化があります。
例えば
1人あたりの時給が1200円の人が、10時間かかっていた業務を2時間で終わらせられるように、業務フローを改善した。となると、
1200円×10時間=12000円
1200円×2時間=2400円
つまり、12000円-2400円=9600円の人件費削減となるという考え方です。自分の時間にコストがかかっているという認識は忘れやすい点ですね。
5、臨機応変に対応できる力
上述で何度もにたような話をしましたが、「決まった業務を決めれたやり方でやればいい」だけでは事務職としてはもの足りません。それであれば、自動化や、派遣社員など有期雇用のほうがコストは抑えることができます。そうではなく、あえて正社員として雇用する理由は、コミュニケーションをきちんととり、会社の状況や営業活動、取引先、営業担当者ごとに合わせて、イレギュラーでも対応できることが、コストをかけてでも、一段階上の価値として求められている理由だと考えます。
いかがでしたでしょうか?
これがないから事務職は向いていない!ということではありません。もし事務職を本気で目指したいのであれば、足りない部分は補う努力ができるかどうか、もしくは他の強みでカバーすることが出来るか。だと思います。
最後に
冒頭にも書きましたが、大事なのでもう一度。
ここであげたのはあくまで「基礎」にすぎません。
「基礎」とはあくまで土台です。
土台の上に、何を積み上げるかは自分次第。
基礎×自分の強み×想い
=「自分ならではの価値提供」
とは何か?を考えてみましょう。
基礎に、「自分の強み(経験、資質)」や「想い(価値観、なぜこの業界なのか、なぜ事務職なのか、なぜこの会社なのか)」を掛け合わせることで、「自分ならでは」の価値提供は何かを考え目指すことが、差別化になります。
是非、自分なりに考え抜いてみてください。
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