ストレスと独り身とホテル暮らしとー フィフスシーズン【第3回・千葉県白子温泉《前編》】
2022年10月24日の真昼間。旅行ジャンキーの方ならお気付きだろうが、この日本は既に『全国旅行支援』という群雄割拠の期間に突入している。
つまり、政府が散々国民から搾取した税金を、非常に珍しく有効的に還付する期間なのだ! 善良な国民ならば、ここぞとばかりに旨そうな税金をしゃぶり尽くすのが礼儀。
その1発目としてやってきたのがここー 『茂原駅』である!!
…………皆様が言いたい事はよく分かる。「ドコだよッ!?」って。見事な曇天の中、私は千葉県の人気が少ない街にやってきた。
駅ナカと駅前にはそれなりの商業施設が在り、【ロケで話題の街🎦】と大々的にアピールしてる所がまた……こう……侘しさを……(何のロケか明記しないのが気になる)。
『友荷なより』というキャラが、外房線と内房線には浸食しているようだ。あらゆる事象をアニメキャラに具現化すれば、世の中なんとかなるという風潮。
駅ナカと駅前にはめぼしい飲食店は無く、ランチ無しでは行動不能もありうる状態……駅の近所のスラム街みたいな入り組んだ箇所に、普段ならまず入ろうとは思わない店を発見。
出入口が狭いし、赤い看板が汚れてボロい。ここは新しい経験値を得て糧としよう。
う~~ん、中は狭くて……やはりボロい。店主が趣味で設えたであろう内装に、オブジェ。私はカウンター席に座る。気分的には、アメリカ映画に出てくる場末のバーに昼間から入店した感じ。
こちら『和牛焼肉セット』¥1580。鉄板の上で牛肉ともやしがジュワジュワと焼かれてるのに、スープは何故か味噌汁。コンソメスープにしないのは店主の拘りか?
賞味中(モグモグ)……ふむ、肉は薄くて肉汁が少なく、タレが濃すぎ。不味くはないのだが、折角の和牛が下手な調理でもったいない感じ。
昼食後、ド田舎特有の寂しい路線バスに乗って約20分ー
九十九里浜の南端に位置する『白子温泉』にやって来た。まず、名前に聞き覚えが無い。現地に行けば分かるが、一般的な温泉街とは次元の違う寂れっぷり。
とてつもなく残念なローカル感に苛まれながら、まずは荷物を預けよう。
本日の愛人『潮の香の湯宿 浜紫』である💖
あくまで私見だが、白子温泉一帯では一番まともそうな旅館。
周りは旅館・ホテルだらけ。まともな商業施設・飲食店は殆ど見受けられない。明らかな経年劣化で薄汚れた外観のホテルだったり、そもそもホテルなのか地方の中小企業事務所か区別が難しかったり、サブタイトルでネタバレしてそうな名前だったり……。
弱弱しい松林と雑草地帯が広がり、少し歩いた先にはー
そこは……海。ひたすら広がる太平洋。『中里海岸』。一応、夏場には海水浴場になるのだが、ここまで殺風景な海岸は初めて御目にかかる。まるで、栄えた文明が滅んでしばらく経ったような……自由の女神が砂の中に埋もれてそう。
物悲しい海を眺めてすっかりテンションがダウンした私🤦♂️……愛人の所に戻る途中で、営業してるのかヤル気が無いのか分からん洋食屋を見つける。門構え的には地方の郵便局にしか見えんし、水が¥800で出てきそうな店名だし🤔
チェックインの時間まで薄暗いフロントで待たせてもらう。
すごくイヤな予感がしてきた……もしかして、この棚に陳列されてるのが売店の全てなのか!? そもそも、店や土産物コーナーですらなく、飾りつけの一部みたいだし💦
さて、チェックインだ。1泊2食付きの入湯税込みで¥19150が、全国旅行支援という税金の魔法によって ➡ ¥14150に🤩
しかも、平日宿泊者の特典として、¥3000の『地域限定クーポン』が我が手に(税金ジャブジャブ💜)。
エレベーターの傍にウォーターサーバーが設置されてるのは初めてみたが、廊下は普通に奇麗。本日は最上階の5階。楽しみなり☆
廊下の突き当りの窓からの景色。テニスコートと謎のドームが見える。
入室。おッ、イイ感じだねえ。洗面台は2つもいらんが。風呂場はカナリ古めだが、温泉大浴場の前には無意味。トイレは独立式で広め、中に手洗いのあるタイプ。
既に布団が敷かれていた。畳の床の上に直ではなく、小上がりの上というのが嬉しい😊 気持ちの良い広々和室だが、テレビは小さいな。
広縁には、腰の負担を軽減してくれる思いやりのある椅子。そして、窓からの良い景色。遠くの方にギリギリで海が見えてる。
今宵はここまで。
後編に続くー