日曜日 昼1時 私の名前はミノル。 いつも見ているBSのテレビ番組にチャンネルを合わせる。 ♪テッテテレレレッテテッツテテン というオープニングではじまる「噂の東京マガジン」を知っているだろうか。 4人のおじさんと小島奈津子さんが出演している番組で、だいたいは以下の3コーナーで構成されている1時間番組。 ・週間見出し大賞 ・やって!TRY ・噂の現場 私が見たいのは「やって!TRY」。 とても面白いのでお勧めしたい。 このコーナーは、特定の場所で町行く一般の人にお題
1 僕の名前はスズキ。 小学校が夏休みなので、今日はお母さんと一緒に東京の地下鉄の三田駅に遊びに来ている。 昼12時 改札を出てパンフレットを見ながら目的の場所に歩いて行く。 「あれじゃない?」 駅員さんぽい人が1人で座っている机の方を指さしてお母さんが言った。 「あ!『超リアル脱出ゲーム受付』ってかいてあるからそうだね」 昨日から楽しみすぎてずっとソワソワしていたので、待ちきれなくて小走りになった。 「いらっしゃいませー」 「こんにちは!ここってA2出口?」 「
1 私の名前はシライシ。家庭用品を扱う会社で営業をやっている。 朝9時から夕方5時まで勤務するが、リモートで仕事をすることもあるので、毎日は出社しない。遠方に出張に行くときも出社しないことがある。 昼11時 朝一の営業会議が終わったので、社内のフリースペースに移動する。 ここは今日も混んでいたが、標的を確認したので近くに移動する。 ラッキーなことに標的の隣の席が空いていた。 「先輩!おはようございます」 「ああ、おはようシライシさん」 彼の名前はカミクラ。私の2年
1 僕はサトウ。大学4年生。経済学を専攻している。 今日授業は無いけど卒論を書くために大学に来ている。 朝10時 所属しているゼミの助教授に卒論のアドバイスをもらいに来た。 「何か卒論のテーマになるようなことは見つけられたのかな?」 「いえ、全然思い浮かばないので困っています」 「じゃあ、君が私生活で興味を持っていることから探していくといいよ」 「特にこれといって無いんですよね。趣味にお金を使うこともないですし」 助教授は少し考えるように上を向いた後、真面目な顔
#創作大賞2024 #ファンタジー小説部門 あらすじ第一話 十割バッター私はバッセン店長のアライ。 朝10時から夜9時まではずっとここにいて、お客さんの対応や設備の管理を行っている。 朝10時 いつもくるおじいちゃんが今日の1人目のお客さん。 挨拶を交わして自販機でメダルを購入した後、ベンチに座って準備を始めた。 両手に手袋をはめて準備運動。靴は運動用のランニングシューズで色は白。 服は上下グレーのスウェットで一見するとパジャマっぽくも見えるが、バッティングはしやすそうだ