過去の私の作品㊵

さざなみ
静かに流れる川の水面の上を風が通り過ぎる
夏のまぶしい光を受けながら、キラキラとまばゆい光を放つ
2つが重なるようにさざなみとなって、静かな水面を大げさに賑やかにしている。
見ているだけで、冷たさを感じるほど心地いい。
もしあのまばゆい光をたたえた水をすくって口に含んだら、お日様の暖かな味がするのだろうか。
優しい風を感じることができるのだろうか。
耳を済ましたら、水面のざわめきが聞こえるのだろうか。
風の囁きが聞こえるのだろうか。
目を凝らしたらずっと前に忘れる忘れた何かを思い出せるのだろうか。
あの頃の景色が戻ってくるのだろうか。
新しい何かが見つかるのだろうか。
もう1人の自分に会えるのだろうか。
水面を眺める私の心に静かにさざなみが立つ。


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