ストレスと独り身とホテル暮らしとー【第9回・山梨県甲府《後編》】
甲府の繁華街に潜む闇を堪能した私は、15時のチェックインに合わせてホテルに帰投する。今回はじゃらんで入手した特別クーポン(驚愕の5500円引き!)を利用し、朝食付きプランで¥6370。
正面玄関を入ってすぐの朝食会場『織々(おりおり)』。山梨の地場野菜・季節のフルーツを扱い、山梨県産米の「梨北米」が味わえる。
そして、私は利用する事は無いのだが、山梨県産の数々のワインが飲めるラウンジ『曲輪(くるわ)』。一杯¥500~。
本日の客室は10階。やったぜ、高階層。エレベーターを出てすぐの脇に、サイズ別の館内着が準備されている。内装はとても綺麗だ。
入室。中の造りは非常にコンパクト。内装の所々に木材が使われているホテルは優秀。枕元の間接照明が素敵。
客室からの眺望。騒音は殆ど気にならないトレインビュー。
狭めの3点ユニットバス。卵型の湯舟とDHCのトイレタリー一式。しかし、このホテルには最上階に大浴場があるので使わない。
標準配備されたこのホテルのミネラルウォーター。山梨の天然水は有名。そして、チェックイン前に『セレオ甲府』の店舗で購入した逸品達。
山梨県産の桃を使用したスパークリングジュース¥1800。
「桔梗信玄餅」で有名な『桔梗屋』の「桔梗信玄生プリン(4個入)」¥982。
山梨県産の大粒ピオーネを使用したレーズンサンド「甲州レーズン(5個入)」¥1209。
エレベーターで最上階の13階へ。ホテルとしては非常に異質な空間が用意されている。武田信玄の活躍した戦国時代から、甲府城下が繫栄した江戸期、現代までの歴史の遷移に思いを馳せるヒストリアラウンジになっている。
学校の教科書にはまず掲載されない地方文化や歴史を知れる貴重なエリア。
最上階テラスからの舞鶴公園。日が落ち始めて良い雰囲気。
さあ、夕食だッ! 『セレオ甲府』の5階へ駆け上がる。前もって狙っていた店ー 『お好み焼き・鉄板焼き 1008(センパチ)』へ。
注文したのは甲州牛のステーキセット¥1870。東京都内のスーパーでは売ってない山梨のブランド牛。コレを食べる為に甲府に来たと言っても過言ではない。
や、軟らかああああああああ~~い☆
異次元の食感。まるで木綿豆腐を噛むかのような歯応え。タレはワサビ醤油とポン酢。どちらもよく合う。白飯があっと言う間に消える。これが……和牛の実力か!
夕食を終えて外に出ると、甲府駅前の街路樹が綺麗なネオンを纏っていた。
ホテルの客室に戻り、窓からの夜景を愉しみながらまったりとした時間を過ごす。これが山梨県産桃を使った炭酸水の味か……実に独特の風味。私的には果汁100%をそのまま飲む方が好みだな。
『桔梗屋』の取り扱い商品一覧を見る。畜生め……どれもこれも旨そうで、ああ、旨そうで。
生クリームときな粉を使った濃厚プリン。とてつもなく滑らかで、舌の上で優しく溶けてしまう。添付の黒蜜は甘過ぎず、よく調和して実に上品な味わい☆ あっと言う間に4個全て食べてしまった。甘露とはまさにコレだ!
外はすっかり夜の帳が街を包み、そろそろ風呂に入ろうと最上階へ。甲府の夜景が大パノラマで眺められ、思わずうっとりしてしまう。
※ホテルHPより写真を引用
少々狭いが清潔感のある内湯。そして、私が楽しみにしていた展望露天風呂。この日は一日中快晴だったので、美しい三日月を眺めながらゆったりと温泉に浸かれた。県随一の繁華街の駅前で、純粋な温泉を愉しめるという贅沢。大昔は甲府城敷地内で温泉に入っていたらしい。
荒れ放題の客室に戻る。よし、翌朝は朝一で温泉に入りたいので早く寝よう。
おはよう、甲府。南アルプスの朝焼けが美しい。ほっとする。マイナス3℃の空気に裸を晒し、早朝5時の展望露天風呂に浸かる。空にはまだ夜の残り香が漂い、東京ではまず見れない星々が輝いていた。風呂から出てテラスへー
おおッ、富士山だああああああああッ!!
天気が良過ぎて頭頂部がハッキリと見えた。心が洗われる気分だ。
お持ちかねの朝食の時間。東京のビジホでは決して味わえないラインアップ。
甲斐サーモンの柚子焼き、小松菜の胡麻和え、ロールキャベツ、スクランブルエッグ、ベーカリー2種、鶏もつ煮、目玉焼き、海老とブロッコリーのサラダ、葡萄ジュース、杏仁豆腐、わらび餅……バイキング形式で腹一杯食べれる。一品ごとのクオリティが高く、またこのホテルを利用したいと思わせる要因の一つだ。
規定のチェックアウトは10時なのだが、本日は午後から東京で仕事なので早めに帰り支度。少々慌ただしい旅行だったが、素晴らしい時間を過ごさせてもらった。
さらばッ、甲府!
補足ー
自宅。土産の「甲州レーズン(5個入)」を開封する。ああ……最高の甘酸っぱさ☆ また甲府に行きたくなるスパイラルが発生してしまう。恐るべし……!