木曜の夕はチャペルで聖餐式
学期が大方終わっても、大学ではさまざまなセミナーや夏季スクールが行われているようです。一方、若い学生たちの多くは休暇に入るため騒々しさは減り、論文に集中したい者にとっては最高の環境になっています。
今日は、夕方から聖餐式礼拝とその後のコミュニティ・ディナーに参加しました。直前までがっつり集中して研究をし、息抜きのつもりで聖餐式とディナー、チャペルまで部屋から歩いて1分って、なんて贅沢なんでしょう。ディナー前の歓談時には、少しワインも嗜んで気分を鎮めます。
今日の聖餐式は、とりわけ、なぜか気分が良かったです。讃美歌も、詩篇からの句laudate dominum, Taize, テゼの曲でした。夕べの祈りとテゼ、本当に合うんだよねえ。
ここのチャペルでの礼拝は、今回で2度目。本当に好きになりました、このチャペル。シンプルで上品で、コンパクトなサイズ感でオルガニストの演奏もしっかり見ることができます。小さめだけど、パイプオルガンあるんですよ。
素晴らしいオルガニスト、兼ここのカレッジの事務の人Aと、礼拝後そんなことを話していたら、「でもこのチャペルができた最初のころ、1920年代とかは、もっとこちゃこちゃしていたみたいよ、労働者の絵がわーっと描いてあったり」らしいです。まあ、時代ですなあ。
ディナーでは毎回、初対面の人々に自己紹介をすることになります。そこで必ず聞かれる「私の博論のテーマ」について、15秒以内でお伝えすることが上手くなりました。そして何より、それをお伝えするとほぼ全員が、社交辞令ではなく、Interesting! と言ってくださるのが私も嬉しい。もっとも交流のある人たちは、大体がキリスト教関係だからな、「R・H・トーニーに焦点をあてつつ、キリスト教社会主義が、戦間期から戦後にかけてイギリスの福祉国家形成にいかに影響を与えたか、がテーマなんですよ」という説明が、結構アピールするらしい。
そうでしょう?おもしろい研究テーマだと自分でも思っている。
研究は、とくに博論に取り組む際に誰もが経験する孤独、疲労、果てしなく遠いゴールへの不安、他の研究者(多くは大学の先生たち)から浴びせられる容赦ない批判に対して腐ることなく誠実に対応できる強靭な精神力の必要性とか、辛いことだらけだけど、それでも研究は楽しいのだ!