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一文字ずつ訓む
歴史雑記176
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私の専攻は東洋史学で、かつ古代をテーマに選んだから、漢文は必然的に読まなければならない。
そもそも東洋史学専攻では漢文講読の単位が必須であるので全員がそれなりに漢文を読めねばおかしいのだが、そこは悪い意味で大学らしくちっとも読めない学生もいる。
あれは三回生の史科講読だったと思うが、H先生の講読で『旧唐書』(クトウジョ、と訓む)を読んでいた。
その頃には宦官と戦って返り討ちにあった文宗がちょうど亡くなるところにさしかかっていた。その次が廃仏で名高い武宗で、危険な仙丹を服用して体を壊したり、なかなか面白いのだが、ともあれここでは文宗が死ぬところである。
『旧唐書』には以下のようにある。
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