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ロサンゼルスで映画の会社に就職しました
皆さん、こんにちは。ロサンゼルスで音響の仕事をしています、鈴木萌です。
今回は最近の近況についてまとめられたらと思います。
新しい会社に入社しました
今年からメインで働く会社が変わり、ありがたいことに、扱う案件、使うステージなどが更に大きいものになりました。今はメインで1つの会社に勤めつつ、スケジュールをみてそれ以外の仕事もしています。
- なぜ他の会社でも働きたいと思ったのか
理由は本当にシンプルなのですが、「もっと他のスタジオの働き方もみてみたい」「もっとたくさんの人と仕事してみたい」と思ったからです。
同時にいくつかの会社で働くことはこの業界ではよくあることなので、より多くの人と密に関わったり仕事の仕方を見ることで、吸収できることもさらに増えるかなと思い、他の会社でも働いてみることにしました。
- 会社について
この会社では、サウンドだけでなく、映画のPost Production のプロセス全般を提供しています。Editing, Color, VFX などです。
会社の内装にもこだわられているオフィスで、CEOが 1から全てデザインしたそうです。ベースが赤なので少し派手目です、、笑
先日彼の奥さんと話ていたのですが、彼は家の中も同じようにデザインしてしまうらしく、困っていました笑
就職までの経緯
- Job Interview
まずメールでJob Interview のオファーをいただき、会社に行きました。スタジオを回って社員の方と少し話した後、CEOとサウンドチームのトップとの3人で話をしました。これがJob Interview になります。
私の経歴やバックグラウンドのことなどを話し、まずはテストとしてあるプロジェクトに参加し、メンバーの一員としてそれを仕上げることになりました。
- テスト
テスト期間として与えられた日数は、インタビュー翌日から4日間。もちろんそこで急に言われたことなので、他の仕事もしながらになります。ただ、だからといってクオリティを下げてしまうわけにはいかないので、必死になって取り組みました。だいたいその4日間は、そのプロジェクトに割いた時間が1日14時間ほど、他の仕事をそれ以外でこなすという感じでした。
ただ、1日14時間を割いていても、到底4日間で終わらせられるような課題ではなかったので、重要なポイントはかなり意識しました。
当たり前のことなのですが、
・相手へのファイルの送り方
・Pro Toolsのファイルは明瞭に(誰が開いても全てすぐにわかるように)
・Pro Toolsのファイルを送るときに添える、メモの明確さ
・コミュニケーションの円滑さ
などです。
事前にCEOからも、サウンドのスキル以外に
・コミュニケーション能力
・わからないことは質問できて、すぐに解決できるか
・仕事への熱心さ
は見ると言われていました。
どれも書いてみると当たり前のことではあるのですが、常に数人とオンラインでやり取りをしなければいけないので、これができなければプロジェクトがスムーズにいかなくなってしまうのだと思います。
テストを終えて数日経った後、CEOから直接電話があり、無事に働けることになりました。ここでの仕事は要求が高いので、働いていて楽しいです。
Job Interview に至るまでにやっていたこと
Job Interview に至るまでに、私がやっていたことについて書いてみようと思います。前回の記事でも書いたのですが、アメリカの就職活動は同年代で同時に行うものではなく、100%個人のタイミングになってきます。
大学に行くタイミングや卒業のタイミングも人それぞれですし、別の業界に転職することもよくあることなので、本当にバラバラです。
そんな中、実際にやっていたことを一例として一部書けたらなと思います。
- Resumeの送付
私は1年以上前から、Resumeを添付したメールをLos Angeles の私が知る限りのスタジオに、数ヶ月単位で送っていました。
今の会社からは、このメールの返信という形でご連絡いただきました。とはいっても、メールをもらったのは連絡してから1ヶ月くらい経ってからでした。
やはりLAのスタジオなので、アメリカ中、世界中からすごい数のメールが日々来るそうです。これは私が学生のときに学校の教授から言われたことなのですが、この業界の毎年の卒業生の人数を考えたら、当然そうなってしまうのだと思います。
ただ数回のメールだと、見られることなく終わってしまうことも多いかもしれません。
そんな中どうすれば、まずは直接スタジオの方と話をすることができるのかなと考えたとき、そのときのベストのResumeを送り続けて、自分の成長も一緒に見てもらうのも一つの手かもしれない思いました。
もちろん、送った全てのメールを見てもらえているとは思っていません。ただ、たまに返信でアドバイスのメールをもらえたり、そのときのスタジオの状況(コロナ禍だったので)を教えてもらえたりもしました。
今回この会社に呼んでもらえたのは、この方法ももしかしたら少しはヘルプしたのかもしれません。
- 個人的に連絡を取る
また、これは今回のことには直接は関係がないのですが、Foleyのお仕事をしている方にコンタクトを取り、アドバイスをいただいたりしています。知り合いづてにだったり、Facebook やLinkedIn で取ることもあります。タイミングが合えば、実際に仕事の現場に呼んでもらえることもたまにあります。
昔Warner Bros. Studios で”フレンズ”のFoley Artist をしていた方と電話でお話できたときは、とても嬉しかったです。その時はまだ英語が話せなかったので、全て下書きを事前に作って電話していました笑
フレンズは、私が英語を覚えた1番の作品で、全エピソードを3回は見ていると思います笑
もしかしたら賛否両論あるかもしれませんが、コネクションが大きく影響する業界です。
先日、会社のPost Assistant をしている同僚と話をしていたのですが、やけにFoleyに詳しいなと思っていたら、彼のお父さんの親友が大きいスタジオを持っているFoley Artist で、彼も子供の頃から遊びに行っていたそうです。すごいなと思いました笑
今私が仕事をしているスタジオでも親子のFoley Artist がいて、彼らの親戚もまた、Foley Artist です。
やはり周りにはそういう環境で育ってきた人や、家族が業界で活躍している人がたくさんいるのですが、私は友達さえも1人もいない状況からスタートしているので、地道に自分からコンタクトを取り続けるしか最初は方法が思い当たりませんでした。
最後に
全てあげると長くなってしまいますが、思いつくことを続けてきた結果、今は会社に勤めることができています。またありがたいことに、スタジオからだったり、個人的にオファーをいただくことも多いです。私はこの国では"外国人"ですし、周りにはもっと経験がある人が多い中、オファーをもらえるのは本当に嬉しいです。
長くなってしまいましたが、今こんな環境でロサンゼルスにいます。
もちろん、ここに書ききれないだけの辛い経験も、正直たくさんあります。そっちの方が多いかな、、?笑
ただ、本当に本当に周りの人に助けてもらいながら、今ここで生活できています。もし何かご意見だったり、他の業界でも似た経験をした方、何でも大丈夫なのでご連絡いただけると嬉しいです!いつでもお待ちしております!
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