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フランス生活でもおっちょこちょい⑥SDFとスリ

世界中のみなさん、おはようございます。
本日はフランス生活中で出会ったSDFの方、そしてスリについて記録をしていきたいと思います。

【SDFとは】
Sans domicile fixe、つまりお家がなく道路で生活している方を指します。道でテントを張っていたり、段ボールでお家を作ったり。メトロは冷暖房が効いている場合が多いのでメトロも彼らにとってはホッと休める場所になります。

さて、お金や食べ物がないと生きていけないため、紙カップに恵んでくださいと道なか、電車の中、駅構内で頼む方も多いです。彼らの話を聞いて本当に大変そうな状況だ、とか、見た目(ニオイも含め)等判断してお金やサンドイッチ、持っていたお菓子などを渡す方も多くいます。

私はSDFの方を明日は我が身と思いつつ対応していました。いつ仕事がなくなり家がなくなるかわからない状態だからです。
一昨年と去年まではバイト先のどら焼き屋さんで大量に余ったどら焼きをSDFの方に配っていました。のちに同僚にバレてなぜかすごく怒られて、以降はひっそり配るようになりました。

ある日は半分も余ってしまったピザを食べるかどうか聞いてから渡したり、グミしか持っていなかった時はグミを渡しました。

毎年の恒例として、クリスマス時期はチョコレートボンボンを買って出会い頭によければ・と渡していました。
とあるクリスマスの日、違うバイト先に向かっている最中お金を恵んでほしいと近づかれたので、基本財布を持たない私はチョコレートボンボンならあるよ、と渡そうとしました。するとおじさんは違う・マネーをくれとのことです。
財布もないし、、、カードしか持ってないかもよ?というと私をぐいぐいと引っ張ってATMまで案内してくれました。ここならお金が現金化できるよとのこと。なるほど・・
財布は本当に持ってないので、チョコを一粒だけ握りしめてポンと渡してから去りました。

SDFの方ですが、のちにだんだんとわかったのが見分けが必要ということです。たまに組織だって行動を起こしているので本当はお金を持っている犯罪組織ということもあり得ます。結構定期的にどら焼きを渡していたおばさんは、1年後普通に買い物している姿を見かけました。
しかし本当に助けを必要としている方がいるのも事実です。だからこそ、フランス人はメトロ内での口上をしっかりと聞いて、本当に助けがいるのかどうか、判断しているのですね。

ちなみに気のいい方?もいます。舞台終了後メトロに乗って帰るとき、私の隣にたまたま座ったのがなんだか色々ぶつぶつ言っているSDFの方でした。刺激してはならないと思って黙って日本語の本を読んでいたのですが、逆にそれに興味を持ってなんで字がアルファベットじゃない?とか、国はどこ?仕事はと色々質問されました。ダンサーだよと答えると、いい仕事だ・でも大変だろう・頑張れよと酒臭さに紛れながら激励をいただきました。これはいい思い出です。

【スリについて】
スリは8年間のフランス生活の中で私に対する未遂が3回、バイト中が1回、フランス人の友人1回、自分の目の前で2回という感じです。結構多いと思いませんか?

私に対する未遂:
①南仏ニースを歩いているとき、なんだかリュックに引っ掛かりを感じるなと思って振り返ると、白人系の大学生くらいの綺麗な女の子がスカーフが引っかかって・・というジェスチャーをしてました。が、使ってないポケット部分が空いていたのでスリだと分かりました。スリはバレると立ち去るので、この時も振り返ったらもう彼女は去りました。

②オペラ駅はスリが多い気がします。よく聞きますし、私もオペラ駅の改札を抜ける時鞄が引っ張られる感覚があり振り返ると若い女の子二人組(今度はよく見かけるタイプの女の子です。悪いイメージを持ってほしくはないのですが東欧系です・・・)でした。私のカバンは開けにくいことで有名なので(自分の中で)四苦八苦しているうちに私にバレたのです。

③これはコロナのconfinement(ロックダウン)中、一時期ロックダウンがなくなった時期がありまして、私の誕生日祝いに好物の餃子を友人宅で食べることになりました。中華街が近いので、私が白菜と豚肉ミンチを持っていくことになったのですが、、、メトロ構内の階段を下り中にカバンをゴソゴソ・振り返ると若めの男性が鞄内を捜索してました。丸々とした白菜(および豚肉)しか持っていません。びっくりした私はキャ!と叫んでしまい、それにひるんだ様子でした。私はびっくりしてしまったためなぜか「Pardon(失礼)」と詫びてしまい、相手はそれに対して「pas grave(大丈夫さ)」と返答しました。
よくよく思えば何が?となったのですが、特に取られることもなくお別れしました。

さて、今までは未遂ですが1回バイト中にやられたことがあります。
私はフランスで初めはお土産屋さん、次にどら焼き屋さんでバイトをしていました。そしてこのお土産屋さんはスリが多かったです。
監視カメラを見つめているので、万引きGメンのようにポッケに入れた瞬間おじいちゃんとかおばさんに近づいて、ポッケの中身見せてくださいと言いにいったもんです・・・なぜうら若き乙女の私がこのような怖い目に遭わんといけんとでしょうか・・ちなみに一度、クリスマス時期なのですが一つクリスマスツリーの飾り(少額)がなくなっていることに気づきました。そういえば大学生くらいの男の子がそこにじっといたなと思い返し、なんだか切なくなったのを覚えています。

スリでやばい、やられた!となったのはipadです。店で使用しているipadが、業者さんと商品チェックをしている時の一瞬をついて盗られました。後で監視カメラを見直してみると、光の速さでとって走って去っていってました。。。こりゃ不可抗力です。


さて、目の前でのスリの犯行を記録して今回のお話を締めたいと思います。
①私はたまに日本人の観光客のお客様をガイドするのですが、ガイド中にやられちゃいました。。。グループのお客様で、1番線に乗っている時、我々と同じ乗車タイミングで若い女の子たちもワッと入ってすぐに出ていったのです。お客さまはガッチリとカバンを握りしめていたのに下にクレジットカードが落ちていました。これ誰の?からの財布がない!という方が2〜3名発生。血の気が引きました。。幸運にも?現金狙いだったので致命傷は避けましたが、みんなあんなにカバンを握りしめても取られるのかと相手のプロフェッショナリスムに驚愕しました。

②これは舞台後メトロに乗っていると、目の前のおじさんが穴の空いたポッケから指をにょんと伸ばして目の前の女性のカバンにゴソゴソとしていました。カップルじゃないよね?と雰囲気を確認してから、「おじさん、それおじさんの鞄じゃない」的な、なんて言ったか忘れましたが咄嗟におじさんに声をかけました。おじさんはスリ失敗のため次の駅で降り、その際マダムに「マダム鞄の中確認して!」と注意喚起しました。未遂に終わったようです。びっくりしました・・・

実はまだまだいろんな友人の話や日頃のスリ系の話があるのですが、代表話としてこれぐらいにしたいと思います。
日常生活でスリにはお互い気をつけましょうね。

それでは、良い一日をお過ごしくださいませ。

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