うつ病の人を抱える家族のみなさんへ
今まで、家族に精神疾患の人はいなかったのに、いきなり家族から「うつになった」と言われたら、どうすればいいか戸惑いますよね。
そこで今日は、家族がストレスでうつになったらどうすればいいか?をまとめてみました。
ストレスが外のものならを前提に記していきます。ストレスが家庭内のものについては別の機会にさせていただきます。
うつを知ることが第一
まずは、よき理解者になってください。
家がいちばん安心できる場所となるよう、
接し方を考えてみてください。
うつについて、
本人から医師の話を聞いたり、 たくさんある本の中から、
病気を抱える本人に近い本を手に取って、
病気を理解してください。
うつの苦しさは、
健常な方にはなかなか理解できないものです。
これが第一の忍耐です。
食事で整える
うつによい食事を学んでください。
うつは脳の病気です。
脳は水と脂肪とタンパク質でできています。
したがって、良質なタンパク質を摂ることができるように配慮してあげてください。
うつそのものの作用、
または薬の副作用で食欲は大きく変わります。
活動しないことで太りやすくなることもあります。
本人には料理なんてできません。
プロセスが多くて頭を使う作業であるとはご存知ですよね?
だから、本人には負担が大きくて無理なんです。
ただ、お料理好きなら気分転換も兼ねて好きなことをするのはいいことですね。
食欲がなくなるパターンもあります。
栄養が届かないと脳の回復が遅れますから、
お肉であれば、1日の目標は200g。
量が多くて食が進まなければ、
プロテインなどで補給してください。
プロテインは
パウダーであれば牛乳・豆乳・ヨーグルトに混ぜて摂るとお手軽です。
食事ができないほどなら、プロテインバーもいいでしょう。
メーカーなどによってプロテインの含有量も違うし、テイスト、食べやすさも違いますから、本人が「これなら食べられる」をストックしておきましょう。
最近は、プロテイン入りの紙パックの飲み物もあります。
どうせ水分を取るなら、そういったものに置き換えるのも一つの方法です。
食費としては高くなるかもしれませんが、
医療食と割り切ってください。
ネットで「うつ 食事 本」で検索すると
たくさんレシピ本も出版されていますので、
手に入れて、実践するのもおすすめです。
見守る方法
次にいちばん時間が長い見守る方法についてです。
むやみに本人の気持ちに立ち入らないことが第一です。
心配のあまり、
いろいろ聞きたいことがあったとしても、
家庭が安心できる場所と思っていたら、
本人が気が向いた時に話してくれます。
静かに、少し距離を置いて本人の動向を見ていてください。
また、たくさんの情報を得ると
アドバイスがしたくなるのが心情ですが、
そこは医師に任せて、治療方針に従いましょう。
あれがいい、これがいいと強要はしないでください。
あなたを喜ばせようと受け入れる姿勢を見せたとしても、それを繰り返すと「無理なことを押しつけられる」と心が離れてしまいます。
うつは千差万別。
人によくても、あなたの目の前の家族に当てはまるかはわからないのです。
見守るポイント
・体調やストレスの溜まり具合
・朝、ちゃんと起きられるか
起きられないようなら、起こすことを本人に了解させてから起こすことを決め事にしてください。
生活のリズムもですが、脳の快楽物質・セレトニンを活性化させるためにもある程度の時間には一度起きて、おひさまの光を浴びるように仕向けましょう。
・食欲はどうか
・行動パターンに変化がないか
・睡眠はとれているか
眠れないと言っても、医師によると4時間ほどぐっすり眠れる時間が取れれば大丈夫です。
入眠しやすくなるよう、寝る時は30前からスマホやパソコン、TVからは離れるように促してください。
これらは脳波を刺激し、ブルーライトも脳を休ませないようにしてしまいます。
本人の意思で手放すのはなかなか難しいこともあるかもしれませんが、優しく説明して約束を交わしましょう。
これは心療内科の先生方が口を揃えて言うことです。
あくまでも病気を治すためだということを根底に置いて、約束してもらいましょう。
本人の余暇の過ごし方
寝てばかりいる、出かけたがらないと言ったこともあります。
健常者だとお出かけするのはストレス発散にもない得ますが、うつには辛い作業です。
ですから無理強いしないようにして、
そういった状況であることを把握するにとどめてください。
調子が悪そうな時
いつもより気分が落ち込んでいるように見える時は、「いつもよりきついのかな?」など声をかけてみてください。
それをきっかけになんとなく感じていた不安を言葉にしてくれるかもしれません。
言葉にして表現することは、本人が自分の気持ちの整理をするのにとてもいい方法です。
いつも見ているよということを、調子が悪い時に声をかけることで伝えることができますね。
少し調子がよさそうな時
本人が喜びそうなものを用意してみてください。
食事やスィーツ、お花や趣味に関わるちょっとしたものなど。
調子がよければ喜んで受け取ってくれますし、本人も嬉しいです。
でも、病気の気分は変わりやすいですから、
渡して期待どおりの反応が得られなくても怒らないでくださいね。
「そんなこともあるよね」という余裕がある対応が必要です。
あなたの好きなこと
残念ですが、
これはしばらく控える、減らすなどして、
家族といる時間をできるだけ増やすようにしてください。
第2の忍耐です。
病気なのは本人であって、
あなたの問題と捉えるのではなく、
家族みんなで見守り、回復を手伝ってください。
最後に
安心できる家庭で過ごせれば、
きっと回復は早くなり、
本人も落ち着きを取り戻していきます。
家族は助け合って生きていきたいですものね。
また以前のように、
笑顔か溢れる家庭に戻すために
弱っている家族に力を携えてあげてください。