曖昧を許容すること、そして、楽しむこと
大学院の授業も今日で1週間目が終わります。
あっという間に時間が過ぎるようになり、こんな感じで2年間終わるのか〜!と思うと、おそろしくておそろしくて。
今週から、チームでデザインスプリントをまわしていく授業が始まったのですが、人と関わりながらの学びはほんとーーーーに、自分の悪い面が見えて、始まって2日で自分の未熟さに苦しんでます。
・曖昧を許容する力が弱い
・うまくいかないことをネガティブに捉える
この2つが、私の本当に弱いところだな、とひしひしと感じています。
VUCAの時代などと言われて久しいですが、この2つの力こそ、これからの時代に必要とされることです。
この2つを実感したエピソードを書き留めておきたいと思います。
デザインスプリントの授業
授業では、特になんの指示もなく、デザインスプリントをまわしていきます。
全然から指示があったことは
・お題
・中間報告と最終発表の日
・初日はインタビューを行う
・ちょっとしたレクチャー
くらいでした。
使うフレームワークも、発表の形態も、どんなものを作るかも、何も指定はありません。
そこで、はしくれデザイナーの持てる力を使って、全体スケジュールを引き、
・各日程のやるべきこと
・使用するツール
などを洗い出していきました。
インタビューはきちんと設計する時間があまり取れなかったので、最低限聞きたいことと、全体の流れを設計しました。
とりあえず設計どおりにやらなければ!
インタビュイーの方の緊張を解きほぐさなければ!
適度な距離感を保ち、心理的安全性を作らねば!
と、ねばねばねばねば考えながら、とりあえず、無難に、ちょっとしたエピソードを引き出しつつインタビューをしました。必死。
私のインタビュー中、留学生の子がお菓子を買ってきてインタビュイーの方に渡したり、他の方が「逆に私たちに質問したいことはありますか?」など、場を和ませたりしてくれました。
インタビュイーではなく1人の人間として関係性を構築するサポートをしてくれたんです。
そうだ、仕事じゃないんだ……
仕事では、組織を代表してのインタビューだったり、個人同士の結びつきでなく、失礼のない適度な親しみやすさみたいなことを心がけていました。
でも、これは学びの一環です。
であれば、親しみのある距離感で話した方がさらに本音を引き出すことができるし、これからも協力しあえる関係性を作れるな、と感じました。
私が「ねばならない」ばかり考えていたから、視野が狭くなってしまったな…
枠外に視点を向けられてなくて、自分はまだまだだな…
と、家に帰ってから結構落ち込みました。そして、内省すると、自分の本質的な課題に気づけたんです。
曖昧さを許容する力が弱い
私は結構、決めたことはやらなければいけないと思うタイプです。幼い頃から責任感が強いと言われてきたので、多分もとから根はそういう人なんだと思います。
さらに、バックグラウンドを考えると、大学は外国語学部だったので、文法というルールのもと、言語を学ぶという勉強をしてきました。
外国語は伝わればいい、とよく言いますが、大学では話は別。文法が壊滅的ならもちろんテストは0点、即留年です。
ルールを重んじるということが結構求められる学問なのかなと思います。(他の学問のことはわかりませんが)
さらに、前職はIT企業の営業でしたが、ITはロジックの世界。整合性がないと動かないというシステム構築を担うエンジニアと話をするには、論理的に筋の通った、曖昧さが削ぎ落とされた要件が必要です。
こうしたことも、私が「ねばならない」と考え、曖昧さを許容することが苦手な原因かもしれないな、と思います。
なので、こういう段取りでやろう、こういうフレームワークを使おう、と思うと、その手段を使わねばならない、この段階を踏まねばならない、と思い込んでしまいがちです。
先生から最初に説明いただいたデザインマインドのなかに、あいまいな状況を探索するという言葉があるのですが、まさに私に足りていない力です。
うまくいかないことをネガティブに捉える
こうした自分の弱さが露呈したとき、皆さんはどのように考えるでしょうか?
・新しい気づきがあって、ラッキー!
・伸びしろ見つけちゃったー!
・みんなすごいな〜私も頑張ろう!
と考えられる人は、とてもポジティブな人だと思います。
私はこうした状況に直面したとき、
・ああ…自分はまだまだだな…
・自分ってなんてダメな人間なんだろう…
・はあ…またやなとこ見つけちゃった…
結構こんなふうに思ってしまいます。
同じ事象が起きているのに、捉え方が違うと全然違いますよね。前者の人は、悪い面も簡単に乗りこえていきそうです。
こんなネガティブな気持ちになったとき、なかなか自分自身で解決するのは難しいので、私は夫に話すようにしています。
そうすると、「会社で働いてたら気づかない学びがあるっていいことじゃん!」とか、ポジティブなことを言ってくれるわけです。
ああ、そうだったそうだった。そのために大学院に通ってるんだった。
思考をポジティブな状態に保つことは、根がネガティブな人間には簡単なことではありません。落ち込むことに直面するとなおさらです。
そんなときは身近な人、明るい気持ちにしてくれる人に話してみるということも、1つの有効な解決策だなと思います。