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非常勤ですが、なにか?♯10

前回までのおさらい

前任校が閉校になった。中学校に固執しない同僚たちは、もれなく新たに開校した小中一貫校に異動したが、中学校教員(非常勤講師)にこだわったために転勤を余儀なくされた私、50代女性。教員歴は、30代で教諭を退職・出産育児期間を差し引いて24年。常に国語の授業に情熱を傾けてきた。居心地が良くて13年も居座った職場に別れを告げ、チョーク一本さらしに巻いて(いや、デジタル黒板もタブレットも使いますよ)、新たな学校へ旅立つことになった。久しぶりの転勤である。
転勤先でも引き続き非常勤講師にて通常学級2年生全3クラスの国語科授業週4時間(週12時間➕4時間)を担当することになった。

「ご自愛」の巻

今回の中間テストは10日前に完成した。
授業で練習した記述問題をたっぷり仕込んだ手作り感満載のテスト。教科書をしっかり音読してさえいれば得点できる問題もあり、The公立中学校の定期テストが出来上がった。

私は授業に行っていない支援学級(情緒)でも同じテストを使うというので、印刷する前に支援の教科担任の先生にも目を通していただく。前任校での経験から、解答用紙の記述問題など、各所にいくつかヒントを書き込んでみた。好評。生徒に合っていればいいけれど。

さて、私が受け持つ通常学級の方は…

テスト直前1週間の授業は緊張感もやる気もみなぎっている…生徒もいるし、何だか疲れている生徒もちらほら。先週末は部活の試合だったのだ。仕方がない。

疲れて早退しようかどうしようか…迷いつつ保健室へ行ってみたり。
不登校も少なくないので、空席が目立つ。


廊下で、保健室から帰ってくる生徒に声を掛ける。

無理し過ぎはよくないけれど…ちょっとだけ無理をした後は、家に帰ったら好きなことをするとか、好きな食べ物を食べるとか、何か自分にちょっとしたご褒美を用意しておくといいよ。
彼女は少し笑顔になって階段をのぼっていった。

週に1度、楽しみにしている番組。このお2人。先日NHKのあさイチにも出演されて、挨拶の決まり文句「ご自愛ください」の「ご自愛」の特集が組まれていた。

ご自愛。それは自分へのご褒美。


私が中学生の頃、とくに中3のときは転校したばかりで新しい友だちに気を遣い、不良?チンピラ?に絡まれ、あの1年間の学校生活はとにかく辛かった。
あの頃はストレスなんて言葉はあまり聞かなかったし、知らなかったけれど、毎週水曜日にALFEEのオールナイトニッポンを聴くのが楽しみだった。今で言う、軽めの推し活。

これで、平日の前半は乗り切れる。あとは週末まで耐え忍ぶ。当時土曜日の午前中はまだ授業があったけれど、午後に通っていた塾では仲の良い友だちもできて、会うのがうれしかった。
そして日曜日にリフレッシュして、また1週間が始まる。…水曜日…土曜日、これを繰り返して1ヶ月。さらに2ヶ月、3ヶ月…、半年…。長かったけれど受験も終わり、1年は過ぎた。


高校生になれば気の合う友だちもできて、平和に過ごすことができる。

養護教諭のS先生とも話した。S先生も「私も今日は冷蔵庫のプリンを食べるのが楽しみで…。生徒たちにも提案してみますね。」とのこと。
先生も新採用で絶賛奮闘中なのだ。


自分でご褒美を設定すること。
それに見合う、それなりに大きな試練に耐え、そこに自分なりに大きな達成感を見出すこと。

それがご自愛。

大人になってからも、私は無意識のうちにご褒美を設定するのを忘れていない。

1日頑張ったら、家に帰ってきてコーヒーを淹れ、1時間好きなドラマを見ながらチョコパイを食べる(1つだけ)。

週末は…

私、頑張ったよ〜‼️
今週は月曜日から金曜日まで、…や…、サービス残業も…トラブルもあったけど、やり切った‼️乗り切った‼️
もうへろへろ〜(〜 ̄▽ ̄)〜

よくやった、自分…
と、褒め称えたつつ飲むビール(缶ビール1本)は、何でもないときに比べて断然美味しい‼️

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