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フランス語で舞台用語

本日は様々なカンパニーに所属してから学んだ舞台用語(フランス語)をご紹介したいと思います。

まずは舞台のステージそのものですが、たくさんの言い回しがあります。といいますか、私の所属している劇団が舞台の台がいくつもあるんですね。客席正面に一つ、オーケストラ用に2台ほど階段状に上に、客席から見て左は斜めのピラミッド状態になっているという特殊な形状です。
そのため、どの舞台を示しているか共通の理解が必要になります。

普通の舞台:stage(ステージ), scène(セーヌ)、podium(ポディオム)、platform(プラットフォーム)
斜め上の舞台:pyramide(ピラミッド)

客席:gradin(グラダン)

観客:spectateur(スペクタテール), public(ピュブリック)

照明さん:regis  de lumière (レジ リュミエール)/ 正式にはrégisseur de lumière 
音響さん:regis de la musique (レジ ミュージック)/ 正式にはrégisseur de la musique
*ちなみにこういった技術さん(techniciens)も舞台関係者なので、intermittentsを申請している方は多いです。他にもエンジニア(ingénieur)さんなど。

スポットライト:douche (ドゥーシュ)

舞台上手(観客から見て舞台の右手):côté cour(コテ・クール)
舞台下手(観客から見て舞台左て):côté jardin(コテ・ジャルダン)
*courは中庭、jardinは庭です。昔の劇場がこのような作りになっていたのでそのまま庭側・中庭側が定着したそうな。

リハーサル:répétition(レペティション)
本番・舞台:spectacle (スペクタクル)
一本通し:filage(フィラージュ)
本番通り:génération(ジェネラシオン)
一本通しだけど動きのマーキングのみ、テクニカル(音響照明)のための通しが多い:italien(イタリアン)

幕:acte(アクト)
幕間:entreacte(オントルアクト)

(最後の)挨拶:saluer(サリュエ)

踊り手:danseur(ダンサー)/男性, danseuse(ダンスーズ)/女性
監督:metteur en scène(メッテール オン セーヌ)
舞台役者:comédien (コメディアン)/男性, comédienne(コメディエンヌ) /女性
*コメディアンと聞くとお笑い芸人さんかな?と思うのですが、フランス語では舞台役者のことです。お笑い芸人さんはhumorist(ユーモリスト)、映画俳優さんをacteur,actresseと分けていいます。
*多くの場合、ダンサーも役者もinterprète(アンテールプレット)と呼ばれています。監督の意思を理解し自分なりに解釈して表現する表現者、ということですね。

休憩:pose(ポーズ)
再び開始:reprends (ホポン)
*poseと言われてみんなで楽屋に戻ってお菓子など食べてます。”on reprends!”再開するから戻ってきなさいという合図があるとoh là làとなります。

楽屋:loge(ロッジ)
*ちなみにジムやダンス教室などの着替え場所はvestiaire(ヴェスティエール)です。

合図:top(トップ)

【舞台が始まる前の掛け声】
日本でもよく、円陣を組んで士気を高めたりしますよね。フランスでもそういった類の掛け声があります。
それがMerde!(クソっ!)と言い合うことです。これは舞台だけでなく、試験を受ける子に励ますときなどにも使われます。
これはルイ14世の時代、ヴェルサイユに馬車で貴族たちがきます。(ルイ14世が宮廷バレエの絶頂期を迎えた人物なので、多くの作品を自分で踊っていました)多くの貴族がくる=馬車が多い=糞もたくさん落ちている=大盛況にはたくさんの糞!という感じです。
トイトイ!と言い合う場合もあります。意味は同じでドイツ語バージョンと聞いております。(もしドイツ語話者の方がいたら綴りをお聞きしたいです)
スペイン語バージョンではミエルダ!というようです。(もしスペイン語話者の方がいたら綴りをお聞きしたいです)

【映画撮影時の掛け声】
最後に、舞台から離れて映画撮影にてよく聞く言葉をご紹介したいと思います。
たまにエキストラで参加したりするのですが、舞台とは全く違う時間が流れていて興味深いです。

エキストラ:figurant(フィギュラント)
セリフありチョイ役:silhouette(シルエット)

『静粛に!』
”Silence en plateau!”(シロンス オン プラトー)
『回ってます!』
”ça tourne”(サ トゥーン)


いかがでしたでしょうか?これらが日々聴き口にしている言葉たちです。フランスでは演劇の趣味クラスや撮影クラス、ダンスクラスなどありますがどれも結構本格的です。ぜひトライした際はこれらのワードをキャッチしていただければと思います。

それでは、良い一日をお過ごしくださいませ。

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