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新連載:百沢烏のつぶやき(第2回)昨年のベストアルバムと南アフリカ
皆さん、こんにちは!第2回のつぶやきです。
ある程度音楽ファンを長くやっていると、昔の作品の方が愛着があったり聴き方が分かっていたりして、新しいアーティストとか新譜を聴かなくなりませんか?自分もそういう傾向はあるんですが、時折いいなと思った音楽は速攻でネットで購入したりします。タワレコの場合お店で視聴で聴いていいなと思えば、すぐに買ってしまいます。悩んだり、後でいいかな?と思うと買わないし聴かないですからね。あえて直感で買ってしまうんです。
昨年、小林勝也のベストヒットUSAでチャートに入っていたこの作品が気に入り、速攻で購入しました。
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このタイラという女性は南アフリカ出身の新人でこれがデビューアルバム。この中の「Water」が大ヒットしました。私自身、ヒットチャートで聴く音楽を選んでいるわけでは全然ないです。が、この「Water」という曲の
持つエスニックさやビート感が新しく、米系ヒップホップやEDMにはないオーガニック(もう古い?)なテイストが気に入りました。
アルバムを買って全編を聴いてみた結果、期待を裏切らないテイストの作品でほぼ捨て曲無しの傑作だなと思った次第です。
まず、アルバムに収められている各曲のテイストは統一されていてばらつきが少ない。最近の米系アーティストはフィーチャリングとか曲ごとにプロデューサーを変えるので、アルバム単位で聴くとバラバラな感じがすることも珍しくない。でも、この作品はバチっと統一されているところが良い。
どこか遠くにボサノバ風味すら感じるアフリカンエスニックをまとう軽やかな16ビート。オーガニックな曲調は部屋に居ながらにして、少し湿った海風さえ感じさせます。
基本的なビートは " ウンカカウンカ "の繰り返しなんですが、これが複雑なリムショットやら他の打楽器と組み合わさって何とも言えない浮遊感と躍動感が生まれてます。表層のリズムは昔流行ったツーステップに似てなくもない。ただ、ツーステップも土台となるビートは4つ打ちなんですが、この作品のビートは4つ打ちではない。
実はこのアルバムを好きだと言っているのは私だけではなくて、音楽月刊誌のミュージックマガジンでは2024年のベストポップアルバムを受賞しています。5月号ではちょっとした特集を組んでいて、この作品のジャンル的には「アマピアノ」と言うらしく、南アフリカを起源とするハウスミュージックのジャンルだそう。今では世界で流行ってるようです。アマピアノ自体はまだ深堀りしていませんが、気にはなるので今後いくつか聴いてみたいと思っています。
みなさんもタイラのこの作品をぜひ聴いてみてください!
話変わって。。
私は南アフリカに行ったことがあるんです(商社勤務ではないです)。イメージ的にはアパルトヘイト(人種隔離政策)とか、喜望峰とか、資源(ダイヤモンドやプラチナ)などが有名ですかね。最近だとルイボスティーの産地でも有名です。
白人と黒人という対立ばかりが強調される南アですが、実際にはたくさんの民族が入り込んでいて、言語的には11言語ぐらいあるらしいです。自国をレインボーネイションと説明する人もいました。
日本人が行くような場所はショッピングセンターがあったり、レストランがあったりで、そんなに危ない印象はありません。昼間に限ればホテルから隣のショッピングセンターには普通に歩けました。
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現地人の紹介で夜にクラブも行ってみましたが、全くもって安全でした。ただこういう地域は圧倒的に白人(や外国人)が多いというのはイメージ通りです。
私が南アで驚いたのは、食事がおいしいということです。南ア専用のレシピとか名物があるわけではなく、オーナーやシェフの出身地であろう世界各国の料理が食べられますが、どれも美味しかったですね。特に驚いたのは、ギリシャ風サラダ(グリークサラダ)です。東京でもあんなにおいしいサラダにはめったにお目にかかれません。南アに住むギリシャ人も非常に多いということで、味が徹底的に磨かれているんでしょう。タイカレーも絶品でした。南アのタイカレーが絶品って、誰も想像してないと思います笑。
南アで有名なのはヨハネスブルグでしょうか?日本で言えば東京のような場所ですね。治安が良くないというのは有名ですが、せっかくなので現地案内を付けて出かけてみました。
昼だったこともあり、そこまで危なくはなかったですし、お店も普通にやっていました。が、現地の案内人(白人)もビビッてはいたので、普通はあまり行かない場所のようです。
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アパルトヘイトが撤廃されて、街に黒人が大量に流入してきたことにより(職などを求めて)、逆にそれを嫌った白人が郊外に移転してしまい、街に活気がなくなってしまったという声もありました。
南アは日本からですとシンガポールのチャンギ空港まで行って、そこから乗り換えが主なルートになるかと思います。チャンギ空港からは12時間前後はかかったかなと。
サファリを楽しむのであれば、ケニアとかタンザニアの方が本格的だと思いますが、アフリカ大陸の経済大国である南アフリカはホテルもしっかりしていて(外国人用は)、気候も良く(冬は寒い)、食事も美味しいので、世界を旅したいという人にはおすすめです。帰りにシンガポールに立ち寄るのも良いんじゃないでしょうか?
今日はここまでです。
またお会いしましょう!