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肩当て迷子

これ、何かわかりますか?
バイオリン奏者ならご存知の肩当てです。
じつは、これのために四苦八苦したので、少し記録しておこうと思います。

いや、大変です。

もともと超ド級の肩こりをもつ私は、バイオリンの唯一の不安、肩こりからくる痛みがありました。楽器の練習にハマると、それをし続けるがあまり体を傷めるのが定番、、
今まで、ギター、ウクレレ、津軽三味線など弦楽器にありがちな左手指の痛み。弦を押さえるので硬くなるまでひたすら忍耐です。
それはまあ、皮膚が固まるとなんてことないのですが、右手がくせもので、大抵、腱鞘炎になります。力が入ってしまってるんでしょう。抜けないのが悩みです。どうやって力を抜けばいいのか…教えてほしい。

なんでもそうですが、知らない人がそれを知ったばかりに新しい不安や苦痛を味わってしまうことってありますよね。あぁ、知らないでいたほうがよかったーとか。それと同じで、力がないときのほうが入らなかったのに、やたら、モリモリ動ける腕を手に入れたもんだから、どんなときもガシッと力が入る。無力の方がよかったーなんて、、あ、違うか。

それで、バイオリンを始めるにあたり、体の力を入れないためのスタンバイ、構えをやってみる。バイオリン本体に肩当てを装着。ん?なんかちがう。左?右?どっち?装着した方向と、それを構えた方向が逆になるから余計にわからなくなる。これは肩当てがいけないのかも。検索する。Youtubeでも出てるし、amazonでもたくさん売っている。しかし、こればかりは実際に使ってみないとぜったいわからない!というのは素人のわたしでもわかる。ううう、買えない。返品するのも大変だし。

今ある肩当てを、なんとか取り付けて、構えてみる。

えー、居心地悪いよー。10秒もすれば、左首筋、胸鎖乳突筋がぱんぱんに。こんなんで1時間も弾いてたら死にそうになる。力を抜きたいよー。

心の声、ならぬ、心からの悲鳴だ。誰に届くべきなのか?と思いつつ、多くのバイオリニストはどんな胸鎖乳突筋をしているのか?鋼鉄か?と聞いてみたくなる衝動。オドオドする弓の醸し出す独特の寒い音に、背筋が凍るのを味わって、大きくため息をついた。

ふぅ

まだ夕陽の時間ではないが、遠くを見て、、

よし

と、気を取り直し、あらためて肩当て装着。ん?左?右?さっきと同じところで戸惑う私。どっちなん?仕方ない、マステを貼って、左と油性ペンで書いとく。

そして、肩のあたり具合を調整しようと、教本をみて、Youtubeをみて、正しいフォームにしてみたけど、やっぱイマイチ。あなたの肩当てベストポジションをみつけますってサービスがあると絶対売れるに違いない。と、勝手にビジネスアイデア出してみたりなんかして。

そういえば、、、と、YAMAHAの店員さんがやってくれてたのを思い出す。肩当てをバイオリンにとりつける、のではなく、肩当て単体で肩に当ててみる。そして、当たり具合を確認してからバイオリンに取り付ける。すると、ここ!っていうベストポジションにヒットするわけだ!なーーるほど、かしこーい!

Youtubeでは、肩当てに悩むひとがたくさんいるようで、肩当ての比較動画とかも出ていた。ひとまずスタンダードなkunを使ってみることにした。高さを調整しながら、力が抜けたなって実感があれば幸い。

(と、この記事を下書きして1週間経過)

あれ?いい感じ?楽になった?なんとなく、1ミリくらい馴染んだ気がする。これは本体の角度が左向きすぎたことや、高すぎたこと、それから、そもそも鎖骨の上というめちゃくちゃ複雑な部位にどのようにあてると安定するのかという、ゴールが見えてみた。いろいろやってみるもんですね。さぐってさぐっていつしかわかってくる、というのが楽器の練習に共通してる。

というわけで肩当て迷子問題はひとまず解決。つぎは大問題が待っています。

弓の持ち方。 単純なボウイングで、だんだん手がぶれていく・・・
なんとかして!!!!


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