お勧めはしない「モネ 睡蓮のとき」展 in 国立西洋美術館
先日、東京・上野の国立西洋美術館で開催中の「モネ 睡蓮のとき」展を見に行った。
10月5日(土)~2025年2月11日(火・祝)
*休館日:月曜日(ただし、10月14日(月・祝)、11月4日(月・休)、2025年1月13日(月・祝)、 2月10日(月)は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)、 12月28日(土)~2025年1月1日(水・祝)、1月14日(火)
*巡回情報
2025年3月7日~6月8日 京都市京セラ美術館
2025年6月21日(土)~9月15日(月・祝) 豊田市美術館
とにかく混んでいる、という話は聞いていたが本当だった。
平日の午後にもかかわらず、チケット売り場に列ができていた。
私は前売りを買っておいたが、友人は当日券だったので一緒に列に並ぶ。まあ、おしゃべりをしていれば15分くらいはあっという間なので、どうということはなかったけど。
入場待ちはなく、良かった~♬と思ったのも束の間、会場内もかなり混雑。ゆったりと鑑賞という雰囲気ではない。
また、お土産ショップはチケット売り場よりも長い列ができていたので、あきらめた。
人気のモネとはいえ、会期もそこそこ長く、1か月ほどして落ち着いたころかな、と思っていたのに、甘かった~
いくら混雑していても、作品が良ければ帳消しになるのだが、個人的な感想では、過去何十回見たかわからないモネ展、もしくはモネを中心とした印象派展の中で最悪!と言いたくなる作品群だった。
私は印象派、特にモネの作品は大好きだ。
睡蓮や積み藁の連作はもちろん、「日傘をさす女」など人物画も素敵だし、そのほかの風景画も、特に「印象・日の出」を見た時には感動した。
ただ、すべての作品が好きというわけではない。
晩年の白内障を患ってからの作品は、ぼやけすぎていたり、異常に赤かったり、現代アートぽくなっている作品は美しいとは思えない。それでも、いろんな作品とともに並んでいるのなら、こんな時代もあったのね、と思えるが、今回の展覧会は、ほぼ晩年の作品ばかりなのだ。
確かにパンフを見ると書いてある。「モネ晩年の大画面作品が集う」。
サイトを見れば作品も載っている。モネのことはもうわかっているという過信からちゃんと予習をしていなかったのが悪い!
いやサイトも見るには見たのだけど、サイトでは実物よりもきれいに見えたのだ。(笑)
とはいえ、アートの好みは人それぞれ。
晩年の作品が好きだ!という方や、「印象派から現代アートへの変化」といったことに興味のある方、「普通のモネ」があまり好きではない、という方などには良い展覧会なのかもしれない。
迷っている方にはお勧めしないけど。
全体は4章+エピローグに分かれている。
第1章 セーヌ河から睡蓮の池へ
第2章 水と花々の装飾
第3章 大装飾画への道
第4章 交響する色彩
エピローグ さかさまの世界
説明や作品紹介などはサイトのほうを見ていただいた方がよさそうだ。
https://www.ntv.co.jp/monet2024/gallery/
写真撮影は部分的に可能。
いつもなら撮りすぎるところ、2枚しかとらなかった。それだけ載せておこう。
作品内容だけでなく、展示方法としてもあまり工夫が見られなかった。というか、工夫したらしいけどあまり生きていなかった、と言ったらいいのか。
行ったことはないけど、よくTVや本などで見かける、パリのオランジュリー美術館の「睡蓮」は、かなりの大きさで楕円形の部屋を大きく取り巻くように展示されている。
そのイメージで展示されるらしい、と期待したのだけど、確かに楕円形の部屋だったけど、部屋も作品そのものも小さすぎて、迫力もなかった。
西洋美術館は常設展が充実している。
今回は、あまり長く滞在できなかったが、本展よりも満足感が高いくらいだ。
お気に入りの作品はたくさんあるが、今回初めて見た作品を。
作者がゴーガンだと知ってびっくり!
常設展内の版画素描展示室では、「オーガスタス・ジョンとその時代—松方コレクションから見た近代イギリス美術」を開催中。
ランチとお茶は豪華に。
こちらは満足♪
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