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FRJ2025オンデマンド視聴レポート #45
FRJ2025のオンデマンドセッションを視聴しての感想を、ネタバレしない程度にレポートします。
FRJ2025とは?
FRJ2025は、NPO/NGOはじめ、企業、大学、行政、財団などで社会課題解決に立ち向かうプレイヤーが1000人規模で集う、日本最大のファンドレイジングカンファレンスです。国内外の寄付やインパクト投資のトレンドや実務にすぐに役立つファンドレイジングの最新事例を学ぶことができます。
(公式サイトより)
2025年1月18日開催の対面イベントと、2024年12月20日から開催のオンラインイベントのハイブリッドのイベントです。私は、対面イベントのボランティアとして参加するので、オンラインだけエントリーしました。
今回のレポートは、
医療開発分野におけるJANPIAチャレンジの成果と課題~当事者参画の価値に対する社会認識を高めるために~ です
![](https://assets.st-note.com/img/1738117247-Q6Ngb8iVdXJWM3BkEwxqrYmS.png?width=1200)
講師は、今村恭子さん、岸紀子さん、井上恵子さんです。
本セッションでは、医療開発における社会課題について、休眠預金を民間公益活動支援に活用するための組織であるJANPIAの支援制度にチャレンジすることの意義とメリットをお話いただけるセッションでした。
医療開発における社会課題とは?
まず医療開発、より良い医療をつくっていくには医師や研究者だけではなく患者やその家族の意見を取り入れていく視点が重要だということでした。この患者・市民の医療参画(PPI)という取り組みは日本でも始まっているものの、まだまだどのように患者・市民が関わっていくのかというプロセスが定まっていなかったり、そもそもこういった活動が社会課題として認知されていないということでした。
これまでも医療や医薬品開発では当事者参画を期待されていたそうですが、現実には『すべっている』のだそうです。期待に対してだいぶ残念な結果になっているようです。そこにどんな課題があるのかという内容の説明がありました。まずは当事者参画に対する特に知識や情報の格差を埋めていこうということで、医療機関や企業、大学および当事者に向けた研修を開発して提供を始めているそうです。ほかにもヘルシンキ宣言(医学研究の倫理的原則)の改定の際には患者市民目線でのパブリックコメントを提出し、一部にその内容が採用されるなどの活動を重ねているということでした。
JANPIAチャレンジ
さらにこういった活動をより発展させるために医療開発基盤における患者団体の育成をテーマに、JANPIAの活動支援団体の公募に応募されたお話もありました。患者団体を育成していくことで医療開発に関われる患者さんを継続的にで輩出していきたいということを目的として応募したとのことです。結論としては採択されなかったということですが、応募によって得た気づきや学びについて共有がありました。特に印象に残ったのは、団体としては当たり前に思っている社会課題について第三者が社会課題として認識できるか?といった点でのギャップを浮き彫りにすることができたという点です。このギャップを埋めていく活動もファンドレイジングでの重要な視点だと思いました。
感想・学び
このセッションを視聴してはじめて医療開発と患者参画の社会課題を知ることができました。また患者団体を支援する活動支援団体としてのあり方、活動支援団体として助成をしてもらうために必要な視点というのは学びとなりました。例えば支援先の団体が自立するように支援する計画を精緻化していくことは、伴走支援のポジションで活動をしているファンドレイザーの方にとっては有益な内容だと思いました。