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5回目の転職活動を終えて

9月に入り、ようやく終わった転職活動。
ここまで怒涛でしたが、今後は転職するつもりはないので、入社前に振り返りをしておきたいと思います。

現職の経営不振と実力不足

なぜ4月に看護師から広報に転職したばかりの私が上半期に転職活動をすることになったのか。

それは、会社の経営不振と事業拡大フェーズと人材採用数のミスマッチが原因の会社都合退職です。
ですが、100%会社が悪い、というわけではなく、私の広報としての実力不足や成長の遅さも関係していると思っています。

私ははじめ、業務委託でプレスリリースの執筆、LPニュースリリース制作などのセールスライティングがメインでした。
ですが、正社員になったら広報・プロモーション担当でSNS運用やマーケティング、ディレクションや企画、すべてをひとりでやることになってしまったのです。

セールスライティングは、得意なことでもあったし、PVが200しかなかったLPがPV600に増え、それに合わせて取材が入るなど、自分がやったことに対する評価がわかりやすく、好きな企業や事業内容が広まっていくことが楽しかったので、やりがいがありました。

しかし、SNS運用、マーケティングや企画、ディレクションをひとりでやるようになって、SNSアカウント戦略がなく、お金をかけず多くの人に届いて結果が早いものを求めていることに気づきました。
もともと苦手だったマーケティングやデザインのディレクションも入り、実力不足で落ち込むことも多かったのです。

さらに
・今まで業務委託で繋いできたためノウハウもマニュアルもない
・ブランディングもしていない
・LP、SNS、プレスリリースすべて別の人が対応しているため、成果や今までのデータが蓄積されていない
・企画や文章を提出したときに上司と好みが違う
・初心者だけの部署でFBの出し方が難しい
・ベンチャー企業のため早い結果が求められるが予算は割かれない
・広報PRに詳しい分野の人がいない

という現実と結果を早く出さないと!と追われる感覚になり、ひとりでPDCAを回して結果や戦略が立てられず、しんどい日々が続きました。

そんなとき、全体ミーティングで、会社と親会社の業績が悪く上場廃止したこと、採用人数増やしたものの、赤字で経費削減と利益率を上げないと存続が難しいことを聞かされました。


「転職して半年も経ってないのに……。どうしよう。」
そんな不安もあり、試用期間も終わりを迎える7月に面談を行いました。

そこで、経費削減のため広報に予算を割けないこと、指導できる人材がいないこと、そうなるとひとり広報になること、しんどいことがわかっていたため配置替えも検討したが現在の業績では難しいことを伝えられました。

「それでも続けたいならいてもいいけど、会社の業績が悪い以上、今後の成長とか絶対安定みたいなのは保障できない」
と言われ、自分でもひとり広報にしんどさを感じていたため、退職することに決めました。

会社都合退職のため、業務委託的に籍を置いたまま、転職活動に集中させてもらいました。
そして現在、ようやくヘルスケア業界のマネジメント職として採用をいただくことができました!

専門職が30代で転職活動をする難しさ

転職を決めたはいいものの、元看護師の私。
看護業界しか知らず、現職も業務委託から社員に変わったので、一般職への転職は初めての経験でした。

何をしたらいいのかまったくわからず、元トップ人材営業の妹に相談。
とにかく色んなエージェントと話をしながら自己分析をすること、強みと弱みを書き出すこと、絶対嫌な職種を決めることを教えてもらいました。
そして、他者評価も重要だと思い、思考の整理に私をよく知る2人のコーチにも頼って自己分析し、エージェントと面談。

そこまでやっても、エージェント面談では厳しい言葉をもらったのです。
年齢の倍は最低でも応募してください。同年代で一般職のキャリアの人でも60社応募しても受かるのは5-15社ですよ。経歴がほぼ専門職だけなので採用率は下がりますよ。」

「専門職の経歴しかないあなたが、一般職のどの分野で需要があるかは履歴書と職務経歴書を送ってみないとわかりません。業種とか絞らず気になるところは応募してください。」

難しいことは覚悟はしていたものの、看護師ならある程度働きたい分野や業界絞って1.2社受けるという転職の仕方なので、ここまでしても決まるかわからないのか……と絶望でした。

でも「プロにお願いしている以上、素直にやってみよう。それでだめならまた考えよう!」と思い、とにかく気になる、条件は合うかも、リモートできる、という求人はすべて応募して、計258社応募しました。

書類選考を終えてわかった求められる業界とスキルとは

それだけ応募して書類が通ったのはなんと20社のみ……。10分の1です。
でも出してみて通った業界を見てみると、メディカルライターなど製薬会社でのライティング業務や治験コーディネーター職、採用広報、企画営業職、人材育成やマネジメント業界が多いことに気が付きました。

これまでやってきた看護の仕事だけじゃなく、看護師時代に培った調整力やマネジメント力、人材育成、副業でライターとしてやっていた経験、CP(コミュニティプランナー)の経験、広報の経験が求められている部分だと知ることができました。


よく考えてみれば、1社目でキャリアを積んでいる同期はもう主任です。
一般職も中間管理職のポジションに就いている人が多いと思います。
なので、年齢的にも社会人経験年数的にも「マネジメント」「人材育成」という後進を育てるという意味でも持っておくべきスキルなのではないかと感じました。

ではその中で、自分のcanとwantが重なり、結果がすぐに出るのは何か、やりたくない職種でないものはないか、経験をもとに洗い出しました。

すると、看護師時代に違う職種の人と意見交換をして働き方をすり合わせる、必要に応じて勉強会を開く、などマネジメントと教育の分野は評価されていたことに気が付きました

きちんと振り返ってみると、新規プロジェクトやリーダーに抜擢されていたのです。CPをやっていたときも、人との縁を繋げるお仕事だと感じて楽しかったと思っていました。
だから他の業界の選考も進みつつ、製薬業界やマネジメント業界のお仕事を第一志望に決めて転職活動を進めました。

筆記試験や面接選考で突きつけられる現実

そうして書類選考を通過し、筆記試験(SPIや性格テスト)や面接選考を受けていくと、また別の現実を突きつけられることになります。

メディカルライターや編集、広報は、ポートフォリオ提出のうえ、テストライティングやタイピングテストがありました。そこで落ちて面接選考に進めないことがほとんどだったのです。

題材の例としては
「初診料の制度についての説明、メリットデメリット、課題を述べた上で自分の意見を800字で述べよ」
「広報IRの役割について定義と仕事内容を含め、自分のやるべきことを500字で述べよ」
「薬剤の効能、副作用について述べ、注意事項について実際の対応例を踏まえ600字で記述」など……。

論文に載せる前提になるため、リサーチをして引用も必要。厚生労働省や薬の文献から引用すると長文になってしまい、自分の意見が薄くなる、自分のやるべきことが上手く文章に落とし込めず、苦労しながらも書きました。

しかし「経験不足」「テストライティングでよりよい候補者がいる」と先に進むことはできませんでした。
ライターと言っても編集者としてやっていたわけでも、専属で書いているわけでもなかった私は、実力不足を思い知らされます。

また看護師はあまりないですが、一般職ではSPI試験を実施していることが多く、対策からしないといけなかったのです。高校の特性上、数学ⅠとAを途中までしか習っていない私は、数式がわからなくて時間がかかり解けないなど、SPIで落ちることも多くありました。

さらに面接選考に進んでも、実際に話してみると業務内容がはっきりしなかったり、書いてある以上に残業ありきだったり、病気の治療と両立できなかったり、車の運転は必須だったりと不採用が続きました。

特に多かったのは「会社としては病気の偏見はないけど、やっぱり持病のある人を雇うことは難しい」という理由でのお見送りでした。
またリモート推奨と書いてあるものの、出社メインで受診優先は難しいという理由や、一般職の経験が少なく中途の基準を満たないなど、これまでの経験、フルタイムで働けることが重要なのだと思い知らされました。

やっぱり専門職の経験のみなうえ、病気があり働き方に制限が出てしまうことがかなりネックになるのだと感じました。

一生ここで働く覚悟が決まらなかった

最終的にどうなったか、というと内定をいただけたのは3社。その中には、第一志望の会社の内定もありました。

1社は「今すぐに移住してほしいのにどうしてできないのか」というスタンスだったため、辞退しました。
あとの2社は本当に悩みました……。

第一志望だったところはもちろん嬉しかったのですが、不安が拭えませんでした。なぜなら前職の知り合いが多かったこと、配属される部署と経営層でのモチベーションや方向性の違いに不安に感じたからです。
ただ、看護師の経験を生かせるうえ評価のあるマネジメントの分野で、知り合いが多いこともプラスに働くとは思っていました。

もう1社はベンチャー企業だったため、一緒に働きたいという理由で急に内定が出ました。そして後日設けていただいた職場見学に行くと、ワークショップもあり、雰囲気が意外とよかったのです。
仕事の解像度も高く未経験でも頑張りたいと思うものの、現職と同じような理由で解雇になる可能性があると不安も感じました。

私は難病で週1日1-2時間、点滴のため受診しなければなりません。
そのため必然的にフルタイムで働けない、リモートができる職場、さらに30代半ばとなると転職は難しくなります。

だから今回決めたところでキャリアアップして、今後転職はしないと決めていました。そのため、本当に続けられる職場なのか、決めきってしまうことに恐怖心が強くあったのです。


そこでお世話になっている先輩やコーチに相談をしながら企業分析と自分の叶えたい軸を再確認。

結局、安定がないと不安になってしまう私の性格もあり、治療とキャリア形成の両立、安定して収入があるということが一番叶えたい軸であるため、もともとの第一志望の会社に決めました。

理由はやはり大手の安定性と病気の方も採用している実績があることが大きく、知り合いが多いことで自分の能力が発揮しやすい可能性があるためです。また、マネジメントで評価されていたこともわかっており、評価されていた分野の方がやりがいにつながりやすいとも考えたからです。

転職はいかに自分と向き合えるか

今、転職活動を終えて感じることは、会社で自分が何を目的に働いているのか明確なことが重要ではないかと感じます。

現職は理念に共感していたし、やりたいことも発信でした。でも徐々に会社のためと、苦手分野中心になったことでパフォーマンスの質は下がり、聞ける相手がいない状況で結果を出さないといけないプレッシャーが重荷になってしまいました。

ベンチャー企業のため常に不安定さはあり、5年10年後続いているイメージができませんでした。だから余計に結果を求めすぎていたし、お金や仕事の心配を常にしなくてはならず、自分の首を絞めていたと思います。

企業理念に共感することはいいことだし、やりたいことが合致していればよりいいですよね。
でも自分がここに転職して5年後、10年後どんな姿を描きたいのかどういう風に会社の一員になりたいのか理解しておく必要はあると思います。

現職に転職するときは、看護師を辞めないといけない状況で、スキルの棚卸しや自己分析をしたことはありませんでした。でもそれが失敗だったと今は思います。
転職を考えたときはまず、自己分析や他者評価、スキルの棚卸しを絶対にするべきだと思っています。

今回は私の強みである調整力、コミュニケーション力が生かせるマネジメントの分野で、5年後には責任者というポジションになるために育成人材として採用です。5年後、10年後を見据え、治療との継続ができるように調整もしていただきました。

今なら5年後、10年後どうなりたいかの質問にはっきり答えられます。
私は5年後には責任者というポジションでみんなが働きやすいように調整できる信頼されるマネージャーでありたいし、10年後には部署をまたぎ、他部署で行っている難病サイトの構築・運営にも携わりたいです。

さらに難病サイト構築や運営に携わるためにも、副業で「編集者になること」を叶えたいです。
今やっているライター業務も楽しいと感じてるので、ライターとしても編集者になることを目指し、キャリアを積んでいきたいと思っています。


今の職場に不満があったり辛くて、転職活動をしている方や転職を考えている方もいると思います。
でも1つだけ伝えたいのは、自己分析や叶えたいこと、自分が安心できる働き方は絶対に考えてほしいと思います。

歳をとったときに自分がどうなっていたいのか、どんな働き方や生活を送っていたいのか、どれくらいお金がほしいのかを想像し、自分のできることとやりたいことで合致する部分で仕事を選べば後悔は少なくなるのかな、と思います。

もし自分だけでは難しい場合は人を頼りましょう
自己評価だけでなく、他者から強みを教えてもらってください。その方が客観的視点も生まれ、よりよい転職になると思います!

私もまだ働いてみてないのでわからない部分も多いですが、スキルアップし続けて、実力不足にならないように、会社の成長に貢献できるよう頑張っていきたいと思います!



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