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サウンドトラック3選 <その1>~80年代のアメリカよ永遠に~

みなさん、こんにちは!今回はおススメの映画サウンドトラック(以下「サントラ」)を3作品選んでみたいと思います。

選ぶ際に気を付けたことは以下の3つです。

・映画のシーンに挿入される効果音的な音楽が極力入っていないこと
・映画を観ていなくても楽しめること
・捨て曲や映画の中で使われていない曲が少ないこと

スコアと呼ばれる完全に映画専用の曲、映画の効果音的な短く歌がない音楽や一部劇中のセリフが入っているサントラもありますが、それを聴いて楽しめる人は一部の業界人かその道のプロぐらいでしょうから、そういうものは避けたい(テーマ曲が素晴らしい映画はたくさんあります)。

逆に言えば、映画を観ていなくても曲集として楽しめる作品であって、かつ捨て曲が少なく「カップリングされてるけど、全然映画に使われてなさそうだけど?」みたいな曲も少ない方が良い。

正直、映画で実際に使われているか使われていないかの確認はできていないですが、ちゃんと独立した曲が集まっていて、映画を観なくても楽しめて、捨て曲が少ないものを選びました。

あと予め断っておきますと、プリンスの「パープルレイン」はサントラなんですが、これは完全にプリンスのオリジナルアルバムとしても聴けますので、別の機会に記事にしたいと思っていて、今回のおススメの3枚には入れていません(入れようと思えばTOP3に入るクオリティであることは間違いないです)。

ではおススメの1枚目から行ってみましょう!

Footloose(フットルース) 

Footloose

1984年上映の同名映画のサントラ。映画はケヴィン・ベーコン主演のダンスを中心とした青春活劇で、映画よりもむしろサントラの方が話題になったイメージが強いですね。映画は観ましたが、2回は観ないかなと言う感じ笑。ただ、このサントラは通算で100回以上は聴いてるはずです。

何はともあれ、まず1曲目の「フットルース」。これはケニー・ロギンスの曲です。ケニー・ロギンスは別の映画「トップガン」のテーマソングのイメージが強いかもしれませんが、ヒットしたのはこちらが先。もともとカントリー畑のミュージシャンだったようですが、この曲でメインストリームに躍り出ました。

イントロで繰り返す乾いたギターのフレーズもアメリカ的で良いし、サビの「Loose Footloose / Kick off your Sunday shoes」のところも力が入る良いフレーズ。カラッとした音作りで全くブレていない若さ万歳、アメリカ万歳的なカントリーフレイバーなところも好きです。全体のアレンジも優れていて、曲の終わり方もカッコいい。

2曲目はディスコ調だが柔らかい感じの曲。これも口ずさめるほどポップで良いです。電子音の音作りが80年代風ですが、そこがなんとなく当時のアメリカ的で今聴いても聴けてしまうところはマジック。デニース・ウィリアムスと言う人が歌ってます。

3曲目は名バラード。「この曲はこのサントラに入っている曲なのか!」と驚く人もいるんじゃないでしょうか?私は何度か街中でこの曲を聴いたことがあります。それぐらい有名ですね。男女デュエット曲では「Endless Love」が有名ですが、私はこの曲も同じぐらい好きです。当時共に売れっ子だったラバーボーイのボーカル(男性)とハートのボーカル(女性)のデュエットです。

4曲目は日本でも麻倉未稀がカバーして有名になった「Holding Out for A Hero(ヒーロー)」です。大映テレビの「スクール・ウォーズ」で使われて人気を博しました。葛城ユキも歌っていたようですね。確かに声質は葛城ユキに近い。

5曲目はどことなくプリンスの曲っぽいですが(イントロとAメロが1999に似てるのかな?)、シャラマーという男女ユニットでプリンスとは無関係。この女性が後にジョディ・ワトリーとしてソロで人気が出るんですが、ジョディ・ワトリーは好きですが知りませんでした(ライナーノーツを読んで知りました)。音作りの雰囲気は2曲目と非常に近く、これぞ80年代!と言う感じでそこが良い。

6曲目は再びケニー・ロギンス。1曲目のようなカントリー風味は完全に封印し、打ち込み系アップテンポのロックチューン。これはこれで当時の作風としてはありでなかなか良い曲。ただ1曲目や他の曲が良すぎるのでそこまで突出した曲ではないかと言う印象です。

7曲目はどことなくアート系のような雰囲気を感じる曲。フォーク調の曲が80年代アレンジでこうなったのかな?と勝手に推測してます。カーラ・ボノフというアーティストが歌っています。淡々としていながらもどことなく漂う悲し気なトーンが印象的で良いですね。

8曲目はヴァン・ヘイレンに加入して日本での知名度を爆上げしたサミー・ヘイガー。この頃はまだヴァン・ヘイレンには加入しておらず、ソロ時代のもの。分かりやすいギターリフとメロディライン、サビを持った曲で、乾いたサミーの歌声も相まって、古き良き米国のハードロックらしさが炸裂した曲です。

最後の9曲目は、こちらも日本でミー(未唯)がカバーして有名になった「Never(ネバー)」です。こちらも大映ドラマ(「不良少女と呼ばれて」)の主題歌でヒットしました。

4曲目のヒーローと9曲目のネバーは日本でも流行ったわけですが、今思えば曲調が結構似てますね。当時の日本人はこういうマイナー調(短調)の曲が好きだったんでしょう。今ならもっとメジャー調(長調)の曲が人気になると思います。

以上全9曲です。当時のクリエーター達がやりたいことと、時代のニーズがガチっとかみ合って最高のサントラができました。実際、この作品の大ヒット以降、映画ビジネスの中に良いサントラを作ることが命題みたいな時代がしばらく続きます。

若い世代も、これを聴くとアメリカの黄金時代を感じ取れるんじゃないでしょうか?もちろん、この時代にも今のような分断はあったでしょうし、大きな社会課題もあったはずです。しかし世界はもっと楽天的でした。日本がひたすら憧れた80年代アメリカが確かにここにあるのです。

気になった方はぜひ自分の耳で確かめてください!

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