洗骨ではないけれど
去年サボったハスの植え替えをしようとYouTubeで予習。ワクワク気分で鉢ひっくり返すと、そこにはダメになった根っこばかりでなんとも悲しくなった。
ひっくり返した土とハスの残骸を選り分けながら、いつか映画で観た「洗骨」を思い出す。
風葬した死者を数年後に洗い清め骨壷に納める。実際に洗骨の経験はないけど、記憶の中にある「生前の姿」と目の前の「腐敗した抜け殻」のあまりの落差にショックを受ける。
込み上げる感情と吐き気、全てを受け入れながら淡々と手を動かし続ける。
鉢を洗い、土を乾燥させ、ハスだった一部を鉢皿に盛る。乾いた土は次の土になりハスだった一部は燃やして灰になる。
そんな手間暇かけてやっと気持ちの整理がつけられる。のかもしれない。