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FRJ2025オンデマンド視聴レポート #22

FRJ2025のオンデマンドセッションを視聴しての感想を、ネタバレしない程度にレポートします。

FRJ2025とは?
FRJ2025は、NPO/NGOはじめ、企業、大学、行政、財団などで社会課題解決に立ち向かうプレイヤーが1000人規模で集う、日本最大のファンドレイジングカンファレンスです。国内外の寄付やインパクト投資のトレンドや実務にすぐに役立つファンドレイジングの最新事例を学ぶことができます。
(公式サイトより)

2025年1月18日開催の対面イベントと、2024年12月20日から開催のオンラインイベントのハイブリッドのイベントです。私は、対面イベントのボランティアとして参加するので、オンラインだけエントリーしました。

今回のレポートは、
アドボカシー(政策提言)入門・改~実践に向けた6つのポイント  です

講師は、関口宏聡さんです。
最近ではNPOによるアドボカシーによって多くの法律や条例、事業・予算、制度などが実現しているということで、アドボカシーは受益者へのサービス提供と並びNPOの重要な役割の一つということです。アドボカシーという言葉は聞いたことがありますが、具体的な活動については知りませんでしたので本セッションで学ぼうと思います。

なぜ、アドボカシー?
まずは、この問いに対する解説がありました。目の前で困っている人たちを支援するにはサービス提供で十分なことが多いのでアドボカシーは不要ですが、例えば全国規模、アジアというように広範囲を支援のスコープとした場合にアドボカシーは有効ということです。また、最初は目の前で困っている人を支援するために活動をしていても、法律が整備されていないがために苦しんでいる人がいるという気づきがあった場合に、法整備を進めていくことでより広い範囲に活動を広げて社会課題の解決につながる可能性もあり、そういったときにアドボカシーの活動が必要になってくるというお話でした。ただし、アドボカシーは実現した場合の社会へ与える成果倍率は大きいものの、実現する可能性はかなり低いので、そういった状況でも粘り強く、かつ柔軟な対応ができるマインド面が重要ということでした。一方で、政治や行政の立場では、NPOからの政策提言は頼りにされている側面もあるということですので、機会はゼロではないという認識でよいとのことでした。

政策提言のサブとロジ
サブとロジ?サブはサブスタンス(Substance)で中身、ロジはロジスティクス(Logistics)で方法、つまり政策提言は、中身と方法をセットで考えることが必要というお話です。政策の実現に向けては、政策のサブ(中身)はもちろん重要ですが、それをどう成立させていくかというロジ(方法)が伴って初めて実現する、というイメージです。セッションの中では、一般企業の活動を例に、サブ=R&Dや製造部門。ロジ=マーケティングや営業部門。という役割分担で説明いただいたのがわかりやすかったです。要は作ったもの(政策)はほっとけば売れる(実現)のではなくて、作ったものを買ってもらう活動が必要、ということです。

サブ(政策)については相性があり、例えば権利、罰則、税制などにかかわる内容はアドボカシーでなければ実現できないことですが、啓発・予算といった内容は助成金等の他の手段でも実現しうることになるので、アドボカシーを選択するかどうかの基準の一つとしてお話がありました。特に前者は試しにやってみるという社会実験ができないペーパーベースで、0/100の世界。後者は社会実験が可能なので、0/10でも100にもなりうるというのは、なるほどなぁと思った点です。サブ(政策)を具体的にしていく手法は、災害救助法の改正を例に紹介があり理解の助けになりました。

感想・学び
私はアドボカシーという言葉は聞いたことはありましたが、ほとんど知識ゼロでしたので、本セッションで基礎的な考え方が理解できてよかったです。なぜアドボカシー?、アドボカシーに相性が良いテーマとは?、政策実現につなげるための活動とは?といった超入門的な疑問に答えていただけるセッションでした。このセッションをきっかけに、学びを継続して理解を深めていきたいと思いました。アド(ゆる)ボカシーとしてのはじめの一歩もご紹介がありましたので、まずは情報収集してみようと思いました。

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