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古代エジプト展 in 森アーツセンターギャラリー

火曜日に、東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで開催中の「ブルックリン博物館所蔵 古代エジプト展 掘り起こせ三千年の謎」に行ってきた。

1月25日(土)〜4月6日(日)※会期中無休
巡回情報:
静岡県立美術館4月19日~6月15日
愛知県の豊田市博物館6月28日~9月7日
以降全国巡回予定。

ブルックリン博物館が誇る古代エジプトコレクションから、選りすぐりの名品群が東京・六本木に集結。彫刻、棺、宝飾品、土器、パピルス、そして人間やネコのミイラなど約150点の遺物を通じて、私たちの想像を超える高度な文化を創出した人々の営みをひも解きます。
(中略)
人々はどんな暮らしを営み、何を食べ、何を畏れていたのか。彼らはどんな言語を話し、何を書き残したのか。ピラミッドはなぜ、どのようにして造られたのか。ミイラに託されたメッセージは。そして死後の世界とは。

サイトより

今まで古代エジプト展は何度行ったことだろうか。
TVで「古代エジプト」に関する番組が放映されれば、また同じような話だろうなと思いながら(笑)結局見てしまう。
今回の展覧会もなんとなく見たことのあるような展示物が多かったとはいえ、何度見ても楽しいものは楽しいし、もう新情報はないかな、と思っても必ず新しい発見がある。
今回の切り口で、今までとちょっと違うな、と思ったのは、有名な王たちの豪華な品を展示するのではなく、庶民の生活にも少しスポットが当たっていたり、発掘状況の説明があったり、やミイラの作り方のアニメがあったりしたことだろうか。

会場内はほとんど撮影可能。
撮りすぎると後で収集がつかなくなるので、とりあえず1周してから撮影することにしたが、それでもたくさん撮ってしまった。(笑)

最近は作品リストが配布されず、ネットで見てね~というパターンが多くなった。この展覧会もそうだ。
先に印刷しておこうと思ってうっかり忘れていたが、まあ、結局全然見ないこともあるし、会場内が暗いと、印刷しておいてもよく見えなかったりするのだけど。

3つのstageに分かれているので順に紹介していこう。

1st Stage 古代エジプト人の謎を解け!

このステージでは、現在から遡ること5000年以上前から高度な文明があったことを物語る資料をはじめ、古代エジプト人の日常生活が垣間見える作品の数々を展観する。
当時の住居環境、食生活、仕事事情、身だしなみ、出産や子育てなどにも着目し、現代の生活へもつながる身近な謎を掘り起こす。

サイトより


書記というのは神の言葉を操る役職(神官や官僚など)、今でいえばホワイトカラーの職業という感じか。
ステータスがあっても、腰痛や肩こりに悩まされていたなんて、現代と同じで笑ってしまう。

書記アメンヘテプ
貴族の男性のレリーフ


こんな感じでいろいろな展示物が


撮影スポット


2nd Stage ファラオの実像を解明せよ

古代エジプトで絶対的な権力を有したとされるファラオ(王)。
ピラミッドや神殿など壮大な建築物や装飾の数々からは、当時の彼らの威光を垣間見ることができる。
2nd Stageでは、クフ王ラメセス2世など、先王朝時代からプトレマイオス朝時代まで3000年の王朝史を通じて活躍した12人の王にまつわる作品を紹介し、王の姿と王朝の変遷をたどる。
また最新研究を元に、巨大ピラミッドの建築方法や建てられた当初の姿を解き明かす。

サイトより

いろいろな王の名前が出てくるが、説明が十分とは言えず、ややわかりにくい。

こちらの本は、軽い新書だが、古代エジプトの王について、古王国時代から最後のプトレマイオス朝まで網羅されていて役に立つ。



クフ王の名前が彫られた指輪など


古王国時代の王の頭部(名前は失われているが、クフ王ではないか、と言われている)


奉納石碑


新王国時代の神殿の復元


高官メチェチィの像(目が印象的)



シェションク王のスフィンクス(小さい!)と青冠をかぶった王

エジプト神話にも日本の神話と共通するものがあるなんて!
考えてみれば、多神教で太陽神をあがめるのは似ているなあ。



いっぺんに撮影したら小さすぎた。
1つずつ取れば精巧さがもっと伝わったのにな。

メンチュヘテプ3世のレリーフ


ラメセス2世の石碑
プトレマイオス2世フィラデルフォスのレリーフ


ファラオの頭部(おそらくプトレマイオス12世)

プトレマイオス朝はマケドニア出身。
12世はあの有名なクレオパトラ(7世)の父親だから、やっぱりイケメン!?

アテン神にものを捧げるアクエンアテン王とその娘のレリーフ(新王朝時代)

色が結構鮮やかに残っていて驚く。

ネフェレトイティ(ネフェルティティ)王妃のレリーフ

独特な青い王冠を被った王妃の胸像は、以前見たことがあるので懐かしい気がした。
ネフェルティティは、ツタンカーメンの義母にあたり、古代エジプト三大美女の1人として美しかったことでも有名。


Final Stage 死後の世界の門をたたけ!

古代エジプトでは、人は死後、来世で復活し永遠の命を得ることができると信じられていた。
最後のステージでは、人や動物のミイラをはじめ、美しい副葬品の数々や葬儀のための道具、神々の姿をあらわしたレリーフなど、葬送儀礼に関する作品を紹介。
ミイラはなぜ、どのように作られたのか?など、古代エジプト人の死生観にせまる。
また、ベールに包まれた古代エジプト語の真の音声を再現。現存最古の葬送文書である『ピラミッド・テキスト』を読み上げる声が、会場で厳かな空間を演出する。

サイトより
ジャッカルの伏臥像
アメンエムハトの石碑

猫のミイラなどもあったけど、気味が悪いから撮影せず。
代わりに猫の座像。


ヌン(最初の海)を表した皿
サルもいるが、右端のカバの像が有名らしい
帆船の模型


イシスとオシリス(ぼけちゃったわ~)
ミイラの覆い布(プトレマイオス朝時代)
人頭の鳥で表されるバーの護符
カノプス(ミイラを作るとき先に臓器を取り出して4つの壺に入れる)
冥界の神々のレリーフ
<家の女主人>ウエレワハセトの棺と内部のカルトナージュ
パディアンプウ(アンプウ神の信仰に携わる書記)の石棺の蓋
女性の木棺のパネル

展覧会の会場は森アーツセンターの52Fだが、同じ階にあるカフェで期間限定のコラボメニューがあるということで、少しでも余計にエジプト気分を味わうためにそちらでランチをすることに。

モロヘイヤのスープとケバブや豆のコロッケなどがのったプレート

気分が味わえたけど、なんだか味が妙に薄くて、正直なところ、おいしいという感じではなかった。
聞くところによると「アフリカ料理」は意外と味が薄めだという話も。

東京タワーとスカイツリーが両方見えて、眺めは最高だった。


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