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【京都の駒札⑤】安井金比羅宮

 祭神として崇徳(すとく)天皇、大物主神(おおものぬしのかみ)、源頼政の三神を祀る。
 社伝によれば、保元の乱(一一五六)に敗れて讃岐(香川県)で崩じた崇徳上皇の霊を慰めるため、建治年間(一二七五~一二七七)に大円法師が建立した光明院観勝寺(かんしょうじ)が当社の起こりといわれている。その後、観勝寺は応仁の兵火により荒廃し、元禄八年(一六九五)太秦(うずまさ)安井(右京区)にあった蓮華光院が当地に移建され、その鎮守として、崇徳天皇に加えて、讃岐金比羅宮より勧請した大物主神と源頼政を祀ったことから、安井の金比羅さんの名で知られるようになった。
 本殿東の絵馬館には、当社に奉納された大小様々な絵馬が陳列されており、江戸時代の画家山口素絢(そけん)等の作品も含まれている。
 また、境内にある「久志(くし)塚」は、古い櫛の供養のために築かれた塚で、毎年九月の第四月曜日に櫛祭(くしまつり)が行われる。


2013年2月12日撮影


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