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プロマネに必要な「建設的な内省」:ゼロ秒思考 自主トレ編
解決したのに、続くモヤモヤ。
こんにちは。今回は私の本業である、ITツールを用いた事務処理の簡素化について、職場で起こったことを描いてみました。
途中参加した案件の打ち合わせが進まない
最近、あるプロジェクトでちょっとした出来事がありました。
助言を求められて週次ミーティングに途中から参加していたプロジェクト。私が見ている限り、当社側の担当者とその先輩の会話に終始していて、私も、仕組みを作るベンダーさんもほとんど発言の機会がありません。
打ち合わせの後でそっとベンダーの方に「この件どのくらいまで進んでいるんですか?」とうかがっても「う~ん」というばかり。
これは状況を確認する必要があるな、と思い部門の副部長や私の上長に相談の上、当社側の二人と意見交換することにしました。
すれ違う意見交換から見えてきたもの
一回目は私の上長立ち合いのもと、現状認識と私の役割について確認しました。
先方は「進んでいるが双方で方向性が違うようだ」という趣旨の説明を続けています。
私の上長は「もともとそんなに大きく構える業務ではないのでは?システム構築が難しければまず先方の職員に手入力してもらうことから始めてもいいし、小さな仕組みで解決するなら、そのためにゆらゆらさん(私)を同席させているのですが」と、新たな視点を示してくれました。
その後、先方からもう一度打ち合わせをしたいとの申し出があり、翌日に二回目の意見交換をすることになりました。私は前日夜に簡単な提案をまとめ、臨みました。
二度目の打ち合わせでは、先方が受注の流れを丁寧に説明してくださいました。ただ、全体の進捗が見えづらかったため「もしかして、これは全然話が進んでいないのですか?」と確認したところ、先方は「違います、進んでいます」と返答。一時的に緊張が高まる場面もありました。
その時「進捗確認ができていないんですよね...」と先方がポツリとつぶやきました。私はその言葉を受け「もともと私プロマネが本職なので、そういう話ならいくらでも聞きますよ」と提案。その後、私にできることについて建設的な対話ができました。
意外な展開と新たな発見
同日午後、定例となっていたベンダーさんとの打ち合わせで、案件は実装フェーズに移行することが決まりました。定例の打ち合わせは終了し、今後はイベントごとに適宜打ち合わせをすることに。
実は、ベンダーさんは当社と長年の関係があり、意見交換しながら準備を着実に進めてくださっていたのです。当社の担当からすると「話は進んでいるのに、進捗の共有が十分でなかった。そのため途中から入ってきたメンバーが内容を理解できず、積極的な介入につながった」という理解だったのでしょう。
だとすると、私の介入は無用なものだったのでしょうか?しばらくもやもやが募りました。
気づきから学びへ
その打ち合わせには、開始時の目的確認も、終了時の成果の整理も十分ではありませんでした。次のフェーズに移るために必要なことが明確に共有されていない場面もありました。同席を求められていた私が議論に参加する機会を得にくい状況だったことも事実です。
内省から見えてきた課題
振り返ってみると、このプロジェクトには典型的なコミュニケーションの課題が潜んでいました:
情報共有の非対称性
ベンダーと当社担当者の間での認識の違い
新規参加者(私)への状況共有が不十分
進捗の可視化が行われていない
会議運営の課題
発言者が特定のメンバーに偏っている
目的と成果が明確でない
参加者の役割が明確でない
プロジェクト運営の不明確さ
フェーズの区切りが不明確
各担当の責任範囲があいまい
次のアクションが共有されていない
建設的な内省がもたらすもの
しかし、この経験は「建設的な内省」の重要性を教えてくれました。
建設的な内省とは、単なる反省や自己批判ではありません。
それは:
現状を客観的に観察すること
課題の本質を理解しようとすること
改善に向けた具体的な示唆を得ること
次のアクションにつなげること
を含む、前向きな思考のプロセスです。
プロジェクトマネージャーとしての新たな視点
この経験から、以下のような重要な学びが得られました:
プロジェクトの「モヤモヤ」をクリアにすることの重要性
進捗の可視化
認識の齟齬の早期発見
コミュニケーションギャップの解消
案件が「前進」しても新たな課題が見えてくること
一つの解決が新たな課題を明らかにする
継続的な改善の必要性
チーム内の関係性の進化
「建設的な内省」を通じて次のステップが見えてくること
経験を学びに変換する重要性
具体的なアクションプランの策定
チーム全体の成長につなげる視点
アクティブリスニングができる関係性を築く過程について
信頼関係の構築には時間が必要
時として率直な対話が必要
相互理解を深めるプロセスの重要性
プロジェクトマネージャーとしての責任と成長
大切なのは、参画を求められた以上、自分の役割を果たすこと。違和感を感じた際は、適切なタイミングで行動を起こすことも重要な責務です。
同時に、以下の点も意識していきたいと思います:
チームメンバー一人一人の視点を大切にすること
進捗の遅れと慎重な検討の違いを見極めること
介入のタイミングとバランス感覚を磨くこと
建設的な対話の場を作り出すこと
これからに向けて
これからも、チームとプロジェクト、そして私たち一人一人が抱える「モヤモヤ」に向き合いながら、より良い方向に進んでいきたいと思います。
時には緊張が高まる場面があっても、それを通じてチームが成長できるよう、プロジェクトマネージャーとして支援していきたいと考えています。
そして何より、この「建設的な内省」の習慣を、今後のプロジェクトマネジメントに活かしていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。