見出し画像

『寿命告知⁉️』       母乳を勧める中『未来発病』の覚悟は出来ていたか?

ATL(成人T細胞白血病)と友人の告白

「ATLA(HTLV-I抗体検査)」をご存じだろうか? これは成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスであるHTLV-Iの抗体価を測定する検査である。
ある時期、産科界では、大騒ぎになった『成人T細胞白血病』だ。母乳感染が主で、患者さんの出身地は関西以西にほぼ限局している。

以前、
友人から「助産師として聞いておいてほしいの」と打ち明けられたことがあった。彼女はATLの原因ウイルスを持ち、毎年検査を受けてきた。そして最近、「フラワー細胞」が確認されたという。これは癌の発生兆候とされる細胞であり、文献によるとこれが現れると生存率が5年以上となるケースは少ないとされているのだ。現在は、健康な彼女だが、再検査を控え、その結果次第では深刻な状況になるかもしれないと考えている。未だ、完治する治療法が見つかっていない病気なのだ。

母乳を推奨してきた助産師として、この病気の影響を改めて意識させられた。友人の言葉「私、あと数年も生きられないのかも」に胸がざわついた。

かつて、母乳感染のリスクを「発症は50年後にあるかもしれない」と云う、特徴的な経過を遠い未来のことのように捉えていた。しかし、今、死を意識せざるを得ない友人と向き合い、その認識の甘さに気づかされた。
彼女との時間、会話をこれからも大切にしていきたいと思う。


#ATLA
#母乳感染
#助産師
#生命
#フラワー細胞

いいなと思ったら応援しよう!