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豆まきの名残

子どもの頃、節分の翌朝の通学路には、豆まきの豆が落ちていたり、つぶれたりしていて、

昨日はこの家の人も、この家の人も、きっと豆まきしたんだろうなと思いながら登校したものである。

最近は、あまり豆まきの形跡が残っていない。

きれいに片付けているのかもしれないが、そもそも豆まきの威勢のいい声がほとんど聞かれなくなった。

近所迷惑にならないように配慮しているのかもしれない。

どこかの家で、家の大黒柱が夜分に大きな声で「鬼は外!福は内!」と言っているのが聞こえるくらい、迷惑とは感じないどころか、行事を大切にしている姿に安堵するのは私だけだろうか。

かくゆう我が家の豆まきは、玄関先で小袋入りの豆をまいて、すぐ回収。

やはり、昔の豆まきとはちょっと違う。

もう少し話すと、我が家の豆まきは変わっている。

部屋ごとに豆まきをする。トイレも廊下も、ロフトも。家中に福を呼び込む。

そして、家の前では次男が鬼に扮して、豆を打ち返したり、当てられたり。

子どもが反抗期を迎えたら、家族でこんな行事もできなくなるかもしれないけれど、今できることを大切にしたい。


今朝、自宅前に豆が一粒落ちていた。

うちの豆ではない。

きっとご近所で豆まきをしたのだろう。なんだか、胸がほっこりとあたたかくなった。

豆知識
例年2月3日が節分のことが多く、今年の節分が2月2日だということに驚かれた方も多いと思います。
それもそのはず。2021年にも2月2日だったのですが、それはなんと124年ぶり!
次回は2月2日になるのは2029年だそうです。


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河村 恵
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