くだらない

暗がりの中で朝を求めて
柔らかさを失った腕に触れていると
僕の顔をした蛇が
君の涙腺を泳いでいて
どんな表情をすればいいか
悟られないよう壁に目を向ける

この部屋は殺風景で
優しさは長居しない
でも時々君が持ってくる雑貨が
恨めしそうに積もっていて
なんかいいなって
そんな風にしか言えないけれど

言葉を超えたものを感じながら
愛おしさを伝えた気になって
それもいいかって諦めながら
また一緒にパスタを作っている

安物のカーテンが光を遮れず
八重歯が見えた時に
朝をやっと理解できて
飛躍こそが愛だなんて思ったんだ

いいなと思ったら応援しよう!