25日マーケット動向
日本株式
日経平均株価 37,870.26円 -0.19%
TOPIX 2,650.50 -0.23%
東証グロース指数 836.57 -0.78%
グロースターン来てない!!
25日の東京株式市場で日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、終値は前日比70円33銭(0.19%)安の3万7870円26銭だった。前日までの4日続伸で1700円ほど上昇した後で、戻り待ちや利益確定の売りが優勢だった。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待を背景にした前日の米株式相場の上昇を支えに半導体や電子部品の一角などに買いは向かったが、相場を持続的に押し上げるほどの勢いはなかった。
日経平均は前日に続き、取引時間中に心理的節目の3万8000円を上回る場面があったが、終値では維持できなかった。今年に入ってからの日経平均の価格帯別の売買高をみると3万8000〜3万9000円がもっとも膨らんでいる。個人投資家を中心に戻り待ちの売り圧力が強まる水準とみられている。
24日発表の9月の米消費者信頼感指数が前月改定値から低下し、市場予想も下回った。FRBが次回11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で9月に続き通常の倍に当たる0.5%の利下げに動くとの観測が増えたのに伴い、米長期金利が低下(債券価格は上昇)し、ハイテク株買いを誘った。中国当局による追加の景気刺激策を受けてファナックなど中国関連とされる銘柄にも思惑買いが向かった。個別では24日に自社株取得枠の拡大を発表したトヨタが上昇した。
東証プライムの売買代金は概算で3兆8404億円、売買高は16億1221万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は772、値上がりは805、横ばいは68だった。
アドテスト、ファナックプラス要因、小売りはファストリテ
米株式
【NQNニューヨーク=横内理恵】米中の金融緩和が投資家の高揚感を強めている。24日の米株式市場では米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げへの期待からハイテクや半導体の一角が買われ、中国当局が同日発表した積極的な景気刺激策を受けて資源株などの物色が活発だった。米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方と中国の景気回復期待が共鳴し、株高持続への楽観が広がった。
24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日連続で最高値を更新し、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も連日の最高値となった。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も続伸した。
相場をけん引したのはハイテク関連だ。S&P500種で今年の上昇率首位の座を電力のヴィストラに明け渡したことが話題のエヌビディアは4%近く上げた。メリウス・リサーチのアナリストが改めて人工知能(AI)向け新製品「ブラックウェル」への期待感を表明。足元の株価下落で超大型ハイテク7社(M7)の中で相対的に割安感が高まっている点も指摘した。
ダウ平均の構成銘柄では鉱山機械を手掛けるキャタピラーが4%近く上昇し、ダウも上げた。ナイキやアップルなど中国売上高の大きい消費関連株も底堅い値動きだった。
ダウ平均の9月の上昇率は24日点で1.6%、ナスダック指数は2%高となっている。歴史的に下げやすいとされる9月に上げて終えれば2019年以来5年ぶりで、地合いの良さを示すことになる。
独保険大手アリアンツ傘下で北米生命保険事業を手掛けるアリアンツ・ライフが実施した四半期ごとの投資家調査では、8月の相場急変動を受けて調査対象の米投資家の半数が次の急落に備えていることがわかった。また7割は11月の米大統領選挙に向けてボラティリティー(変動率)が高まることを懸念しているという。
まちまち
為替
25日の東京外国為替市場で、円相場は5営業日ぶりに反発した。17時時点では前日の同時点に比べ51銭の円高・ドル安の1ドル=143円93〜94銭で推移している。米経済指標の悪化を受けて24日の米長期金利が低下し、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが優勢だった。
24日発表の9月の米消費者信頼感指数が前月から大きく低下し、市場予想も下回った。雇用環境に関する指数が悪化し、米労働市場の軟化への警戒が強まった。米連邦準備理事会(FRB)が再び大幅利下げするとの観測が意識され、円買い・ドル売りにつながった。円は早朝に142円89銭近辺まで円高・ドル安が進む場面があった。
債権
25日の国内債券市場で長期金利は低下(債券価格は上昇)した。指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0.005%低い0.810%で推移している。一時は0.795%と8月5日以来およそ1カ月半ぶりの低水準をつけた。24日発表の米経済指標が市場予想を下回ったことで米長期金利が低下し、国内債にも買いが波及した。日銀の追加利上げ観測が後退したことも国内債相場の押し上げ要因となった。