【歴史雑記】新元号「令和」について⑥
歴史雑記010
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今回は大伴氏について簡単に検討するシリーズの後篇となる。
前回の中篇までの簡易なまとめを冒頭に掲げておこう。
大伴氏は5世紀から信頼性の高い記録が残る古い有力豪族である
たびたび失脚しつつも、粘り強く復権して律令制の時代を迎えることに成功した
ただし、それは新興氏族である藤原氏の権力確立に向け、「排除すべき存在」であり続けたということでもある
さて、大納言・大伴旅人は長屋王の変の影響をなんとか避けて帰京し、彼の業は息子の家持に受け継がれる。
『万葉集』は数次にわたる段階的編纂が想定されているが、旅人・家持父子がそれに重要な役割を果たしたことはよく知られる通説である。
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