見出し画像

【京都の駒札81】酒解神社(自玉手祭来酒解神社)

  祭神 酒解神・素戔嗚命他九柱
  祭礼 五月五日
  文化財 (重文)板倉造神輿庫

 その創建は奈良時代にまで遡るといわれ、平安時代の延喜式神名帳にも月次、新嘗の官祭を受ける名神大社であることが記されている。神名帳によると旧名を山崎社と称し、元正天皇の養老元年(七一七)建立の棟札があったという。
 中世には山下の離宮八幡宮の勢力が強大となり、同社は山崎山(天王山)上に遍座し、山上の神はやがて天王社と呼ばれるようになり、山も天王山と呼ばれるようになっていった。さて、今日同社には非常に珍しい重文の神輿庫が残されている。一般によく用いられる。▷形の木を積み上げた校倉形式ではなく、厚さ約14cmの厚板を積み上げた板倉形式で建立されている。この板倉形式の遺構は非常に少なく、重文に指定されているものでは、奈良市内の春日大社にあるものが唯一であるが、それは江戸時代のもので新らしく、現存する板倉としては当庫が最も古く非常に貴重な建造物である。

2017年1月5日撮影


いいなと思ったら応援しよう!

星野雅彦
よろしかったら、応援お願いします。 いただいたチップは作品作りの費用として使わせていただきます。