ドイツ人夫との出逢い
私達夫婦は、結婚して十数年経ちます。
ドイツ人の夫と日本人の私がどこで出逢ったのか。
私達が出逢ったのは、ドイツ国内です。
日本で働いていた頃の仕事がドイツと関わっており、私は数回ドイツへ来たことがありました。
その仕事を辞めるタイミングで「ドイツへ行こう」と思い立ち、数ヶ月間のドイツ滞在経験のつもりで渡独。ドイツには親戚はもちろん、知り合いも1人もいませんでした。①
来てみると楽しくて、次々にやってみたいこと、試してみたいことが出来て滞在を延ばし延ばしに。②
徐々に出来ることも増えていき、社会経験を積むためのボランティアから始まった、ハンディキャップのある子供達の為の教育現場の仕事にやり甲斐と楽しみが出来て、充実した日々を送りました。多国籍な人達が働く職場で、異文化の触れ合いは充分でした。③
そんな中、職場のドイツ人に勧められて、社会人対象の「シュタイナー 教師になる為の学校」へ参加することとなります。学校は各週末と長期休暇中にありました。
平日は仕事、週末は学校、の日々です。クラスには色々な職業の大人達(私以外は全員ドイツ人)が集まっていました。
そこで、クラスメイトとして出逢ったのが夫です。
夫は、ドイツ語が未熟過ぎて宿題も聞き取れないような「完全に場違いでは…」という有り様な私を助けてくれたり、授業でペア作業があると進んで私とペアになってくれました。
そこからよく連絡をとるようになり、いつしか仲良くなってお付き合いとなりました。④
…というのが、簡単な流れです。
「ドイツへ渡り、仕事をしながら通った学校で夫と出逢った」と書くと、なんだかまとまり良く聞こえます。
けれども、以下が、現実です。
①日本を離れて現実逃避。
②大変なことも多々あり、英語はダメ、ドイツ語ゼロで来た私は語学学校でまず泣きました。やりたいことはあっても語学がついて行かずに上手くいかない日々。
ドイツへ行く際に、家族や親戚、友人達から「ドイツ?!何しに行くの?!」と言われていたこともあって、いつしか、「このまま何の収穫もなく日本へ帰るのは恥ずかしい。何かしてからじゃないと帰れない。」と意地になっていきました。
お金は出ていく一方で、貯金もみるみると減っていきます。
③精神的には充実した日々でしたが、収入は、生きては行ける程度で、経済的には余裕の無い日々でした。(暮らしは色んな国出身の人達との、キッチンお風呂場トイレ共有の共同生活。良い経験も嫌な経験もありました。)
④学校1年目の基礎期間は、住む場所からまだそう遠くは無い距離の街であった授業が、2年目以降は遠い街の学校まで通わなくてはいけなくなり、当時、車もお金の余裕も無かった私はここで通学を断念。
いや、語学的にも体力的にも、精神的にも限界でした。平日はドイツ語で仕事、週末までドイツ語で頭フル回転で、倒れそうでした。
そして夫も、本業の忙しさや金銭的な負担、私的な諸事情などで通学を断念。(この頃の夫は、元妻との離婚で家庭が壊れ、心身が弱って激痩せ中でした。離婚理由は元妻の浮気。憔悴して活気のない夫の様子を心配した周りが、夫に「何か新しいことを始めてみたらいいよ。」と勧めて、夫はこの学校に参加したそうです。)
結局、2人共、3年間通う必要のあった学校を1年で辞めてしまいました。
…という訳で、現実には山あり谷ありなドイツ暮らし中に出会って結婚しました。
どうしてこんな記事を書いたのかと言いますと、「国際結婚って、何処で、どうやって知り合ったの?」と思われる方が多いようなので。ただの一例ですけど、私達の場合をご紹介しました。
(私達の場合は更に、夫が再婚2人の子連れです。その点は気にならなかったのかなどの心境は、またいつか書こうと思います。)
2024年12月28日