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子どものためにできること

 長女が今年、小学1年生から2年生に進級しました。
  昨年は何もかもが初めてで宿題をするにしても、つきっきりで横に座って教えたり、時間割も一緒に調べたりと丁寧に寄り添っていました。

 あれから1年が経ち、娘は自分のことはほとんど自分でできるようになりました。それにもかかわらず、私の娘に対する小言が以前より多くなっていることに最近気づきました。

 「宿題は何時からするの?」
 「脱いだ服はちゃんと洗濯籠に入れてね」
 「いつまでテレビを見ているの?」

 その理由は明らかで、成長した娘にもっとできるのではないかと、無意識に期待してしまっている自分がいるからです。
    それは、娘にしっかりした人になってほしいという親としての願いでもあり、不安や心配の表れでもありました。

 私としては、もう少し勉強に取り組んでほしいし、外の世界に目を向けてほしいし、この調子だと中学校、高校(大学)と卒業した後にちゃんと自立できるのかとまだまだ先の将来を案じてしまうのです。
 
 私の小言を受けてむっとした様子で黙り込む娘の顔を見て、あ、これはよくないなぁと感じ、どうにかしたいと手に取ったのが田中茂樹さんの「子どもを信じること」という本でした。

 田中さんは、著書の中で子どもを信じることの大切さについて語りますが、それは具体的に言うと「子どもに小言を言わずに、優しく接する」ことだと説きます。そうすることで、自分が幸せになるための行動を子どもが自分からとるようになるというのです。

 そして、楽観的になること、世界を好きになることの重要さについて書かれた次の箇所が印象的でした。

親の目には、幼いわが子の無防備なまでの楽観性、世界への向き合い方が、大変危なっかしいものに映るかもしれません。
 しかし、そのような楽観性があるからこそ、子どもたちははじめての世界に喜びを持って出ていこうとするのです。(中略)子どもの持っている楽観性は、幼い彼らが、彼らなりの厳しい世界を生きていくための大事な守り神なのです。
 その大事な楽観性を潰そうとするのではなく、守ってやることこそが親の大切な仕事なのです。

田中茂樹 「子どもを信じること」、大隅書店、2016年、p158

 この本を読んでいると、勉強ができることや挨拶ができることなど、親が我が子に期待すること以上に大切な本質的な子ども自身の幸せについてが書かれており、時々読んでいて耳が痛いものの、納得させられます。
 
 また、我が子の特性を見極め、その子にあった生き方、幸せを掴めるようにサポートしてあげることが親としてできることではないかとも考えさせられます。

 小言が出そうになったときはぐっとこらえ、言葉をのみこんで、子どものことを信じてみる、待ってみる、子どもの話を聞く。そして、優しい言葉や態度で接してみようと自分に言い聞かせました。

 限られた我が子との時間をもっと余裕を持って過ごそう。
また、新たな気持ちで子供と向き合い、充実した1日1日を共に過ごせるようになれればと思いました。

 最後までお読みいただきありがとうございました。
 

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