山羊さん

映画や読書、時々スポーツが好きです。昔に風景写真にはまっていたこともあるので写真も好き…

山羊さん

映画や読書、時々スポーツが好きです。昔に風景写真にはまっていたこともあるので写真も好きです。エッセイや映画を観たことや読書をしたことを紹介したいと思います。

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  • エッセイ集

    今まで書いたエッセイです。良かったら読んで下さい。自然のことや心の内に残ったこと日常のことをあるがままに書きたいと思います。

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朝の景色を一人のものに。

 遮光カーテンに遮られた部屋の電気をつける。外はまだ薄暗い。僕は、日課のための散歩のために早起きをしているのだ。ベッドから起き、身支度を始める。髭をそり、顔を洗い、服装を整える。部屋のカーテンを開け、まだ薄暗い外の光を部屋に届ける。僕はスマホに手を伸ばし、イヤフォンを耳に入れる。歩く時、好きな音楽を聴くためだ。   好きな音楽が始まる。家の前で軽い体操をすると歩き始める。歩き始めると僕の一時の自由が始まるような気がする。頬に触れる風が心地よい。家並みが朝焼けに反射している。

    • 『バリ山行』を読んで

       私は山に親しみを感じると言ったらスキーに行くときで、登山はしない。ましてやバリなどこの作品を読むまでは存在することすら知らなかった。スキーでもコース外を滑る人はいる兎に角危険だ。近年ではツリーランエリアなどスキー場が容認して未整備のままのコースを滑る人が増えてきてはいるが。   さて、『バリ山行』だが読んでいて前半部分のゼネコンとの波田の会社との遣り取りの部分は読んでいてあまり面白み感じなかった。後半の妻鹿と波田とのバリの様子については面白く読めた。  次に二人の会話から特

      • 読書中の『古都』について

           最近、読書の秋なのか結構本を読んでいる。前回紹介した本もそうだが、今回は今読んでいる本を紹介したいと思う。今読んでいる本は川端康成『古都』で、まだ前半の部分を読んでいる。下に引用したのは冒頭の部分「春の花」の出だしで、千重子が古木の幹にすみれの花が咲いているのを見つけたところを綿密に感情豊かに表現している。  この冒頭に続くこれからの展開はどうなるのか、期待させるものとなっている。上のすみれと下のすみれとは? 千重子はこれから何に出会っていくのだろう。  私は川端

        • ドライブ

            冷え込んだ朝。露に濡れた紅葉が辺りを彩る。空気が冷たい。短くなった秋が足早に過ぎ去っていく。秋の風を感じたい私は車を走らせた。空は青空を覗かせている。秋の陽光が車を照らす。気持ちの良い日の光が全身を覆う。私はアクセルを強く踏んだ。滑らかにスピードが上がっていく。車は陽光を反射させながら流線型のボディーで風を切っていた。  陽光に光り輝く紅葉が車の辺りを照らす。車は一台しか走っていない。黄色、紅色、葉の色がグラデーションになって私に迫ってくる。峠道。私は車のアクセルを緩めた

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          34本

        記事

          ここ3、4ヶ月で読んだ本の紹介(メモ)

          『雪国』 川端康成 『飛ぶ男』 安部公房 『舞姫』 川端康成 『車輪の下』 ヘルマン・ヘッセ 『岬』 中上健次 『犬の婿入り』 多和田葉子 『バリ山行』  松永K三蔵 『サンショウウオの四十九日』 朝比奈秋 充実した読書でした。

          ここ3、4ヶ月で読んだ本の紹介(メモ)

          映画『グッド・ウィル・ハンティング』を観ての感想

           ※ネタバレあり    昔観た『グッド・ウィル・ハンティング』を再び観た。ストーリーは以下になる。  理解してくれる人がいること、愛してくれる人がいること、それが人にとっての幸せなのかもしれない。才能を持つことは二の次なのかもしれない。才能を持たなければ愛されないかもしれないことは……。その矛盾はこの映画は解いてくれない。  幼児期のトラウマを抱え才能を生かせない主人公は、精神分析医との交流の中で自分を取り戻していく、最後はその天才的な数学の才能を活かし就職をするが……

          映画『グッド・ウィル・ハンティング』を観ての感想

          眠れない夜に

           僕は今パソコンに向かっている。眠れないからだ。連休も終わり明日から社会の歯車にまた戻ることになる。深夜番組の芸能人は笑っている。僕はテレビを横に文章を打ち出そうとしている。  空は晴れているのだろうか。気温は心地良い程度だ。時計は1時15分を差している。僕は、何か不安なのだろうか。何故だか眠れない。身体は疲れているというのに頭が冴えている。  誰か早く夢の世界につれてってくれないだろうか。僕はキーボードを打ちながら夢を見始めているのかもしれない。テレビを消した。部屋が静

          眠れない夜に

          映画『君の名前で僕を呼んで』を観ての感想

          ※ネタバレあり 映画『君の名前で僕を呼んで』を観た。  淡々としたカメラワークは、人間や景色を美しく描いている。何処か日本映画にも似たカメラワークでもある。いや日本映画が欧米の映画に似たカメラワークなのだろうか。いやどちらともに言えることで欧米映画は日本映画のカメラワークに影響を受け、日本映画は欧米映画のカメラワークに影響を受けているのだろう。    17歳と24歳の青年が美しいまでの恋に陥っていく。(観る人にもよるが)性に対する差別感のない人にとってはそう見えるだろう。

          映画『君の名前で僕を呼んで』を観ての感想

          映画『Coda あいのうた』を観て 障害者と健常者という視点で感想を書いてみた。

          ※ネタバレ  前回も言ったが、『Coda あいのうた』を観た。ストーリーはよくある感動ものといったらいいのか、障害者と健常者を題材にしたヒューマンドラマだった。ここでいう障害者はろう者で、そのろう者である父、母、兄、と健常者である妹の家族の物語である。  家族の愛溢れる中で起きる兄の妹への嫉妬、娘の成長に対する親の葛藤がよく表現されていて面白くもあり感動もする映画である。ストーリーの詳しいものは、各種サイトでも書かれていると思うのでここでは書かないでおこうと思う。  障

          映画『Coda あいのうた』を観て 障害者と健常者という視点で感想を書いてみた。

           映画『グリーンブック』差別と友情の物語

          ※ネタバレあり  映画『グリーンブック』を観た。  この物語は、実話に基づく話しだそうだが、一言でいって差別と友情の物語だろう。  差別とはどの国にもあって非常に難しい問題であることは自明だろう。僕もマイノリティとして差別を感じることはある。差別というものは魔物ように根深い。この映画でも表現されているが黒人差別もその代表格といっていいだろう。トニーリップも最初は黒人差別主義者だった。家に来た黒人工事業者の使ったガラスコップをそのままゴミ箱に捨てるシーンは印象的だ。同じ人間

           映画『グリーンブック』差別と友情の物語

          映画『シェフ 三つ星フードトラック始めました』を観ての感想 

          ※ネタバレあり  今度は映画『シェフ 三つ星フードトラック始めました』を観た。スートリーはwikipediaなどでも詳しく出ているので参照していただきたい。  本編は全編にわたって楽しい映画である。家族のハートフルコメディと言ってもいいかもしれない。  特に父と息子の触れ合いは観るものの感情を温かくするだろう。ここで出て来る息子パーシーは10歳なわけだが、父性を欲していて、そんな息子が夏休み中父親を手伝いながら逞しくなっていく姿は微笑ましい。(子育てに必ずしも父性が必要

          映画『シェフ 三つ星フードトラック始めました』を観ての感想 

          昨日もキャンプ場で過ごした話し。

           夕刻を過ぎ僕は、予め用意していた焚き火台に火を点けた。辺りは暗くなりはじめ焚き火の明かりだけが僕を照らした。僕は、薪を上手に調整しながら火を安定させ続けた。時に鳥の鳴き声が聞こえる。風はない。煙が上空に上がっていく。  長持ちする広葉樹の薪を一本一本くべながら、僕は焚き火を楽しんでいる。炎の癒やし効果というのか次第に癒やされて行く自分を感じながら、僕は薄曇りの夜空を時折眺めていた。  夕飯は前もってガスコンロで作っておいたカレーライスを焚き火の合間に食べた。味は大成功でとて

          昨日もキャンプ場で過ごした話し。

          久し振りに映画を観た話し。

           久し振りに映画を観ました。二本観て、一本目は『Coda あいのうた』二本目は『正欲』を観ました。  『Coda あいのうた』は、ろう者の家族の中に一人の健常者家族のヒューマンドラマ、主人公ルビーの懸命さが心を打つ。  『正欲』は、普通の価値観では、生きられない人々のはなし。新垣結衣が最後に稲垣吾郎と対峙して言う伝言の前提に注目。  本当に久し振り映画を観たわけだが二本とも面白かった。『Coda あいのうた』は僕が障害者というだからというわけではないが健常者と障害者家族

          久し振りに映画を観た話し。

          「ANOTHER TIME」

           今、部屋に響き渡っている音楽はビル・エバンスの「ANOTHER TIME」というアルバムだ。テレビは詰まらなく暇を感じてきたので音楽に切り替えた。僕は、noteに向かいエッセイを書こうとしている。今日の出来事だろうか。  天気の良い今日僕は、予定通りドライブに出掛けた。隣県の道の駅を目指してのドライブだったが、好天に恵まれたことは幸運で心地の良いドライブになった。ドライブの間中行き交う車たちは、どこかこの春の陽気に浮かれ楽しそうな気配を醸し出していた。道の駅に着くと家族づれ

          「ANOTHER TIME」

          アイデンティティーと小説について少し考えてみた。

           アイデンティティーと小説はどのような関係にあるのか。ここでは、僕が出会った本から抜粋して考えて行きたいと思う。  ここでは、日本文学におけるアイデンティティーという定義を明確に大江健三郎はしている。つまり「われわれは(自分は)、どこから来たのか?どこへ行くのか? そしていま、どこいるか?」である  島田雅彦が言う「私は何処から来て何処へ向かうのか?」は大江健三郎が定義した、「われわれは(自分は)、どこから来たのか? どこへ行くか? そしていま、どこへいるか?」とアイデン

          アイデンティティーと小説について少し考えてみた。

          昨日、今日、明日

           昨日の夜、高橋源一郎のラジオを聴いていた。動物言語学という聞き馴染みのない言葉を聞いた。比較的若い学者がゲストで出演していて、小鳥の(種類)はなんだったかなあ、小鳥には言語があることを説明していた。言語とは人間特有のものと考えていた僕としては新鮮な学説として面白かった。  昨日の夜、今日と部屋でゆっくりと過ごしている。音楽を聴いたり、本を数ページ読んだり、YouTubeを観たりと何だかゆっくりだ。昨日の夜はカレーを作ってみた。上手く作れたが作りすぎたので今日もカレーになり

          昨日、今日、明日