今という時

風が強い、成人の日。
指先を撫でる風は暖かく、空は晴やかだ。

新年を迎え、早2週間が経とうとしている。
去年のクリスマスに母がインフルになり、
初めて重箱の無い正月を迎えた。
いつもお節は手作りしていたが、そんな余裕は
なかった。隙間のある襖一枚隔てた部屋にずっと
一緒にいたが、幸い私は感染せずにすんだので、
とりあえずよかったと思う。

その母は、インフルが治ったら、今度は腰痛
らしい。仕事で痛めてからもともと腰痛持ちなの
だが、落ち着いていたのがまた痛み出したようだ。
去年の冬、眼瞼下垂の手術をしてから、あちこち
ガタが来て、病院とは無縁の人だったのに、この
一年は整形に行ったり内科に行ったりと忙しい。
手や足の関節を痛め、仕事も数ヶ月休んだ。
『立ち止まるように言われている』と感じるが、
それを言っても聞く耳を持つ様な人ではない。

私の背後から、"声"がする。
『放っておきなさい。』
関わるな、という事なのだろう。
私は私に集中し、必要な事を丁寧に行い、
淡々と過ごす。それだけだ。

誰もが、他者に関わっている暇は無く、
自分に集中しなければならない。
そういう時が、もう来ている。