ホンダと日産の統合検討について
先日、日経新聞のスクープでホンダと日産の経営統合の話が出て話題になりました。
最初は『ホントかよ!?』と思いました。結局のところ具体的に話が進んでいるという感じではないけど、ホンダの社長が【交渉のテーブルはありますよ】的な発言がありました。
実際のところ、今年に入って3月にEV共同研究のパートナーシップ検討を開始したところで具体的に何か成果も出ていない今のこのタイミングで崩壊寸前の日産と手を組むメリットはあまりないようにも見えますし、国内事業での主力商品が軽とミニバンで競合しているところもある。車の方向性もフワフワ柔らか足回りの日産とシッカリカッチリ足回りのホンダで真逆といってもいいですし、お互いの会社同士もそこまで仲がいいようにも思えない。
今回の話で気になるのが、【具体的な話にはなっていないレベルのスクープを何故日経がここまで自信をもって出せたのか】という点。
恐らく両社以外の人間が裏で糸を引いている匂いがプンプンする。
両社の周りの動きを調べていると、台湾の鴻海精密工業が日産の経営権を狙っているような動きがある。経産省辺りが日本の基幹産業をどんどん買収されるのを阻止するために手を回し、ホンダに『多額のEV関連の補助金回すから何とか日産の海外買収を阻止して』と頼まれたが、合併の余力はないので経営統合案で合意。なんて綺麗な話の可能性も考えられる。自民党有力議員のお膝元でメーカー破綻やそれに伴う連鎖倒産、海外買収の失態を冒せないから、という可能性。
もっとドロドロした感じだと現在の鴻海精密工業のEV部門のCSOはニデックの元後継者候補だった関潤氏。関潤氏といえば元日産ナンバー3。当時の日本電産の永守社長の一本釣りで引き抜かれて日本電産に行ったが、結局1年で失格の烙印を押されて捨てられた。
日本経済界に居られないように大々的にメディアでコケ落とされ、鴻海精密工業に拾ってもらった経緯がある。
鴻海精密工業がもし日産の経営権を握ったとした場合、現経営陣は一掃されるのは間違いないし、おそらくトップには内情をよく知る関潤氏が座るというシナリオが有力。そこで手腕を発揮し見事に立て直した場合、人を見る目がなかったニデックの永守会長のメンツは丸潰れになることは確実。
そんなシナリオ考えたくもない永守氏がホンダの社長に『うちのイーアクスル技術格安提供するから日産の鴻海買収を何とか阻止しろ』と脅しをかけ、『一応、前向きに検討します』との言質を取った永守氏の関係者が日経にリークした。と言う話も考えられる。
実際のところは全くわからないが、今の所どちらの会社からも統合歓迎の話が出てこない(安値で日産株買ってた人は大歓迎だろうけど)ので、あまりメリットが無さそうな経営統合が実現した挙句に共倒れにならなければいいですが。