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名前のない高鳴り(エッセイ)

「いや〜!!!はあ〜!!!!」

私は一体何にここまで興奮しているか。

去年の秋ドラマ、「下剋上球児」に毎回興奮していた私。

私のnoteを見てくださっていた方はお気づきだと思うが、私は高校野球が好き。現役で高校生をしていた当時よりも、今の方が何倍も高校野球への愛は強い。

そんな私の好みぶっ刺さりのドラマ。
何と尊いことかっ!

 下剋上球児を観ては、ほぼ毎回涙腺が緩む。高校野球を見てきいる者としては、時として突っ込みたくなる事もあるけれど、試合や生徒達の過程をみていると、こちらもドラマの中へと没入していき、一人の観客として、選手として、そのドラマの中に入っていく。

今回のnoteで書くのは、県大会準決勝の話。

結末は知っているものの、どうしても一挙手一投足ハラハラドキドキして、画面越しで本当の試合を観戦しているかの様な感覚に陥る。

準決勝の結末は、主人公チームのサヨナラ勝ちでゲームセットになるのだけれど、私はその勝利の嬉しさでいっぱい!

録画して朝、ドラマをお化粧しながら見ていた。私はお化粧の最後の仕上げにメイクキープミストをふりかけている。

その時とドラマの試合の決着の時が重なったのだが、私は歓喜のあまりメイクキープミストを何度も激しく上下させた。

「やった〜〜〜!!!!!」

私の静かな歓声と共にカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ……と振られる液体の音も響く。

メイクキープミストも、まさか自分がこんなに振られるとは思っていなかった事だろう。

そんな私はドキドキして、ときめいて、アドレナリンがブシュー!溢れた様な感覚に陥った。

この感情を何と呼べば良いのか分からないけれど、私は確かに、心と体の高鳴りを感じたのだった。


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